[CML 037341] IK改憲重要情報(66)

河内 謙策 kenkawauchi at nifty.com
2015年 5月 6日 (水) 17:57:40 JST


IK改憲重要情報(66)[2015年5月6日]

 私たちは、内外の改憲をめぐる動きと9条改憲反対運動についての情報を発信しま
す。(この情報を重複して受け取られた方は失礼をお許しください。転載・転送は自
由です。)
   
弁護士 市川守弘、弁護士 河内謙策

連絡先:〒170-0005東京都豊島区南大塚3-4-4-203 河内謙策法律事務所
(電話03-6914-3844,FAX03-6914-3884)

 弁護士アピールを支持する市民の会
 http://2010ken.la.coocan.jp/kaiken-soshi

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(以下の見解は、河内の個人的見解です。よろしく御理解お願い申し上げます。)

  機雷問題について

 自民党の高村副総裁が、自衛隊は集団的自衛権を使って停戦前に機雷掃海をするこ
とができる、と発言したことが問題になっています。
 高村発言は、「ホルムズ海峡から原油が全く来なくなって、国内で灯油もなくなっ
て、寒冷地で凍死者が続出する」という条件での肯定発言です。
http://www.asahi.com/articles/ASH535KNTH53UTFK003.html

  高村発言は、氏が弁護士出身であるだけに、十分に計算された発言です。
 しかし、ここには計算された「ウソ」があります。

 まず、問題になるのはホルムズ海峡での停戦前での機雷問題だけではないのです。
 兵頭二十八氏は、米軍が中国の経済的崩壊を狙って米軍がマラッカ海峡等で機雷戦
を展開すると指摘されています。
「米海軍は、マラッカ海峡やロンボク海峡等に水上艦による「封鎖線」をつくり、そ
れを世界の海上保険会社に通知し、シナ海軍の軍港前には機雷を敷設すれば、中共体
制そのものが石油・石炭・電力飢饉から崩壊すると計算している」(兵頭二十八『北
京が太平洋の覇権を握れない理由』草思社文庫21頁)
 孫崎享氏は、1980年代に、オホーツク海におけるソ連の原潜対策に自衛隊を使う意
図をおおいかくすために「シーレーン防衛」のキャンペーンが展開されたと指摘され
ています(孫崎享『戦後史の正体』288頁)
 高村氏は、国民に対する「説得力」を狙って、国民の生活に関係があると思われる
石油問題を取り上げているのです。

 また、高村氏は、戦争法制の問題のみをとりあげて、新新日米ガイドラインの問題
をとりあげません。
 昨年来の戦争法制に関する与党協議で、公明党が機雷問題で抵抗したことは、よく
知られていることです。この経過と結末は、局外者にはよく分かりません。自民党が
「事前承認」で譲歩した代わりに、公明党が機雷問題で譲歩したとみる見方もありま
す。
http://www.nishinippon.co.jp/nnp/politics/article/164308

 しかし、私は、与党協議における機雷問題は玉虫色の決着がつけられたに過ぎな
い、と思っています。
 いずれにしても、新新日米ガイドラインは、機雷問題につき、与党協議も飛び越え
た線を国際公約したことになります。これは大問題です。

 機雷問題は、新新日米ガイドラインについての安倍政権の「泣き所」であることは
間違いないと思います。高村副総裁は、そのことを分かっているから、上記の発言を
したのです。だから新新日米ガイドラインに反対する勢力は、そこをつき、公明党・
創価学会と対話をする必要があると思います。
http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/news/CK2015042802000112.html

http://www.nishinippon.co.jp/nnp/politics/article/165610

           新新日米ガイドライン粉砕の展望

 新新日米ガイドラインを粉砕し、米日中戦争を阻止することは、どうしたらできる
でしょうか。

.▲瓮螢が「ストロング・アメリカ」になればよい、という考え。
 中国が2009年以降、積極的な膨張主義に打って出た一つの原因に「アメリカの弱
腰」「アメリカの融和的態度」があることは間違いありません。だから、アメリカが
「強いアメリカ」にもどれば良い、と考えることに一理はあります。しかし、それは
核軍事大国間のチキンレースになる可能性があります。最近邦訳が出た、ブレット・
スティーブンズ『撤退するアメリカと「無秩序」の世紀』ダイヤモンド社、をぜひ読
んで見てください。

中国が自滅すればよい、という考え。
 中国のバブル崩壊は進んでいますから、この考えも十分可能性があります。しか
し、中国民衆の苦悩を考えると躊躇しますし、習近平政権が崩壊しても、中国民衆が
中華思想を克服しないかぎり根本的解決にはならないでしょう(石平『なぜ中国は覇
権の妄想をやめられないのか』PHP新書、参照)。

F本政府が中国と話し合いをする、という考え。
 これに解決策を求める人が多いのですが、中国政府の膨張主義が、話し合いで解決
できるものでないことは、21世紀の歴史をみれば明らかです。中華思想というもの
は、日本人の理解を超えています。私は、話し合いをするな、と言っているのではあ
りません。中国に対する毅然とした姿勢なしに「話し合い」という美辞麗句に溺れる
ことの危険を言っているのです。保守的な論者が言っている、「日本に対する中国の
間接侵略が進行している」という指摘は、そのとおりだと思います。
 現在の事態はアメリカが悪いのだから、アメリカが好戦的な態度をやめればよい、
と言う人に対しては、アメリカが悪いというイデオロギーを振り回して、リアリズム
を忘れているのではないですか、貴方は、何度殴られても相手を愛します、という奴
隷と同じではないのですか、と言いたいのです。
 日本の民衆運動は、アメリカも、中国も批判する態度を、なぜとれないのでしょう
か。

て本が米中戦争に参加しなければよい、という考え。
 アメリカは米中戦争をするにあたって日本と韓国をあてにしてきました。韓国が
「二股外交」を展開しているので、信頼できる日本も脱落すれば、アメリカにとって
米中戦争を本当にするのか、という点で躊躇は生まれるでしょう。しかし、オースト
ラリアやインドが積極的になる可能性もありますし、米中戦争を阻止するには、これ
だけでは不十分な気がします。

ソ国が米日中戦争反対の包囲網をつくる、という考え。
 私は、基本的にこの考えです。しかし、この考えに立つにしても、アジアの諸国家
は発展途上国だからという理由で甘く見ることはできません。アジアの諸国の分断や
腰砕けを防ぐには、アジアの民衆の連帯が絶対必要です。この方策は非常に困難で
しょう。香港の民衆が立ち上がっても支援の声がわずかにしか起こってこなかった日
本の民衆運動をみると、絶望的な気持ちにもなるのですが。

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               以上






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