[CML 037545] IK改憲重要情報(72)

河内 謙策 kenkawauchi at nifty.com
2015年 5月 22日 (金) 21:54:32 JST


IK改憲重要情報(72)[2015年5月22日]

 私たちは、内外の改憲をめぐる動きと9条改憲反対運動についての情報を発信しま
す。(この情報を重複して受け取られた方は失礼をお許しください。転載・転送は自
由です。)
   
弁護士 市川守弘、弁護士 河内謙策

連絡先:〒170-0005東京都豊島区南大塚3-4-4-203 河内謙策法律事務所
(電話03-6914-3844,FAX03-6914-3884)

 弁護士アピールを支持する市民の会
 http://2010ken.la.coocan.jp/kaiken-soshi

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(以下の見解は、河内の個人的見解です。よろしく御理解お願い申し上げます。)

   南シナ海、一段と緊迫

 CNNの記者が、南シナ海を飛ぶアメリカの偵察機に同乗した記録がインターネッ
ト上で、日本語で公開されています。
 南シナ海を飛んだのは5月20日、ケリー・習会談の後です。この日、アメリカの偵
察機は8回警告を受けたといわれています。中国のやる気は衰えていないようです。
http://www.cnn.co.jp/special/cnnasia/35064802.html

 米国防総省の報道部長は、次は「人工島」の12カイリ以内に米軍機を侵入させると
言い切っています。
http://news.yahoo.co.jp/pickup/6160876

 まさか「12カイリ内に侵入」したら直ちに戦争勃発というようなことはないと思い
ますが、戦争への綱渡りをしているようで気が気ではありません。アメリカのやり方
も、
徹底して平和的解決を求める(国連憲章33条)よりも、やや力の誇示にかたむいてお
り全面的に賛成できません。

 引くことを知らないアメリカと中国のガチンコ勝負、私は、この南シナ海問題が世
界史の分水嶺になるような気がして仕方がないのです。
 第2次世界大戦前の分水嶺といえば、ミュンヘン会談がすぐに思い浮かぶでしょ
う。
ナチスとの対決をきらい「平和」という言葉に酔いしれていたヨーロッパの諸国・民
衆の「平和主義」と、今日において中国との対決をきらう世界の「平和主義」者がど
うもパラレルに見えてしまうのです。
(ミュンヘン会談について知らない方は、以下のサイトの記事を参考にしてくださ
い。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9F%E3%83%A5%E3%83%B3%E3%83%98%E3%83%B3%E
4%BC%9A%E8%AB%87

 もちろん私は、中国に対して軍事的に対決せよ、と主張している訳ではありませ
ん。
その逆で、今回の問題については、世界の平和を愛する人間は中国と対決せざるをえ
ないこと、しかし、中国と対決するにしても、解決の方法としては、徹底的に平和的
解決の道を追及しなければならない、と主張しているのです。念のため。

     アメリカの動揺

 アメリカの外交政策は、オバマ大統領になってからG2という言葉に象徴されるよ
うに、大きく米中協力へと舵が切られましたが、その背景に何があったのかは、非常
に気になるところです。
 日高義樹氏は、最近出版した『日本人だけが知らない米中関係の真実』(KKベス
トセラーズ)のなかで、アメリカ支配層の中において中国と戦いたくない空気が強い
ことに警鐘をならし、その原因を鋭くえぐり出しています。
 彼は、「オバマ大統領の中国寄りの政策というのは、オバマ大統領独自の思想と、
利得感覚に基づいた単独行動である。その意味で、オバマの黒幕はオバマなのであ
る」「オバマ大統領は個人生活を固く守り人づき合いをしないが、政治のなかでも完
全な独りぼっちなのである」「オバマ大統領は国内政治にしか関心がなく、国際戦略
を全くもっていない」と分析しています。
 オバマの個性が大きな役割を果たしたのは事実と思いますが、アメリカの支配層の
中で、中国の過大評価、「中国が経済成長すれば中国も民主的な国になる」という思
想とムードが20世紀の末から21世紀にかけて大きな流れになっていったことの思想史
的精神史的総括が必要なのではないでしょうか。

 日高氏は、中国に対して弱気なオバマの思想が、国務省だけでなく、国防総省の一
部にも影響を与えていると述べています。その例として、日高氏は、「中国のような
大国が、周辺の国々に影響力を及ぼし、太平洋に力を拡大してくるのは当然のこと
だ」(ジョン・F・エイモス海兵隊司令官)、「中国と戦闘はいつでも始められる
が、やめるのが難しい」(ロバート・カプラン将軍)、「我々は十分な力を持ってい
るが、いま世界で起きている情勢に対応するのは非常に難しい」(マーチン・デンプ
シー米統合参謀本部議長)などの発言をあげています。とりわけ注目されるのが、ア
メリカ太平洋軍司令官ロックレアー海軍大将が、中国の東風21号(DF21D)に周章
狼狽し、空母を最前線から引き上げる新しい戦略の実現に向けて大騒ぎがおこったと
分析していることです。(日高氏は、アメリカ側の技術をもってすればDF21Dを撃
ち落とすことはさほど難しくはないことが明らかになったため、騒ぎだけに終わっ
た、とだけ述べています。)

 今回の南シナ海の問題にしても、オバマ政権の深い分析を踏まえて、日本の民衆
は、日本の民衆として独自の立場を貫くべきと考えて、オバマ大統領の分析に一石を
投じた日高氏の著作を紹介させていただきました。

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                以上
              



 



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