[CML 040036] 関西救援連絡センターニュース2015年10月号(1)

松葉 祥一 mauricemerleau at yahoo.co.jp
2015年 10月 7日 (水) 15:33:03 JST


第323号 2015年10月
関西救援連絡センター
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■刑訴法改悪継続審議へ
秘密保護法・マイナンバー法を実体化させるな

 一月二六日に始まった第一八九通常国会が閉会した。政府が提出した法案七五本のうち、成立したのは六六本。派遣労働の期間制限を一部撤廃する労働者派遣法、選挙権年齢を十八歳以上に引き下げた公職選挙法、銀行等民間利用に道を開く個人情報保護法及びマイナンバー法の改正が成立した。
 取調べの可視化や司法取引の導入などを柱とする「刑事司法改革関連法案」、働いた時間ではなく成果に応じて賃金を決める「労働基準法改正案」、「ヘイトスピーチ規制法案」は継続審議となった。
 「刑事司法改革関連法案」は、衆院法務委員会で八月五日に、共産党を除く与野党の賛成多数で修正案を可決。八月七日に衆院本会議で可決、参議院に送付された。修正内容は、
 仝〇ヾ韻司法取引をするか否かの判断材料として「犯罪の関連性の程度」を明記(容疑者らと全く無関係の事件は対象外)。司法取引の過程に弁護人が常に関与する。捜査機関に取引に関する記録も作成させる。
◆…命傍受したことを対象者に通知する際、傍受内容の確認や不服申立ができることを通知。傍受の際に、該当事件の捜査と関係ない警察官が立会う。
 また「対象事件外でも幅広く可視化するよう努力すべき」との付帯決議が可決された。
 八月二一日参院本会議での趣旨説明後は、法務委員会での審議も行われず、与党は九月四日には今国会での成立を見送る方針を固め
た。国会閉会直前の九月二五日に「刑事司法改革関連法案」と「ヘイトスピーチ規制法案」の継続審議が法務委員会で決定された。継続審議反対は共産党のみ。
 参院法務委員会が開催できなかった背景には、既に「ヘイトスピーチ規制法案」が審議入りしているにもかかわらず、与党が「刑事司法改革関連法案」の審議を先行させようとしたことがある。
 臨時国会では参議院法務委員会は開催の予定はなく、次期通常国会でも予算成立後の四月開催ともいわれている。
 しかし、審議が始まれば、戦争法案を成立させた与党が強行採決に出てくる可能性はある。参議院法務委員会で否決または修正された場合には、再度衆議院の委員会と本会議での採決が必要となる。
 法案に反対する声明等としては、八月十八日埼玉弁護士会会長声明、八月二四日千葉県弁護士会会長談話、八月二七日仙台弁護士会会長声明が出されている。

◇刑事司法改革関連法案の骨子
・裁判員裁判対象事件と検察独自捜査事件の取り調べの全過程を可視化(3年以内)
・容疑者や被告が他人の犯罪事実を明らかにした場合、検察官が見返りに起訴を見送ったり求刑を軽くしたりできる日本版司法取引を導入(2年以内)
・証人に対し、刑事責任を追及しないとの条件で、不利なことを証言させる刑事免責制度を導入(2年以内)
・通信傍受の対象犯罪に組織性が疑われる詐欺や窃盗などを追加(6カ月以内)。通信内容を暗号化できる機器を使えば電話会社の立ち会いは不要(3年以内)
・裁判所による保釈の判断を「逃亡、証拠隠滅の恐れの程度や健康上、経済上の不利益を考慮する」などと明確化(20日経過後)
・検察官が被告側に証拠の一覧表を開示(6カ月以内)
・勾留された全ての容疑者に国選弁護人を付ける(2年以内)
※( )内は施行までの期間

◆共通番号制度を廃止へ
 共通番号制度は世界の多くの国で取り入れられているが、様々な被害が出ており、制度の見直しや中止が検討されている。そのように問題の多い制度であることが認められているにもかかわらず、導入が決定された。10月から事業所および個人番号の通知も始まった。
 年金データ流出にもかかわらず、対策もとられないまま、預貯金口座、特定健診・特定保健指導情報への利用を拡大する法改正が今国会で成立した。
 個人情報保護法改正で、「匿名加工情報」を作れば企業が自由に外部提供でき、個人情報の使い道を本人の同意なく変えられる範囲も広がった。
 マイナンバーカードを職場で一括申請可能にする総務省令の改「正」や、学校が学生証として利用することも検討されている。
 年金情報流出事件で明らかになった共通番号制度の危険性は以下の三点である。
 仝朕余霾麒欷鄙蔀屬涼譴任△詁団蠍朕余霾麒欷酩床舛機能していない。
◆^汰艦世蓮峺える番号」である共通番号の危険性を軽視している。悪用しようとしている者にとっては個人情報を手繰り寄せてくる重要なツールとなる。
 自治体の中間サーバーの集約化・共同化の危険性を全く検討していない。
 また、野宿者など住民票を削除された人々の番号問題が起きることは必至である。深刻な権利侵害が危惧される。
 十二月には、全国七か所で違憲訴訟の提起が予定されている。
※特定個人情報保護評価

マイナンバーにひも付けるには、個人情報、特定個人情報を抱えるメリット(行政手続きの効率化等)、不正利用等プライバシー侵害に関わるリスク等を洗い出し、リスクへの対応策を示すことが義務付けられている

■ 安倍靖国参拝違憲訴訟 いよいよ結審
  十月二三日、大阪地裁に結集を
 前回(第七回)口頭弁論では、朝十時から夕方五時まで、原告九名による証言がなされた。

 第六回口頭弁論において、裁判所からは、十月二三日(金)二時からの第八回口頭弁論で結審するとの予定が告げられており、原告側は最終弁論を提出する。
 今回の口頭弁論にも、補助参加の申立が却下された在特会メンバーが傍聴していた。補助参加代理人である徳永信一弁護士は、被告側代理人席に座り続けただけではなく、証言する原告の偏見に充ちたプロフィールを作り、配布していた。
 十月二三日(金)二時からの口頭弁論終了後、弁護士会館2Fで「かみくだき報告会」が開かれる。
 傍聴券は抽選となるため、十月二三日は午後一時半までに裁判所正門(裁判所建物の川側)に集合されたい。
◆資料集ができました◆

 小林武・高橋哲哉両氏の意見書と原告九名の陳述書、氏名非公開での証言を要求したが裁判所が認めなかった二十代の原告らの陳述内容を記載した第五準備書面を掲載。
 送料込 一冊400円
 申込は「靖国抗議アジア訴訟団」 郵便振替 00980―8―35073
 当センターでも取扱い中
★安倍靖国参拝違憲訴訟の会・東京

 前回第六回口頭弁論は十月八日に開かれている。次回はHPでご確認を。
 *東京地方裁判所一〇一号法廷 傍聴券は抽選・終了後報告集会
★ノーハプサ靖国合祀取消訴訟
 第六回 十二月八日(火)十三時半~ 東京地裁一〇三号
 傍聴券は抽選 終了後報告集会

■和歌山カレー事件立会&PC訴訟
裁判長(大阪地裁民事十一部)終結を宣言
判決は一月十五日十三時十分~ 八一〇号法廷
 原告らは、原告二名の証人申請を行ったが、裁判所は採用せず結審した。事実調べをせず審理を終結したということは、裁判所がこの訴訟の争点は法律論にあり、事実関係の調べは必要ないと判断したことを意味する。

 死刑確定者との接見時の刑務間の立会に関しては、最高裁で違法判決が出ており、すでに立会は行われていない。
 被疑者・被告人との接見時に怪我の状態等を証拠保全するために弁護人が写真撮影を行ったところ、拘置所職員により妨害された事案が全国で発生し、訴訟が提起されている。
 東京拘置所面会室での弁護人による被告人の写真撮影の制止および面会中止を違法として提訴された竹内国賠訴訟は、一審の東京地裁では「接見交通権は憲法の保障に由来する権利」あり、「弁護人の接見を中止することができるのは、具体的事情の下、未決拘禁者の逃亡、罪証隠滅、その他の刑事施設の設置目的に反するおそれが生ずる相当の蓋然性があると認められる場合に限られる」と判示された(昨年十一月七日判決)。
 しかし、東京高裁は今年七月九日、「写真撮影等は弁護活動に必要なコミュニケーションとしての接見として保障されるものではなく、証拠保全は刑事訴訟法一七九条によればよい」として、「刑事施設が定めた規律侵害行為があれば接見を中断でき、写真撮影の制止行為や接見中止措置は弁護活動を不当に制約しない」と判示し、原判決を取り消し、請求棄却との判決を言い渡した。
 和歌山カレー事件立会&PC訴訟でも、大阪拘置所の管理運営上の規則と、憲法に基づく十全な弁護活動の保障のどちらが優先されるべきかが争われているのである。
 判決に注目されたい。


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