[CML 039692] IK改憲重要情報(99)

河内 謙策 kenkawauchi at nifty.com
2015年 9月 15日 (火) 14:24:27 JST


IK改憲重要情報(99)[2015年9月15日]

私たちは、内外の改憲をめぐる動きと9条改憲反対運動についての情報を発信しま
す。(この情報を重複して受け取られた方は失礼をお許しください。転載・転送は自
由です。)

弁護士 市川守弘、弁護士 河内謙策

連絡先:〒170-0005東京都豊島区南大塚3-4-4-203 河内謙策法律事務所
(電話03-6914-3844,FAX03-6914-3884)

河内が参加している「南シナ海問題署名運動」のサイトは以下のとおりです。
http://www.southcs.org/

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(以下の見解は、河内の個人的見解です。なにとぞ、御理解のほど、よろしくお願い
申し上げます。)

    法廷闘争にひそむ危険

「週刊朝日」2015年9月25日号が「「違憲」安保法 闘いは続く」という特集を組ん
でいます。
 戦争法案が、仮に国会で「強行採決・成立」という事態になったとしても、「闘い
は続く」という趣旨は大賛成ですが、
記事の中身は、やや問題があるように思います。特に、戦争法案の違憲性を争う
法廷闘争をすすめているような論調は、
大きな問題を含んでいると思います。
 1960年代の公害裁判以降、民衆が裁判という場を利用して自己の主張を展開する例
=法廷闘争が増えました。最高裁判所も、従来のスタンスを微調整し、民衆の法廷闘
争に頭から敵対する態度を改めました。私は、最高裁判所は、国家や資本主義社会の
根幹をゆるがす民衆の法廷闘争を勝利させることは絶対にしないが、金で片付く問題
は場合によっては勝利させる、という路線に変更したと思います。この路線は、私の
評価では約40年間変化していません。最高裁をマスコミが、あまり批判をしないの
で、
幻想を持つ人は多いのですが、このような最高裁のもとで法廷闘争をやるときには、
よほど慎重に考えなければなりません。残念ながら、弁護士の一部には、司法にたい
する幻想をふりまく無責任な弁護士がいることにも御注意下さい。

 私は、戦争法案に対する法廷闘争に反対です。
 第1に、法廷闘争は、膨大な時間とエネルギーを必要とします。とくに、民衆運動
の指導部のエネルギーをそいでしまうことになりかねません。
 第2に、法廷闘争は、よほど巧みに組み立てないと、多くの人を「お客さん」
にして、いつの間にか民衆運動全体のエネルギーを分散させ、民衆運動のエネルギー
を鎮静化させることになります。
 第3に、法廷闘争が敗北した場合の影響が大きすぎます。今回の例でいえば、戦争
法案は合憲ということになってしまうのです。それが憲法9条擁護闘争に如何に大き
なマイナスになるか、言うまでもありません。
 小林節教授は、「来年の参院選、数年後の衆院選に勝利して、安保関連法を廃止す
る」という展望を語っておられますが、国民にギャンブルを勧めようというのは憲法
学者の名前を汚すものです。

 昨日、翁長沖縄県知事は、仲井真前知事がした埋め立て承認を取り消しました。お
そらく、これは法廷闘争になることでしょう。
https://www.okinawatimes.co.jp/article.php?id=132814

 私は、翁長知事の法廷闘争を支持します。これは「売られた喧嘩」ですから、
現在の法制度の下では、法廷闘争にならざるをえないのです。また、法廷闘争は、承
認手続きの瑕疵を巡って争われ、辺野古新基地の是非を結論づけるものにはならない
と思います。
 ただ、私が心配しているのは、このような法廷闘争が辺野古新基地建設反対運動を
振り回してしまう危険性です。沖縄の関係者に対し、今後の運動については、くれぐ
れも熟慮を望みたいと思います。

_________________
             以上


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