[CML 040308] 難民たちが故国に戻れる日は来るのだろうか?(アサド‐プーチン会談:RT報道の和訳付き)

Yasuaki Matsumoto y_matsu29 at ybb.ne.jp
2015年 10月 26日 (月) 19:21:06 JST


みなさまへ    (BCCにて)松元

欧州難民問題について、童子丸開さんの新訳リポートを紹介させていただきます。

======以下全文転載======

バルセロナの童子丸です。
欧州での難民問題は今から欧州諸国に大きな政治的・経済的・社会的混乱を引き
起こすことが予想されます。
スペインにもこの11月に1万5千人ほどがやってくることになっていますが、
現在のところ、反対運動などは起こっておらず、国民は平静に受け止め ている
ようです。
というか、カタルーニャ独立問題と年末選挙で「それどころじゃない」というこ
となのかもしれません。しかしじきにここでも様々な軋轢を産む可能性 があり
ます。

今回は、この10月20日にモスクワを訪れたシリア大統領バシャール・アサド
とロシア大統領ウラジミール・プーチンの会談を報道するRTニュース の和訳
(仮訳)を中心に、中東での動乱と難民の問題に突っ込んでみたいと思います。

お読みになって意義があると思いなら、ご拡散をよろしくお願いします。

*  *  *  *  *  *  *  *
http://bcndoujimaru.web.fc2.com/fact-fiction2/Assad_and_Putin_at_Moscow.html

*ア サド‐プーチン会談:RT報道の和訳付き
**難民たちが故国に戻れる日は来るのだろうか?*

  シリアで破壊と殺りくを恣(ほしいまま)にしてきたテロリスト集団に対す
るロシアの空爆が続く間に、今までの西側(米国とNATOの側に付く 諸国、諸
勢 力、諸団体)による誤魔化しに満ち満ちた中東戦略が次々と薄汚い素顔を現
してきた。プーチンとロシアの毅然とした電撃的な行動が、その仮面を 剥ぎ落
とした のだ。

 ペンタゴンと米国政府自ら、シリアの反アサド「穏健」派への支援作戦が「間
違っていた」ことを認め始めた。彼らが「穏健」派と称 する(主要にアルカイ
ダ系テロリスト)集団に大量の武器を与えてきたのだが、それがISIS(イス
ラム国)の手に「渡っていた」と白状せざる を得なくなっ たのだ。6億ドルを
かけた「穏健」派テロリストへの支援計画が失敗に終わり、オバマは「最初から
懐疑的だった」と言い訳に大汗をかいている。 今まで西側 は、それらの全てを
「独裁と戦う民主主義」と主張してきたのである。

 ロシアの空爆は、軍事同盟を結ぶシリアからの要請で国際法規に沿っ て行わ
れている。しかしその以前のおよそ1年の間に、西側は、一切のシリア政府の了
承なしでシリア領空内に軍用航空機を送り込むという、国際 法と国連憲章 に対
する最大限の違反を繰り返した。しかも彼らはその理由をイスラム国と戦うため
だ… と主張し続けた。ところが実際には、その間にイスラム国はますますその勢
力を拡大させた。一方で同じ時期に膨大な数の難民たちがトルコから欧州に押し
寄せ てきた。

 シリアへの爆撃は、イスラム国には言い訳程度の損害を与える(それも怪しい
ものだが)、米国民の税金をペンタゴン契約企業の懐 に大量に注ぎ込む兵器の
大量消費でしかなかった。大々的に公開されて出た人質の斬首ビデオやローマ遺
跡の破壊は、そのための理由作りだったの ではないか、 とすら疑いたくもな
る。その爆撃の一方で、英国と米国の空輸によって大量の兵器が、またトルコ国
境を通して膨大な量の兵站物資が、湯水のよう にイスラム国 に注ぎ込まれ続け
たのである。

 こんな西側の大嘘と誤魔化しは今に始まったことではない。シリアでの「内
紛」が始まった当初から延々と続いている。その必然的な結果として 現われて
きたのが膨大な数の戦争難民であることは、いまさら言うまでもあるまい。下記
の記事を参照のこと。
**世界を大動乱に導こうとする悪魔ども*
<http://bcndoujimaru.web.fc2.com/fact-fiction/syria-egypt-world.html>***
*現在進行中* */2005 年に予想されていた現在の欧州難民危機/*
<http://bcndoujimaru.web.fc2.com/fact-fiction2/Predicting_Europes_Current_Refugee_Crisis_in_2005.html>
*プーチン:国連総会の演説で、難民危機の元凶「民主主義革命の輸出」を糾弾*
<http://bcndoujimaru.web.fc2.com/fact-fiction2/Putin_to_UN-Export_of_so-called_democratic_revolutions_continues_globally.html>

 いま大勢の人々がクロアチアやスロベニアの原野と畑の中で、警察と軍隊に囲
まれて、冷たい雨に濡れ泥まみれで震えながら、ドイツや英国 に向かう順番を
待っている。こちらのテレビではその様子が連日のように報道されるのだが、迫
りくる東欧の冬の極寒の中で、おそらく相当の数の 凍死者や餓死 者、病死者が
出るのではないかと案じられる。これらの難民たちが棄ててこざるを得なかった
自分たちの故国に戻ることができるのは、いつの日に なるのだろう か。

 もちろん、とりあえず今この人々が命をつなぐことのできる措置は必要だ。し
かし私は、これらの人々は、故国のシリアやアフガニスタ ンなどに平和が確立
されて再建が始まるまでの期間に限定した「一時避難民」であるべきだと思う。
それも、彼らの国を荒廃させた元凶となる勢力 が責任をもっ て引き受けるのが
当然の筋道だと思っている。たとえば、その50%を米国が、30%を南欧と東
欧を除くEU諸国(特に英国とフランス)が、そ して20%を トルコが、それ
ぞれ滞在場所を準備してこの人々を引き受けるべきだろう。そしてその費用の全
額をサウジ王家と湾岸諸国支配者どもが負担すべき だろうと思 う。

 いま、難民問題を前にドイツやフランスなどで盛り上がる「極右主義」への非
難と警戒が叫ばれている。しかしその中に、難民を作り出 し続ける元凶を取り
除いて彼らの故国の再建を助けようという声が挙がらないのは、いったいどうい
うわけだろうか。彼らがあくまでも「一時避難 民」であり戦 争と荒廃の原因が
取り除かれて湖国の再建が始まれば国に戻る、というのであれば、排外主義も問
題視されるほどには大きくはならないのではない のか。永住す る「移民」にな
るから問題なのだ。しかし、西側マスコミはもちろんだが、「人権」を語る者た
ちからも、「排外」を叫ぶ者たちからも、そんな当 たり前の筋道 が語られるこ
とはない。

 実際には、シリアに踏みとどまり過酷な状況の中でテロリストと戦うシリア国
民こそが、その当たり前の筋道を最も 求めている。そしてそれを率いるアサド
大統領は、世界に対してその当たり前の筋道を語りかける。現在の軍事行動でテ
ロリストを一掃し、それに 続いて政治的 なステップが踏まれ、国民が求める自
国の未来作りが開始される…。彼は、「いったんテロリストたちが打ち破られれ
ば、経済的・政治的にその国 を再建するた め、そして全員にとっての平和共存
を確保するための、一致した努力が払われるだろう」という見通しを述べる。

 以下に、2015年10月 21日付ロシア国営RTの記事の和訳(仮訳)を
掲げておきたい。これは2015年10月20日に、モスクワを訪れたシリアの
バシャール・アサ ド大統領とロ シアのウラジミール・プーチン大統領の会見
と、その内容に関連する3人の専門家たちのインタビューをまとめた記事である。
Assad to Putin at Moscow talks: Terrorists would seize larger areas if
Russia did not act (Published time: 21 Oct, 2015 06:32 Edited time: 21
Oct, 2015 09:25)
https://www.rt.com/news/319244-assad-putin-talks-moscow/

  もちろんだが、戦争や外交に関するあらゆるマスコミ報道は常にある種のプ
ロパガンダである。RTなどのロシアのメディアによるものはロシアの プロパ
ガンダ となっているので、このような記事を読む場合にも我々には冷静さが必
要である。しかし我々は、今まで何十年間も常に、西側メディアのプロパガ ン
ダに満ち溢 れる大嘘・捏造・歪曲・事実無視等々、そしてそれに基づくいかが
わしい主張に散々付き合わされ続けた。ベトナム戦争や湾岸戦争まで遡るまでも
ない。9・ 11‐アフガン侵略‐イラク戦争以後だけでも十分だ。

 今回の「難民問題」一つをとっても、その元凶と解決までの筋道を明確に示す
のは、残念ながらロシアの報道だけである。西側諸国で流布される 上っ面だけ
か捻じ曲げただけの報道に基づいて、物事を判断しなければならない理由は、も
はやいささかもあるまい。

 なお、訳文中の/斜体で【 】で囲まれた部分/は、原文ではビ デオや写真、
ツイッター画面が挿入されている。英語の分かる人は原文でビデオをご覧いただ
きたい。原文に挿入された参照記事の案内は/斜体にして原文のままで載せ
( )内にその訳/ を付けておく。また太文字強調斜体の部分は、原文では斜体
で記されている発言内容の箇所である。

2015年10月23日 バルセロナにて 童子丸開

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【引用、翻訳、開始】
*アサドはモスクワでプーチンに語る:もしロシアが行動しなかったなら、
テロリストはもっと多くの土地を奪っていることだろう*
2015年10月21日06時32分 (編集:2015年10月21日09時
25分)
/【ビデオ: モスクワでアサドを迎えるプーチン】/

 ロシア大統領ウラジミール・プーチンと、シリア大統領バシャール・アサドは
火曜日にモスクワで会談した。このシリア指導者は、ロシアの行動 はテロリス
トたちが彼の国でより大きな土地を奪うことを阻止していると言った。

 クレムリンの報道官ドゥミトゥリー・ペスコフは/*「昨日の夕方、シリア大統
領バシャール・アサドは職務目的の旅行で モスクワに到着した」*と語った。*
「(プーチン)大統領はシリア大統領から、シリアの国情とその長 期計画につ
いての情報を得た。」*/

 両首脳は長時間をかけて交渉を行ったが、それはロシアの政府高官たちの出席
の下で続けられた。
/【写真:
//https://cdn.rt.com/files/2015.10/original/56274344c46188a6228b45c4.jpg//】
//【写真説明: クレムリンでの会議で、ロシア大統領ウラジミール・プーチン
(右から3人目)とシリ ア大統領バシャール・アサド(左から2人目)。右か
ら国防相セルゲイ・ショイグ、外相セルゲイ・ラブロフ。(c) Alexei Druzhinin
/ RIA Novosti】
/
 ウラジミール・プーチンは、シリア国民は膨大な死を耐えしのびながら何年間
も*/「実質的に独力で」/* テロリストたちと相対してきたと語った。そして、
最近になってこの戦いで重大なかつポジティブな戦果を達成していると付け加えた。

 ロシアは、中東情勢を不安定化させようと試みるテロリストたちに、深い関心
を持つこととなった。*/「不幸なことに、 彼らの中の少なくとも4000人を
占める旧ソヴィエトの諸共和国出身者が、シリア軍と戦っている」/*から だ
と、ロシア大統領は言った*。/「当然ですが、その者たちが、そのあらゆる戦闘
経験と浸り続けた政治的洗脳を用いてロ シアの領土に現われるような事を、
我々は許すわけにはいきません。」/*

/【ツイッター:
//http://twitter.com/RT_com/status/656607539992379392/photo/1//】
【上記のツイッターから接続するRT記事://‘Too many aircrafts in Syrian
airspace’: MoD posts video with Russian jet approaching drone /
<https://www.rt.com/news/319226-syrian-skies-planes-drones/>/(「あまり
に も多くの飛行物体がシリア領空にある」:無人機に近づくロシアのジェット
戦闘機のビデオを国防省が投稿)】/

 シリアはロシアの友好国であり、モスクワは、テロと戦うだけではなく、他の
世界と地域の勢力と協力して、シリアに平和な政治状況をもたらす 準備を整え
ている、とプーチンは述べた。

 /*「疑いようも無く、シリア国民だけが**決定力のある言葉を**所 有しなけ
ればならないのです」*/とプーチンは強調した。
/READ MORE: Russia, US sign cooperation deal on Syria airstrikes /
<https://www.rt.com/news/319198-russia-us-syria-agreement/>/(参照: ロ
シアと米国はシリア空爆の協力協定に調印)/

 バシャール・アサドは、主権と統一のための戦いでシリアに提供した支援に対
して、ロシアに感謝を述べた。

 */「もしロシアがいなかったら、テロリストたちはずっと多くの領地を占領し
ていたことでしょう」/。*ア サド大統領はこのように語り、政治的なステップ
が軍事行動に続くことになる、と付け加えた。*/「我々全員の唯一の目的 は、
シリア国民が自国のための未来として求めるものでなければなりません。」/*
/READ MORE: ‘Assad doesn’t have to leave tomorrow, can be part of
transitional process’ -- US State Department /
<https://www.rt.com/usa/319119-us-assad-syria-russia/>/(参照:  「アサ
ドは明日去る必要はなく、移行プロセスの一部となることが可能だ」―米国国務省)/

 いったんテロリストたちが打ち破られれば、経済的・政治的にその国を再建す
るため、そして全員にとっての平和共存を確保するための、一致し た努力が払
われるだろう。このようにアサドは結論付けた。

 */「ロシアが国際的な場面で主導的な役割を果たすのを我々は見ています」。
/*地政学のア ナリストであるパトリック・ヘニングスンはRTに対して語り、
西側のイスラム国を打ち破る努力は*/「何の明らかな結果 も出せないままずる
ずると続いて」/* いると述べた。
/(ビデオ: パトリック・ヘニングスンへのRTのインタビュー)/

 ロシアは*/「4年の間続けられてきた秘密パーティーに文字通り押し入った」
/*のだと、ヘ ニングスンは言った。*/「米国、トルコ、ヨルダン、そして英国
やフランスといったNATO同盟国は今まで暗闇の中で作 戦を展開できまし
た。ロシアがまさしくそこに割って入り、灯りのスイッチを入れて、パーティー
は終わったぞ、と言ったのです。」/*

 */「彼らはワシントンで大いにうろたえ、ロシアがとんでもないことをやりや
がったと言いながら、いまだに癇癪を起し 続けているのです」。/* ヘニングス
ンはこう言って、米国はロシアが新たなアフガニスタンにいるのだというように
激しく思いたがっている、と付け加えた。

 しかしながら、シリアでのロシアの軍事作戦は*/「アフガニスタンとは全く異
なっています」。/*ロ シアが/*「正当な民主主義によって選出されたダマスカ
スの政府によって招待されて」* /い るからだ。
/【ツイッター 
//http://twitter.com/RT_com/status/654596350894411776/photo/1/
/#Putin/ <https://twitter.com/hashtag/Putin?src=hash>/:I don't get how
US can criticize Russian op in Syria if it refuses dialogue(プーチン:
私は、米国が対話を拒むのなら、シリアでのロシアの軍事作戦をどのように非難
できるのか、理解できない。】/

 ヘニングスンは、もし西側が本当にテロリストの脅威への対処を真剣に考えて
いるのなら、彼らは、地上軍と現地での最大規模の情報組織を持っ ているアサ
ド政権と共に作業していただろう、と述べた。

 */「それはいまロシアがやっていることです。ロシアは中に入って行っただけ
であり、共に作業すべきキー・プレーヤー と一緒に作業をしているのです。」/*

/READ MORE: ‘Let Russia defeat ISIS, its destruction more important than
overthrow of Assad’ - Kissinger /
<https://www.rt.com/usa/319115-kissinger-isis-syria-iran/>/ (参照: 
もしロシアがイスラム国を打ち破るのなら、その破壊はアサド放逐よりも重要だ
 ― キッシンジャー)
/
 ヘニングスンは、最近13ヶ月間に西側の反ISIS連合がイスラム国に落と
した22000の爆弾をもってすれば、イスラム国はとうに消滅し ていなけれ
ばならなかったはずだ、と付け加えた。

 中東研究の専門家であるウィリー・ヴァン・ダンメは言った。米国は*/「苦境
に陥っており、その仲間である西側全勢力 ‐トルコ‐サウジの同盟は全面的な混
乱の中にいて、自分たち自身の内側で議論を続けています。彼らはお互いを信じ
ておらずそれぞれが みな自分自身の考えを持っているのです。」/*
/(ビデオ: ウィリー・ヴァン・ダンメへ のRTのインタビュー)/

 彼は次のように続けた*。/「シリアを分割したがる者たちがおり、また他は、
フランス人のようにシリアを支配したがっ ており、トルコ人は/*/*シリア北部
を**“スルタ ン”エルドガンのある種のオスマン帝国に併合したがっています。」*/

 平和運動家でNATO研究の専門家ダニエレ・ガンサーは、イスラム国に対し
て戦い同時並行的に反アサド武装集団を支援するというペンタゴン の戦略が機
能していないと言った。
/READ MORE: Putin: MidEast terrorists recruit fighters from ex-Soviet
states, seek to expand into other regions /
<https://www.rt.com/news/319157-putin-terrorists-recruiting-expanding/>
/(参照:  プーチン:旧ソヴィエト諸国から送り込まれた中東のテロリストた
ちは、他の地域に広がろうとしている)/

 */「ペンタゴンはいつもこう言います。『我々はイスラム国にいかなる武器を
も投下することを望まなかった』と。そし て彼らはいつも、アサドの過激な敵
を支援してはいないと言います。『我々はアサドの穏健な敵を支援する』んだ
と」。/*ガ ンサーは語った*。/「これにはいつでも区別することの非常な困難
さがあります。何年も前にイラクに現われ出た者たちが いて『英国と米国に
よって投下された武器がある』と言いました。そしてそれらの武器はイスラム国
に渡されました。」/*
/(ビデオ:ダニエレ・ガンサーへのRTのインタビュー)/
/
/ 米国は/*「いつでも次の ように言いながら**情報の**非常に奇妙なごちゃ混
ぜを作りまし た。『そう、我々はアサド政権を転覆させたいと望む』、そして
『同様にイスラム国と戦うことを望む』と」。*/彼 は言った*。/「これは常
に、あらゆる平和運動家や、この状況を調べる歴史学者を困惑させてきました。
私は、彼らがシリ アでの明らかな戦略を持っているとは思っていません。」/*

【引用、翻訳、ここまで】
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