[CML 038118] Re: 前田朗さんの「Re: 探検家松浦武史郎」について

higashimoto takashi higashimoto.takashi at khaki.plala.or.jp
2015年 6月 25日 (木) 19:17:49 JST


前田朗さんの坂井貴司さんへの返信の内、「探検家松浦武史郎」問題に絞ってコメントをしておきます。

> 1)松浦武史郎ではなく、松浦武四郎です。
> 2)松浦は侵略者です。

前田さんは「松浦は侵略者」だと断定しますが、私たち日本人は、日本人として過去の負の遺産をも継承する「歴史の子」である
ことをすべからく免れない以上、総体として、近代天皇制国家がアイヌの土地を植民地化し、アイヌ人に対して同化政策を行った
歴史的事実について「侵略者」としての歴史的責任を負っているといわなければならないだろうとは私も思います。が、松浦武四
郎が、そうした日本人総体としての責任以上に特別に「侵略者」としての責任を負っているとは私は思いません。

花崎皋平著「静かな大地 ―― 松浦武四郎とアイヌ民族」が2008年2月に岩波現代文庫として再刊行されることになったときの
岩波編集部の同著の内容説明には次のように記されています。

「本書の主人公は幕末の探検家,松浦武四郎です.探検家のみならず学者,文人としての顔も持ち,明治初期には北海道,樺
太,千島の行政にも短期間関わりました.松浦を変えたのはアイヌ民族との出会いでした.幕末の「蝦夷・樺太」を十数年間にわ
たって探検調査した松浦は,アイヌ民族の風俗・文化を克明に記録すると共に,和人による虐待を告発するようになりました.ア
イヌの心の輝きと苦悩に深く共感して自らを変革していった松浦武四郎の足跡が,いきいきと本書では再現されています」

上記の説明では松浦武四郎は「侵略者」であるどころか「和人による虐待」の「告発」者であるとされています。

同著の文庫化の際の「解説」に作家の池澤夏樹さんも以下のように記しています。

「もしも松浦武四郎がいなかったら,今のぼくたちは当時アイヌが置かれた状況について何も知らないままだった.なぜならばア
イヌには苦境を訴える手段がなかったから.松前藩の場所請負制度によって,生きる自由のほとんどを奪われた人々.アイヌに
生まれついたという以外に何の理由もないまま,終身刑に処せられた人々.後世の自分たちがそれを知らないという事態を思っ
て,ぼくは戦慄する.知るべきことを知らないままでいるというのは恐ろしいことだ」 



後世の私たち日本人は松浦武四郎によって当時の「アイヌの苦境」を知ることができる、と池澤夏樹さんも松浦を評価しています。

上記の岩波現代文庫の解説から読みとれることは、松浦を「侵略者」というのは前田さん及び一部の人たちの主観的な解釈でし
かない、ということです。

それとも松浦武四郎侵略者説を裏づけるなんらかの信頼するに値する史料を前田さんはお持ちなのでしょうか? お持ちであれ
ばお示しいただきたい。「花崎は、中国侵略戦争を正当化してきた人物」だという資料も含めて。それができないのであれば、前
田さんの「松浦は侵略者」という主張も「インチキ民衆思想家」という花崎皋平批判も単なる悪罵にすぎないということになるほか
ありません。

また、「現在の日本の運動圏でも、インチキ花崎を持ち上げる異常な集団」云々という批判もありますが、その「異常な集団」とは、
青山薫、天野恵一、大橋成子、小倉利丸、海棠ひろ、梶川彩、白川真澄、鶴田雅英、遠野はるひ、武藤一羊、山口響各氏が運
営委員で、 秋山眞兄、李泳采、太田昌国、金井淑子、金子文夫、川本隆史、齋藤純一、斉藤日出治、塩川喜信、ダグラス・ラミ
ス、田中利幸、中村尚司、花崎皋平、弘田しずえ、古田睦美、武者小路公秀各氏がアドバイザーの「ピープルズ・プラン研究所」
のことですね。(参照:[CML 036980] ★PP研新連続講座★ 再検証!〈敗戦70年―原発震災から4年〉)
http://list.jca.apc.org/public/cml/2015-April/037146.html

上記の「松浦武四郎侵略者説」が当たらなければ、当然、その批判を根拠にする「ピープルズ・プラン研究所」批判もまったく当た
らないということにもなります。

最後に逆説的に言えば、「ヘイト・スピーチが絶えないのは、こういう異常な人物が多いから」ではなく、あなたのような異常な主張
をするヘイト・スピーチ「学者」がいるからだと私は思います。


東本高志@大分
higashimoto.takashi at khaki.plala.or.jp
http://mizukith.blog91.fc2.com/


From: maeda at zokei.ac.jp
Sent: Wednesday, June 24, 2015 9:29 PM
To: 市民のML ; pmn
Subject: [CML 038108] Re: 探検家松浦武史郎

前田 朗です。
6月24日

坂井さん

ご苦労様です。

このMLでは、時に酷い差別的発言が出ます。しかも他方で、差別でもないのに差別だと騒ぎたてる異常な人物がいます。まともな議論が出来ないMLですから、仕方ないかと思いますが、

1)松浦武史郎ではなく、松浦武四郎です。
2)松浦は侵略者です。

アイヌ民族に対する侵略者の松浦を持ち上げるのは日本人です。卑劣な日本人です。

特に花崎何とかと言うインチキ民衆思想家が松浦を持ち上げて来ました。ひたすら侵略を正当化してきました。いろいろと勝手な理由をつけて、松浦は素晴らしかった、と褒めたたえます。そして、侵略を正当化します。

現在の日本の運動圏でも、インチキ花崎を持ち上げる異常な集団がいます。インチキ花崎は、自分がベトナム戦争に反対したと言うただそれだけの理由で、自分が平和主義者で正義であると盛んに主張していますが、デタラメです。花崎は、中国侵略戦争を正当化してきた人物です。にもかかわらず、こういう人物を宣伝する人物・集団がこのMLにもいます。民族差別とジェノサイドを称揚・絶賛す
るのが、日本の市民運動団体なのです。

ヘイト・スピーチが絶えないのは、こういう異常な人物が多いからです。完全に狂っています。

以上。 



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