[CML 038023] 「緑の党」という新進政党の「脱原発」の主張に隠れたデマゴギー体質を批判する ――レイシスト内海聡(医師)と三宅洋平、山本太郎の泥濘の関係を通して

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2015年 6月 21日 (日) 20:37:28 JST


昨日のエントリで引用した最後の文章は「三宅洋平終わった」というものです。が、私に言わせれば、三宅洋平という人は「はじめ
から終わっている」人でした(「三宅洋平」の項参照)。そうして、私は、「はじめから終わっている」ことの事実に基づく批判を2013
年の参院選前に再三、再四、再五と繰り返してきましたが、聴く耳を持たず、というよりも、「事実を事実として理解する能力の欠
如」といった方がより正鵠かもしれません、「はじめ」の時点で「終わっている」ことの明らかな三宅洋平を参院候補として擁立する
ことに固執し続けてきたのが緑の党でした。そして、口では「脱原発」を主張しながら、その実、「原発再稼働」(事実上の「原発」推
進)を容認する政党を支持して、そのことを矛盾とも思わない一部の論理性をまったく欠如した「脱原発」を主張する人たちでした。

彼ら、彼女たちは、三宅洋平が新人候補として参院選で176,970 票を獲得し、メディアでも「若者世代のネット選挙の成功」と注
目されたことをさらに自己満足的に大風呂敷を広げて自画自賛しました。しかし、三宅洋平のデマゴーグのさまが弁解できない事
実として突きつけられているいまとなっては、この三宅洋平の176,970 票獲得という事実は、デマゴギーという負の操作術によ
って大衆を動員した緑の党の汚点の歴史として記録されるものでしょう。

さらに緑の党の三宅洋平票を含む457,862票という獲得票は「革新」(社民党)を分断することによって獲得された負の獲得票
でしかないという指摘もあります。「三宅洋平終わった」というのは、実のところ「はじめから終わっている」ことにいまになってやっと
気づいたということでしかないでしょう。

さらにもう一点指摘しておくと、緑の党の宣伝力のあるもう一方のシンパの旗頭とでもいうべき山本太郎参院議員も昨日のエントリ
で厳しく批判されているトンデモな陰謀論者であると同時にレイシストの内海聡氏(医師)を「今話題沸騰の気鋭の医師」とまで評価
しているありさまです。緑の党自体も「終わっている」といわなければならないでしょう。

以下に私の批判している杉原浩二さんも緑の党公認(同党・脱原発担当)で先の東京・中野区議選にも出馬しています。その私の
杉原さん批判は当然、緑の党批判ということにもなります。同記事で私は緑の党はいまも第3極(ここでは維新の党を例にしていま
す)なるものに幻想を抱かせ続けていることを証左しているつもりです。緑の党という存在は政治革新にプラスに作用するのではな
く、政治革新にとってマイナスの存在でしかないというのが私の評価です。

以下はある公開型メーリングリストに投稿した(19日付)私の杉原浩二さん批判です。 


杉原さんの呼びかけに一言コメントしておきます。

労働者派遣法改正案は衆院厚労委で可決。本日の午後には衆議院本会議に緊急上程されてここでも採決される見通しです。杉
原さんは「官邸を利することなく、安保法案の今国会成立阻止に向けて、野党連携」のために「改めて、維新の党議員への働きか
けを呼びかけます」と言います。

しかし、今回の維新の党の派遣法改正案をめぐる一連の動きについて、民主党の高木国会対策委員長でさえ本日の記者会見で
「労働者派遣法の改正案には反対だ。同時に、自民党、維新の党、公明党の『同一労働・同一賃金』を推進するための法案の修
正案を全く質疑しないままで採決することは、審議の在り方として考えられず、容認できない。もともと野党3党で出した法案が、正
規の手続きを経ずに与党と維新の党が修正したこと自体、前代未聞であり、不可解でこのことも容認できない」と述べています(N
HKニュース 6月19日11時06分)。

さらに「維新、安保法案の対案提出へ 自公と修正協議の可能性」(朝日新聞 2015年6月13日)という報道もあります。今週の日曜
日のTBSサンデーモーニングでニュース23のアンカーの岸井成格さんは「労働者派遣法をめぐる維新の動きは安保法案ともつな
がっている」という指摘をしていました。すなわち、安保法案は、自、公、維新連携のもとで強行されるという推測及び指摘です。

これ以上、維新の党に依然なにか期待すべきところがあるような同党への期待、すなわち幻想を煽るようなことはするべきではな
いでしょう。今回の派遣法に関しての維新の一連の動きは維新の本性と見るべきものだと私は思います。本日まもなく労働者派遣
法改悪案は衆院で可決されることになるでしょうが、残るのはただ誰かに煽られた「維新幻想」だけでしょう。

昨日、杉原さんにひとこと述べようと思って結局発信しなかった私の記事も以下に付記しておきます。

昨日付けの「橋下の行為は「裏切り」ではなく「本性の露呈」に過ぎない」(kojitakenの日記 2015-06-16)という記事で、kojitakenさん
は、昨年(2014年)の衆院選で「鼻をつまんで維新に投票」という呼びかけをした山口二郎、田中龍作、山本太郎の各氏を批判し
て次のように言っています。

     「昨夜(6/15)の報道ステーションを見ていたら、安倍晋三が成立を目指している戦争法案(安保法案)は立憲主義にもとる
     というのが大多数の憲法学者の言い分でした。憲法学者は安倍政権の解釈改憲を強く批判していますが、その安保法案
     の成立に、いま橋下は協力しようとしています。(略)昨年(2014年)の衆院選で、「鼻をつまんで維新に投票」(=山口二郎、
     田中龍作、山本太郎らの呼びかけ)してはいけなかったのです。」

杉原さんの「維新の党議員に「対案作りや修正協議でなく、悪法はまず廃案に!」の声届けよう」という呼びかけは、「鼻をつまんで
維新に投票」と呼びかけた山口二郎氏、田中龍作氏、山本太郎氏らと同様の過ちを犯しているように私には見えます。維新の党に
まだ期待すべきなにかがあるような幻想を市民に抱かせるようなことが金輪際あってはならないだろう、と私は思います。

弁護士の澤藤統一郎さんも今日のブログ記事で次のように言っています。

     「人を助けることは美しい行為だ。しかし、安倍内閣を助けようなどとは醜いたくらみ。平和憲法擁護こそが美しい立派な行
     為だ。ボロボロの戦争法案の成立に手を貸そうとは、不届き千万ではないか。仲裁は時の氏神という。だが、この期に及ん
     での維新の動きは、「時の死神」たらんとするものにほかならない。そもそも、維新とは何ものか。誰もよくはわからない。お
     そらく当の維新自身にも不明なはず。自民を見限り、期待した民主党政権にも裏切られた少なからぬ有権者の願望が作り
     だした「第三極」のなれの果て。「自民はマッピラ、民主もダメか」の否定の選択が形となったが、積極的な主義主張も理念
     も持ち合わせてはいない。あるのは、民衆の意識動向に対する敏感な嗅覚と、自分を高く売り込もうという利己的野心だけ」

     「維新は、戦争法案推進勢力と反対勢力との間に立って、「時の氏神」を気取っているのだろう。しかし、朝日が報道する維
     新の「対案」は、政府提案の腐肉にほんのひとつまみの塩を振りかけた程度のもの。腐肉は腐肉。法案違憲の本質はまっ
     たく変わらない。維新案はその実質において、憲法の平和条項に対する死の宣告に手を貸すものである。維新の諸君よ、
     (略)戦争法の成立に手を貸すことが、国民の大きな怒りを招き自らの滅亡に至ることを直視せよ。だから、こう一声かけざ
     るを得ない。「君、死神となるなかれ」と。」(澤藤統一郎の憲法日記 
2015年6月17日)

ミス・リードはもうおよしになった方がよかろう、と私は思います。いまや「鼻をつまんで維新にエールを送る」ことはせっかくの変革の
兆しを後退させるだけのことのように思います。


東本高志@大分
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