[CML 040682] 今日の言葉 ――フランスは「イスラーム国」との戦いに参戦して空爆でシリアの人々の命を脅かしているのにフランスの人々は戦線から遠いところにいる。だったら遠いところから近いところに引きずりだしてやろうじゃないか。

higashimoto takashi higashimoto.takashi at khaki.plala.or.jp
2015年 11月 18日 (水) 12:05:13 JST


【メディアはパリ事件の前日のレバノンでの爆破事件は報道しない】
13日、パリでコンサート会場を襲った襲撃犯は、銃を撃ちながらシリアやイラクのこと口にしていたという。「フランスはシリアに関与
すべきではなかった」「フランスはシリアで起きていることを知るべきだ」。目撃者の証言では、犯人はどこにでもいる普通の若者で、
街であったらわからなかっただろう、という。現在判明している限りでは、彼らはヨーロッパで生まれ育った青年であるという。(略)
パリでの惨事のあとに中東諸国で飛び交うツイッターやコメントのなかには、パリでの事件と、その前日に起きたレバノンでの爆破
事件を重ねあわすものが多い。

まさに「中東のパリ」とかつて呼ばれたベイルートの、にぎやかな商業地区二箇所で同時に起きた事件で、43人の死者と200人の負
傷者を出した。シーア派イスラーム主義組織「ヒズブッラー」の支持基盤地域を狙ったものだったが、ここ数ヶ月激化している、「イス
ラーム国」とイラン革命防衛隊やヒズブッラー、イラクのシーア派民兵集団「人民動員組織」の間の抗争を反映したものだ。ベイルー
トもパリも、「イスラーム国」との戦いの延長で、テロによる報復にあった。だが、その二つは受け取られ方の点で、大きく違う。ひとつ
は、ベイルートでの事件が、欧米メディアのなかでかき消されていることだ。英インディペンデント紙の報道によると、「イスラーム過
激主義の動向を懸念している国」リストのなかで、フランスとレバノンは同率2位(67%)である(略)。中東の出来事だって、パリと同じ
く「被害者」として扱われてしかるべきなのに、という思いが、中東諸国だけではなく世界に広がる。

アメリカの歌手、ベット・ミドラーは、こうツイートしている。「パリの事件も悼ましいが、ベイルートでの犠牲者も忘れてはいけない」。ふ
たつ目は、フランスが「イスラーム国」との戦いに深く関与していることが覆い隠されていることだ。ベイルートで起きていることは「イ
スラーム国」の周辺として波及しても当たり前だが、遠いフランスは理不尽なテロに巻き込まれただけ、と思う。それは、違う。フラン
スは、堂々と「イスラーム国」との戦い(実際にはアサド政権のシリアとの戦い?)に参戦している。参戦して空爆でシリアの人々の命
を脅かしているのに、フランスの人々は戦線から遠いところにいる。だったら遠いところから近いところに引きずりだしてやろうじゃな
いか――。犯人が劇場で、「フランスはシリアで起きていることを知るべきだ」とフランス語で叫んだのは、そういう意味ではないか。
                                                                             
                                                                 (酒井啓子「中東徒然日記」2015年11月16日)

以下、省略。全文は下記をご参照ください。
http://mizukith.blog91.fc2.com/blog-entry-1639.html


東本高志@大分
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