[CML 040580] 【自衛隊員の命と人権を考える京都の会】 米で処刑された死刑囚10%が退役軍人+一般人の2倍以上の自殺率…帰還した米兵とその家族を苦しめるものとは

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2015年 11月 11日 (水) 09:48:50 JST


米で処刑された死刑囚10%が退役軍人
http://www.afpbb.com/articles/-/3066121?pid=0

2015年11月10日 20:18 発信地:ワシントンD.C./米国

米で処刑された死刑囚10%が退役軍人 ×米ワシントンD.C.にあるベトナム戦争戦没者慰霊碑での式典で米国旗を掲揚する儀仗(ぎじょう)兵(2011年11月11日撮影、資料写真)。

【11月10日 AFP】米国で処刑された死刑囚の少なくとも10%が退役軍人だとする報告書が、10日発表された。裁判所は退役軍人たちの精神状態をほとんど考慮していないと、米非営利組織(NPO)「死刑情報センター(DPIC)」が警告している。

 今年ジョージア(Georgia)州で処刑されたアンドリュー・ブラナン(Andrew Brannan)死刑囚は従軍し、心に傷を負って帰還したが、殺人を犯し、死刑に処された多くの米軍兵士たちの1人だ。

 警察学校では、1998年にブラナン元死刑囚がスピード違反で停止させられた際の映像を見せている。この映像を見れば、ブラナン元死刑囚の心理状態をうかがい知ることができるだろう。

 映像はブラナン死刑囚に殺害された警察官、カイル・ディンケラー(Kyle Dinkheller)氏の車載カメラで撮影された。停止させられたブラナン元死刑囚はピックアップトラックから降りると、ディンケラー氏を挑発しようと狂ったように踊りだし、同氏の命令に従わなかった。ののしり言葉を混ぜながら「俺はベトナム退役軍人だ」と叫んだブラナン元死刑囚は車に戻って銃を取り出し、発砲。ディンケラー氏は9発撃たれ、現場で死亡した。

 心的外傷後ストレス障害(PTSD)の診断を受けていたブラナン元死刑囚の裁判で弁護士は、情状酌量を求めたが、余地なしとされた。

■栄光から汚名へ

 ニューヨーク州弁護人協会(New York State Defenders Association)で退役軍人の弁護プログラムの法務責任者を務めるアート・コーディー(Art Cody)氏は「米国の人口の中で、退役軍人は7%に満たない。そうしたことから裁判官も陪審員も検事も、被告弁護人でさえも、軍での経験については基本的に知識がない」「退役軍人の状態についていい加減な知識ならばあるかもしれないが、軍人としての背景や経験が、被告となった退役軍人と彼・彼女らが犯した犯罪にどう影響を与えているか、法的決定を下す側が十分な理解を欠いている場合が多い」と話した。

 米全土には退役軍人の死刑囚が約300人いる。中には、勲章を受けた兵士でありながら転落をたどった者もいる。1967年にパープル・ハート勲章(Purple Heart)を授与されたベトナム戦争の退役軍人、ロバート・フィッシャー(Robert Fisher)は、13年後、深く精神を病み、自らの伴侶を殺害した。

 DPICの報告書によると、ベトナム戦争(Vietnam War)から帰還した80万人以上にPTSDの兆候がみられた。アフガニスタンとイラクから帰還した30万人もPTSDに苦しんでいる。後者では、外傷性の脳の損傷もよくみられる。

■帰還兵に殺された狙撃手

 戦闘を経験した米軍兵士たちが、再び一般市民の生活に適応しようとする際の困難は、クリント・イーストウッド(Clint Eastwood)監督の映画『アメリカン・スナイパー(American Sniper)』で描かれた、「米史上最強の狙撃手」と称されていた故クリス・カイル(Chris Kyle)氏の人生に表れている。カイル氏は、イラクで従軍経験があり、精神に問題を抱えた元海兵隊員のエディー・レイ・ルース(Eddie Ray Routh)受刑者に殺害された。ルース受刑者は今年2月に終身刑判決を言い渡された。

 湾岸戦争(Gulf War)の退役兵、ジョン・アレン・ムハマド(John Allen Muhammad)元死刑囚は2002年10月、首都ワシントン(Washington D.C.)地域での連続狙撃事件で10人を殺害。09年に死刑が執行された。

 AFPが取材した専門家の中には、心の傷となるような戦場での衝撃的な体験と、その人物が後年に起こす暴力的な行為には、必ずしも関連性はないという意見もあった。退役軍人を支援するPR企業「スカウトコムズ(ScoutComms)」のローレン・ジェンキンス(Lauren Jenkins)氏は「PTSDを患う退役軍人の暴力に関するデータによれば、飲酒や薬物乱用、他の心理的問題の方が暴力の誘因となっている」と語った。(c)AFP/Sébastien BLANC

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一般人の2倍以上の自殺率…帰還した米兵とその家族を苦しめるものとは
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20150813-00007441-davinci-int

ダ・ヴィンチニュース 8月13日(木)6時30分配信
 
 一般人の2倍以上の自殺率…帰還した米兵とその家族を苦しめるものとは
『帰還兵はなぜ自殺するのか』(デイヴィッド・フィンケル:著、古屋美登里:訳/亜紀書房)

 日本は今年で戦後70年といわれるように長い間戦争をしていない。この間、ベトナム、湾岸、イラク、そして現在もアフガニスタンに、兵を送り続けているアメリカで、昨今、イラク、アフガンからの帰還兵の自殺率の高さが問題になっている。その率は一般の人々の2倍以上。計200万人の帰還兵のうち、毎年250人以上が自殺をするという。戦場から生きて戻ることができたのに、なぜ自ら命を絶ってしまうのか。帰国後の兵士の生活を追ったノンフィクション『帰還兵はなぜ自殺するのか』(デイヴィッド・フィンケル:著、古屋美登里:訳/亜紀書房)をひも解き、ひとりの帰還兵の日常を追いかけた。

【画像あり】ダ・ヴィンチニュースはこちら

 その兵士の名は、アダム・シューマン。彼は立派な兵士だった。怪我をした部下を背負って戦場をくぐりぬけた、信頼と尊敬に値する兵士だった。ところが、3回目の派兵時のある日、アダムは自ら応急救護所に行き、助けを求めた。激しい動悸、呼吸困難、手のひらから汗が止まらない…。PTSDとの診断を受けたアダムは、こうして、ひとり前線から帰国の途についた。

 PTSDとは「心的外傷後ストレス障害」と訳され、近年日本でも馴染みのある言葉になってきた。災害や戦争など、命の危機にさらされるような強いストレスにより、不眠、フラッシュバック、不安、気鬱、記憶障害、人格変化、自殺願望などの症状に悩まされる傷害のことだ。イラク、アフガン帰りの元兵士の20~30%が、この傷害に苦しむといわれ、自殺者の多くがこの診断名を受けている。

 アダムは、帰国して2年が経ち軍を除隊しても、不安と気鬱、頭痛、孤独感、心身の消耗に苦しんでいる。腕の力がいきなり抜けて、抱いていた我が子を落としたこともある。毎日、戦場で死んでいった仲間のこと、自分が手を染めた行為について考えてしまう。“それでも自分は五体満足だし、どこも悪くない”とも思う。“なぜ自分はPTSDという診断を下されて送還されたのだろう。戦争体験などものともしない者もいる。それなのになぜ自分はPTSDになったのか。なぜ突然怒りがこみあげてくるのか。なぜ物忘れがひどいのか。なぜいらいらしてじっとしていられないのか。12時間も寝たのに、なぜ目を開けていられないほどの眠気に襲われるのか。弱い男だからだ――。”

 アダムは自分を責める気持ちと身体の不調に苦しむが、兵士のPTSD発症は、受け入れる家族にとっても大きな負担となる。アダムの妻は、家事と育児に加えて、夫が自殺行動に走らないように常に気を配っていなくてはならないし、彼を定期的に車で100キロ離れた復員軍人病院に連れて行かねばならない。妻も心にゆとりがなくなるから、夫婦喧嘩が絶えない。ある時、妻と喧嘩をしたアダムは、抑制がきかなくなり、拳銃を自分の額に押し当てて言う。「このいまいましい引き金をひけよ」。この時は、妻がアダムを抱きしめ、大事には至らなかった…。本書は、アダムが家から遠く離れた地でのPTSD治療のプログラムを終え、妻の運転で帰ってくるところで終わる。この後の彼らが少しでも安らぎを得ていることを願うばかりだ。

 もちろん、戦場に行ったすべての兵士がPTSDになるわけではない。なぜ兵士Aは発症し、Bは発症しなかったのか、その要因ははっきりとはわからない。ただし、発症リスクを高める要因として、次の3つが挙げられる。(1)激しい前線にいること、(2)派兵回数が3回以上であること、(3)入隊時の年齢が高い(20代後半である)ことだ。(1)と(2)は、ストレスが強そうなので、腑に落ちるが、(3)の年齢の高さとはどういうことか? それは、20代後半で入隊する者は、一度社会に出て失敗し、人生をやり直そうと軍に入隊してくるからだという。挫折によるストレスを味わっているため、入隊の時点で既に、彼らのストレスレベルは高いのだ。心にストレスという水を溜めるコップがあると想像して欲しい。彼らはもう、コップの3分の1ほどの水が入っている。空っぽのコップで入隊する人に比べると、空き容量が少ないのだ。

 極度の緊張状態が続いて不調をきたすことは誰にでも起こりうる。日本も今後、他人事でない問題になるかもしれない。治療プログラムや予防は、家族サポートも含めて行われるべきだし、国レベルでの対策が必要だ。そして、何よりもPTSDになった者を、“心が弱いから”“入隊したのが悪い”などと本人の自己責任に押し付けず、周囲が温かい目を向けることが大きなサポートになるはずだ。

文=奥みんす

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