[CML 044505] IK改憲重要情報(155)

河内 謙策 kenkawauchi at nifty.com
2016年 8月 7日 (日) 15:16:03 JST


IK改憲重要情報(155)[2016年8月7日]

私たちは、内外の改憲をめぐる動きと9条改憲反対運動についての情報を発信しま
す。
(この情報を重複して受け取られた方は失礼をお許しください。転載・転送は自由で
す)

弁護士 市川守弘、弁護士 河内謙策

連絡先:〒170-0005東京都豊島区南大塚3-4-4-203 河内謙策法律事務所電話
03-6914-3844,FAX03-6914-3884

河内が参加している「南シナ海問題署名運動」のサイトは以下のとおりです。
http://www.southcs.org/
__________________
(以下の見解は、河内個人の見解です。市川の見解は、必ずしも河内の見解と同一で
はありません。御理解をお願いいたします。)

      既に始まっている綱引き

 安倍晋三総理大臣が広島で記者会見をしました。その際に、憲法改正問題について
は「まずは憲法審査会という静かな環境で所属政党に関わらず、それぞれの考え方を
示したうえで真剣に議論し、国民的議論につなげるべきだ」と述べました。
http://www.sankei.com/politics/news/160806/plt1608060015-n1.html

  安倍首相が上記のように述べたのは、国民にたいする鎮静効果を意図したもので
しょうが、私は、安倍首相の「憲法改正は簡単じゃないよ」という本音がまじってい
るような気がします。 
 というのは「改憲派三分の二突破」とマスコミがはやしたてても、その三分の二
は、自民党単独の三分の二突破でないことは安倍首相が一番よく知っているからで
す。だから、戦略・戦術は改憲派にとってもむずかしいのです。安倍首相がおおさか
維新の会と「懇談」したのも、その表れだと思います。
http://www.asahi.com/articles/ASJ7Z62CCJ7ZUTFK008.html

 とくに対策がむずかしいのは公明党でしょう。公明党は参議院選後(!)
「当面、9条改正は必要ない」と言い切っているからです(この公明党の断言は日本
の民衆運動が絶対に忘れてはならない言葉だと思います。たしかに「当面」という言
葉が気になりますが)。
http://www.huffingtonpost.jp/2016/07/10/abe-and-yamaguchi_n_10914646.html
 このような公明党の言葉は絶対ではありません。たとえば、明日、中国軍が尖閣を
占領すれば変わる可能性はあります。しかし、当面は、公明党
に上記の言葉を堅持させていく必要があるのです。そうすれば、安倍首相は、9条は
怖くて手が出せないことになるでしょう。
 私が言いたいのは、臨時国会が始まる前から(現在も進行形で)、憲法改正の綱引
きが既に始まっているということなのです。

    気になるスケジュール

 では、憲法論議が始まる秋の臨時国会は何時から始まるのでしょうか。
 これは、さすがに諸方面のガードが固く私には正確な情報が分かりません。私が
誤っていれば正確な情報を持っておられる方に御批判いただきたいのですが、6月1日
に自民党国対委員長が「9月末召集」と発言しています。
http://www.nikkei.com/article/DGXLASFS01H0G_R00C16A6MM0000/

 産経新聞記者阿比留瑠比氏は、憲法改正の長期的スケジュールについて次のように
述べています。
「自民党の憲法改正推進本部が描く最短のシナリオでは、秋の臨時国会から衆参の憲
法審査会で改憲項目の絞り込みを始め、来年1月召集の通常国会会期中に発議にこぎ
つけることを想定している。
 その場合、憲法改正の是非を決める国民投票は[国民投票法2条から]平成29年後半
にも実施されることになる」(「正論」2016年9月号102頁)

 そのようなスケジュールを考えれば、私が主張している9条改憲阻止運動の抜本的
方針の確立後ただちに(あるいは抜本的方針確立の努力と並行して)、「今度の秋の
臨時国会の憲法審査会では、憲法9条と緊急事態条項は審査の対象にするな」という
運動を早急に展開すべきではないでしょうか。
たとえば、憲法審査会のメンバーを出している各政党の全国本部、地方本部に申し入
れをする活動を展開すること(もちろん、公明党や創価学会にも)が考えられると思
います。その際、「君たちは討論も拒否するのか」と反論されると思いますが、それ
については、安倍首相も認めているように、今度の参院選では憲法問題が論議されま
せんでした。こんな重大な問題は、国民の中で一定の議論がなされてから、国会が取
り上げるのが憲政の常道ではないでしょうか」と切り返したらいかがでしょうか。
http://www.sankei.com/politics/news/160710/plt1607100144-n1.html

 いずれにせよ、闘いの火ぶたは切られているのです。日本の民衆運動の活動家に対
し、私は「前を見よ、敵を見よ」と言いたいのです。

      『「国家」の逆襲』の勧め

 現在、書店に以下の本が並んでいます。
*藤井厳喜『「国家」の逆襲ーグローバリズム終焉に向かう世界』(祥伝社新書)

 筆者の藤井厳喜氏は、著名な国際政治学者です。この本を私が推薦する理由は、日
本で出版されているヨーロッパ問題を扱っている本の中で、一番シャープで、一番
はっきり物をいっていて、一番国際的に通用するとおもわれる議論を展開しているの
が、この本だからです。
 もちろん、通常の(?)分類でいけば、藤井氏は保守派のナショナリストです。し
かし、賛成するにせよ反対するにせよ、彼の議論をふまえなければ、今後の国際情勢
の見通しを語ることはできないくらい、彼の議論はシャープです。
 たとえば、グローバリズムの問題で言えば、彼は、2008年のリーマンショック以
降、グローバリズムは終焉に向かっており、次は新国家主義の時代だ、といいます。
 EUについては、「国境なき世界」というのが幻想であることが明らかになったの
であり、EUが今後どうなるかに変わりなくドイツは第4帝国を作っており、そのド
イツが中国と手を結ぼうとしている等。
 ぜひ、ぜひ一読をお勧めします。

________________
            以上








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