[CML 046091] 関西救援連絡センター2016年12月号

shoichi matsuba mauricemerleau at yahoo.co.jp
2016年 12月 21日 (水) 21:38:14 JST


第330号 2016年12月
関西救援連絡センター
〒530‐0022大阪市北区浪花町11‐14
   電  話 06?6372?0779
   振替番号 00910?2?73915
発  行  隔月刊(原則として) 
賛助会費  月 額 1口   500円
年間購読  送料共 1部 1,000円

■盗聴の対象が拡大
 共謀罪上程も画策か
 五月二五日に刑訴法が改悪され、今月十二月一日から盗聴の対象が拡大された。改正前の対象犯罪は「薬物、銃器、集団密航、組織的殺人」の四類型に絞られ、盗聴を行う際も「盗聴以外には犯人の特定が難しい」「数人の共謀が疑われる」場合という制限が付けられていた。今月から対象は「爆発物取締罰則、現住建造物放火、殺人、傷害・傷害致死、逮捕・監禁・逮捕等致死傷、誘拐・人身売買、窃盗・強盗・強盗致死傷、詐欺・恐喝、児童売春・ポルノ」の九類型となり、傷害・傷害致死、逮捕・監禁・逮捕等致死傷、児童売春・ポルノ以外は未遂罪も対象となる。
 盗聴が導入された時には、「通信の秘密」を制約する恐れがあるため対象犯罪を四類型に絞り、最高裁も四類型に絞られていることを理由に、合憲判断を出したのである。
 今回の対象犯罪の拡大に伴い、盗聴実施には「あらかじめ定められた役割分担に従って行動する人の結合体によって行われたと疑われる状況」との要件が追加されたが、適用を制限する効果はほとんどないといわれている。
*  *  *
 十月十九日の衆議院法務委員会で「(共謀罪については)犯罪の成立要件を厳格なものとすることができるかできないかとか、そういうことを含めて、そのあり方を慎重に検討している」と金田法務大臣は答弁し、「パレルモ条約には共謀罪や参加罪を新設しなくても批准できるのではないか」との質問に対して「条約の解釈については外務省の所管なので、答弁できない」と応答した。財務省も「共謀罪を新設してパレルモ条約を批准しないと、国際評価が低下して為替取引が出来なくなる」と共謀罪新設を強硬に主張をしていると聞く。
 刑法には、既に爆発物取締罰則や内乱罪、外患誘致・外患援助罪、私戦予備・陰謀罪などテロ対策法ともいうべき罪があり、共謀罪も設けられている。「テロ対策」という共謀罪新設の理由が虚偽であることは、明らかである。

刑事訴訟法等 改正内容・施行時期一覧は下記のURLへ
http://www.nichibenren.or.jp/library/ja/publication/booklet/data/keijisoshohoto_kaisei_01.pdf


■城?氏への有罪判決を弾劾する
 懲役十二年、判決後直ちに控訴

 九八六年五月に、菊池俊介名義の偽造旅券をホテルのフロントとレンタカー店に提示したとする偽造有印公文書行使罪と、在インドネシア大使館に向けて金属製砲弾型爆発物二個を発射した(不発)とする殺人未遂で、城?氏は起訴され、裁判員裁判が開かれた。
 決め手とされる証拠指紋は、ジャカルタ警察が採取した指紋シート原紙ではなく撮影写真のみ。指紋採取状況を撮影したとされるが、その写真も存在しない。七十年代に警察が指紋を植え付け犯人を作り上げた事件がアメリカであった。田中義三氏の偽ドル事件でも、紙幣に指紋が植え付けられ、裁判でそれが暴かれている。
 ホテルの受付嬢が事件直後に日本の捜査関係者やインドネシア警察に述べた内容と、この裁判で述べた証言は矛盾していた。偽造旅券の写真と証拠コピーを比べた「顔貌鑑定」も、証拠資料は写真ではなく黒くつぶれた部分と白のみのコントラストの強い顔の輪郭が映ったコピーであるにもかかかわらず、「同一人と考えられる」と認定した。この裁判は、法廷通訳者の誤訳など問題の多い裁判であったにもかかわらず、裁判員らは、その他の証言・証拠についても検察側の主張をそのまま認め、有罪としたのである。
 裁判の詳細は「創」一月号の浅野健一氏の報告を参照されたい。
「城〓勉さんを救援する会」
 救援連絡センター気付 東京都港区新橋2-8-16 石田ビル5階
接見禁止がやっと解除されました。手紙・差入れが入ります。
124-0001 葛飾区小菅1-35-1・A 城〓勉
「〓」です。「崎」だと届きません。


■安倍政権は国家による殺人を維持
 金田法相は死刑を停止せよ

 十月七日、日弁連人権大会は「死刑廃止」宣言を採択した。
 そして、安倍政権はその一ヶ月後に死刑を執行し、死刑存続の意思を表した。
 十一月十一日、福岡拘置所で死刑が執行された田尻賢一氏は、二〇一一年十月熊本地裁の裁判員裁判で死刑判決を受け、二〇一二年四月には福岡高裁で控訴棄却となった。地裁判決から控訴審判決までわずか六ヶ月である。そして五ヶ月後の九月十日、自ら上告を取り下げている。
 今春死刑が執行された二人も再審請求をしていなかった。一昨年末に執行されたうちの一人は裁判員裁判の死刑確定者で、自ら控訴を取り下げていた。現在、控訴や上告を取下げ、共犯者も含め再審請求を行っていない死刑確定者は、裁判員裁判での死刑判決の人である。今後の死刑執行は、裁判員裁判での死刑確定者が対象者になる可能性が高い。
* * * * *
 今回の死刑執行に対して、犯罪被害者支援弁護士フォーラム(vsフォー ラム)は「死刑制度は最高裁判例でも合憲とされている制度であり、死刑判決は極めて凶悪で重大な罪を犯した者に対し、裁判所が慎重な審理を尽くした上で、言い渡されています。法律に従い、執行されるのは当然のことであり、執行に反対することは法律を遵守しなくても良いと述べていることと同じことです。法治国家である以上、今後も法務大臣において、法律が遵守されることは当然のことと思料します」と発言している。そのvsフォーラム主催のシンポジウム「国民の求める刑罰制度について」に、金田勝年法務大臣が来賓として出席し祝辞を述べている。


■和歌山カレー立会・PC国賠訴訟
 控訴審第4回口頭弁論報告

 十二月十三日の口頭弁論では、控訴人が「パソコンの持込みを禁止した処分の違法性について」と題する準備書面を陳述。次回口頭弁論では、被控訴人国の反論及び控訴人林眞須美の陳述書が提出される予定。
*  *  *
準備書面の要旨
 弁護人が証拠等を接見室に持参して接見することは、憲法三六条及び刑訴法四四〇条の趣旨から、当然に認められている。本件で問題となっているパソコンには、証拠を電子ファイルとしてコピーしたものが保存されており、紙媒体にコピーした証拠の持参と何ら変わりはなく、認められて然るべきである。また、刑事訴訟においては音声や映像等紙媒体以外の証拠も広く採用され、パソコン等を利用しなければ証拠を再審請求人に提示できない実情も看過すべきではない。和歌山カレー事件は証拠関係が複雑であり、証拠も膨大である。限られた時間と空間、限られた弁護人の能力(記憶、検索能力)で再審開始決定に向けた実質的な弁護活動をするためには、パソコンの使用は必要不可欠であり、これに替わるものはない。
 今回のパソコンの持込み禁止は事前規制であり、しかも全面的な禁止である。控訴人安田らが事前に、…命機能を切ること、▲僖愁灰鵑離如璽薪確認しても良い旨を申し出たにも関わらず、何ら確認や検討もせず、持ち込むこと自体を接見前に全面的に禁止した。パソコンを認めた場合に懸念されるおそれは抽象的なものにすぎず、必要とされる制限の程度は僅かである。一方、秘密面会の権利ないし利益は憲法に由来する重要なものであり、特に死刑確定者においては生命がかかった重要なものであり、パソコンの持込み禁止により、証拠の十分な検討が妨げられ、弁護人から援助を受ける機会を実質的に損なわされた。


■安倍靖国神社参拝違憲訴訟
 大阪訴訟判決は二月二八日午後二時
 東京訴訟は二月六日結審

★安倍靖国参拝違憲訴訟・関西
 十二月八日(木)午後二時から第二回口頭弁論が開かれた。裁判長はまず、補助参加の申立を却下し、代理人に退廷を指示。続いて控訴人(原告)二名の意見陳述と控訴人の準備書面要旨の陳述が行われた。安倍首相の代理人は「原告らの法的利益に対する損害はないのだから、憲法判断はすべきでない」との意見を述べ、〓国神社の代理人は「原告らの主張する平和的生存権は具体的権利性を根拠付ける主張ではないので、損害賠償や差し止めを求めることはできない」との準備書面を陳述した。最後に、原告代理人の代表弁護士が「裁判所も憲法保持義務及び憲法尊重擁護義務を果たされたい」との意見陳述を行い、弁論は終結した。判決は、
・二月二八日(火)午後二時
 傍聴抽選締切は三十分前
報告集会はエルおおさかで当日夜に予定

★安倍靖国参拝違憲訴訟の会・東京
 判決を書く意志を表明していた谷口裁判長が、前回口頭弁論の直後に突然に異動となり、十二月二日第十一回口頭弁論では、新裁判長による更新手続きが行われた。今回も十一月二五日に台湾在住者五十名の補助参加申立が出されたが、却下された。
 日本在住原告二名の本人尋問と、中国および台湾在住原告による証言が行われた。
 次回口頭弁論で、最終準備書面を陳述し、結審の予定。
・第十二回口頭弁論 二月六日(月)午後二時〜 東京地裁一〇一号
終了後報告集会(予定)

★ノーハプサ靖国合祀取消訴訟
 第九回 二月十五日(水)二時〜 東京地裁一〇三号
   終了後報告集会(予定)


■靖国神社は「自衛隊の『戦死者』を祀る」と回答

 合祀取消要求は、十月十一日午前十一時から靖国神社社務所の応接室で、今年も行われた。靖国神社側からは坂権宮司(新任)、山本総務部長、松本総務課長。靖国合祀イヤです!アジアネットワークからは、菅原龍憲代表はじめ七名が参加し、合祀取下要求書を靖国神社に渡し、交渉に入った。
 その交渉の中で、「南スーダンで戦死者が出れば、その戦死者を靖国神社として祀る意思があるのか」と質問したところ、坂権宮司
は「決まっていません」と答えたが、「決まっていないということは可能性があるのか」と重ねて尋ねると、驚くべきことに坂権宮司は「国が戦死と認める場合は合祀の可能性がある」と答えた。
 これまで靖国神社は、「大東亜戦争までに天皇のために戦争に参加し亡くなった兵士」を合祀対象としてきた。坂権宮司の発言は靖国神社のこれまでの立場と異なっている。
 靖国合祀イヤです!アジアネットワークは十月二十日付で質問書を出しており、これに対して、十一月二一日付で靖国神社社務所からの回答書が届いた。その中で、「自衛官の靖国合祀について」は、「合祀の対象とするかどうかは、従来の合祀基準のみならず時代の要請をも踏まえ、当神社の崇敬者総代会が最終的に判断することになります」とあり、「戦争法」実施による戦闘行為での「戦死者」の出現に、靖国神社は期待を寄せているのではないだろうか。


■公判日程
2月10日14時   大阪・花岡中国人強制連行国賠* 大阪地裁(民)
2月16日11時半  マイナンバー違憲訴訟・大阪   大阪地裁(民)
2月17日13時15分 白バス弾圧ガサ国賠請求訴訟   大阪地裁(民)
2月22日15時    「戦争法」違憲訴訟*      大阪地裁(民)
2月28日14時   安部靖国神社参拝違憲訴訟賠   大阪高裁(民)判決
3月 3日13時半  和歌山カレー大拘立会&PC国賠   大阪高裁(民)
3月9日14時   反ヘイトスピーチ裁判(保守情報) 大阪地裁(民)
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*は傍聴券が抽選になる可能性の高い裁判
 9月27日に大阪地裁で判決言渡しがあった反ヘイトスピーチ裁判(在特会)は控訴。口頭弁論期日はHPで確認を。http://rindashien.tumblr.com/
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*は傍聴券が抽選になる可能性の高い裁判


◆催物案内◆

★池田浩士さん講演会
 ファシズムと死刑〜ファシズム的な国家社会における国家の殺人について考えてみる〜 
1月7日(土)14:00〜16:30(開場13:30)
ドーンセンター5階 特別会議室
参加費:1000円/申込み不要(先着順)
お問合せ アムネスティ大阪事務所06-6227-8991
主  催  アムネスティ・インターナショナル日本
<池田浩士さん プロフィール>
 1940年生まれ。ファシズム文化研究、京都大学名誉教授。主な著書:『死刑の「昭和」史』(1992年、インパクト出版会)/『死刑文学を読む』(2005年、共著、インパクト出版会)/『ヴァイマル憲法とヒトラー』(2015年、岩波書店)/『戦争に負けないための二〇章』(2016年、共和国)

★自由人権協会京都例会
 取調べの実態〜こんなやり方あり?!〜
 1月26日(木)18時開場、18時15分開演 京都弁護士会館地下大ホール
 講師:宮本恵伸さん(本件主任弁護人)、橘英樹さん(本件弁護人)、えん罪被害者Aさん
 参加費無料、事前予約不要
 主催:自由人権協会京都
 連絡先:075-241-1092 堀和幸法律事務所内

★学習会 誰がなぜ共謀罪を必要としているか
講師:小倉 利丸氏
1月28日(土)18時〜 エル大阪709号 資料代:¥500
 15年前、法務省は共謀罪について「日本には必要ないが、パレルモ条約(越境組織犯罪防止条約)批准のために必要だ」と言っていました。最近、与党政治家は東京オリンピックに向けたテロ対策のために必要だと繰り返し発言しています。しかし、越境組織犯罪というのはマフィア型の犯罪のことです。今年10月、条約批准に共謀罪はいらないだろうと国会で質問された法務大臣は「条約解釈は外務省の所管だから答弁できない」と応答しました。他方で、「共謀罪がないと外国為替の決済に支障が起きる」というのが財務省の言い分です。
 いったい誰がなぜ共謀罪を必要としているのでしょうか? 2003年、2005年、2009年と3回も廃案になりながら、今また共謀罪の新設が狙われる、その本当の根拠はどこにあるのでしょうか。また、共謀罪の新設は、張り巡らされる監視カメラ・拡大する盗聴等々、進行する監視社会化や南スーダン派兵から始まろうとしている戦争への大きな動きとどう関係するのでしょうか。そして、私たちはどのようにして、共謀罪を阻止し、このような動きを押し止めることができるのでしょうか。
 1月に始まる国会で提出が必至といわれる共謀罪をめぐって、小倉さんといっしょに考えたいと思います。
○小倉利丸氏プロフィール
1951年生。経済学者、評論家。専門は現代資本主義論、情報資本主義論。現在、ネットワーク反監視プロジェクト(NaST)での活動をはじめ、インターネットにおける検閲、表現の自由の問題、政府などによる監視システムの問題に広く取り組んできたアクティヴィスト。ピープルズ・プラン研究所運営委員。法政大学卒、東京大学大学院経済学研究科中退。元・富山大学経済学部教授。著書は『絶望のユートピア』(桂書房)、『あぶないぞ共謀罪』(海渡雄一との共編著、樹花舎)ほか多数。
主催: 共謀罪に反対する市民連絡会・関西/連絡先: SORA(06-7777-4935)
後援: 当番弁護士制度を支援する会・大阪

★和歌山カレー事件
林眞須美さんの再審を開始しろ!−樟鑑定データの捏造をあばく
2月4日(土)午後2時〜ドーンセンター5Fセミナー室
・再審弁護団から
・「X線鑑定データのねつ造をあばく」 河合潤京都大学教授
参加費 500円
主 催 林眞須美さんは無実!あおぞらの会
連絡先 seiyadenden at bluesky.zaq.jp(猫七)

★京都・当番弁護士を支える市民の会セミナー  参加費無料/申込不要
《シリーズ:当番弁護とわたし》
2017年2月8日(水)18:30〜 京都弁護士会館
お話:高山 巌さん(弁護士・大阪弁護士会)
なぜ弁護士になろうと思ったか、 刑事弁護をやろうと思ったなどをお話し頂く予定です

★自由人権協会関西合同例会
 映画「トークバック」上映&坂上香監督講演会
 3月4日(土)13時開場、13時半〜16時半 京都弁護士会館地下大ホール
 講師:坂上香さん(映画監督)
 参加費無料、事前予約不要
 主催:自由人権協会京都
 連絡先:075-241-1092 堀和幸法律事務所内  



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