[CML 037759] フランス「仏政府、原発大手アレバ救済へ 子会社を電力公社傘下に」(原発建設から運営まで集約し、新興国輸出に弾みをつけようと)
qurbys at yahoo.co.jp
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2015年 6月 6日 (土) 22:24:44 JST
紅林進です。
昨日6月5日(金)の『朝日新聞』によると、仏原発メーカー大手アレバが経営危機に陥り、
政府が救済へ動くとのことです。
http://www.asahi.com/articles/DA3S11791897.html
但し、同日付の『日本経済新聞』(朝刊・第7面)は多少違った書き方をしています。
http://www.nikkei.com/article/DGXLASGM04H4C_U5A600C1FF2000/
つまり、原発建設から運営まで集約し、新興国輸出に弾みをつけるための
仏原子力産業建て直しということのようです。
以下、朝日新聞デジタル記事より転載(但し『朝日新聞』2015年6月5日(金)・朝刊・第9面の記事はもっと詳しく記載)
http://www.asahi.com/articles/ASH6424DQH64UHBI007.html
仏政府、原発大手アレバ救済へ 子会社を電力公社傘下に
パリ=寺西和男
2015年6月4日12時13分
仏大統領府は3日、経営危機に陥っている仏原子力大手アレバを政府が主導して救済する方針を発表した。仏電力公社(EDF)が、原子炉製造などを手がけるアレバの完全子会社の株式を過半数取得して傘下に置いたうえ、政府がアレバへの資本注入に応じることが柱だ。
アレバ、EDFとも政府が株式の8割以上を保有する。大統領府の声明によると、オランド大統領やバルス首相、関係閣僚らが同日、経営再建の枠組みを協議。EDFが傘下に置くことになる事業会社には、両社の原子炉の設計やプロジェクト管理などの事業も集約する。両社
は1カ月かけて詳細な内容を詰めるという。声明では、原子力産業がフランスの「エネルギーの独立に不可欠」とし、原発先進国の地位を守る姿勢を鮮明にした。
アレバの2014年決算の純損益は48億ユーロ(約6700億円)の赤字で、純損失は4年連続だ。11年の東京電力福島第一原発事故後、先進国で原発見直しの動きが出ていることに加え、フィンランドなどで建設中の新型の原子炉EPR(欧州加圧水型炉)でトラブルが続いて完成が大幅に遅れ、引当金の計上などで損失が膨らんでいた。このため、5月に世界で最大6千人規模の人員を削減するなど10億ユーロのコスト削減策を発表。ただ、大統領府の声明では強制的な解雇を避けるべく労使交渉を進めるとして、雇用を保護する方針も打ち
出した。(パリ=寺西和男)
以下、『日本経済新聞』2015年6月5日(金)・朝刊・第7面より転載
http://www.nikkei.com/article/DGXLASGM04H4C_U5A600C1FF2000/
仏、原子力産業立て直し 電力公社がアレバ救済
原発建設から運営まで集約 新興国輸出に弾み
2015/6/4 20:22
【パリ=竹内康雄】フランス政府が国内原子力産業の立て直しに動く。3日、仏電力公社(EDF)による原子力大手アレバの原子炉事業買収計画を認めると発表した。原子力市場の低迷などで経営不振に陥っているアレバを救済する。原発の建設から運営まで手掛ける機能をEDFに集約、原子力産業の司令塔に据え、国外輸出に弾みをつける考えだ。
「両社の接近は野心的な輸出政策を可能にし、国内産業を再生させる」。3日発表した声明で、仏政府は今後も原子力政策を積極的に進める姿勢を鮮明にした。仏原子力産業は国内で約40万人の雇用を支える。雇用問題に敏感なオランド政権には、関係者に安心感を与える狙いがありそうだ。
原子力ビジネスを取り巻く環境
は厳しい。アレバは4期連続の最終赤字。2014年の最終赤字は48億ユーロと過去最大だった。理由は大きく3つ。1つは11年の東京電力福島第1原発の事故による世界的な原発市場の減速だ。ドイツなど欧州の一部が脱原発を決めたほか、日本の原発の再稼働が遅れ、収入源が失われた。
2つ目は、最新鋭の原子炉「欧州加圧水型炉(EPR)」のトラブル。建設中のフィンランドやフランスで完成時期が大幅に遅れ、建設費が2~3倍に増えた。3つ目は競争の激化だ。ロシアや中国などは「採算度外視」(アレバ幹部)ともいえる価格で国外に原発を売り込んでいる。
アレバはこれまでも国外輸出を進めており、13年には三菱重工業とトルコで受注を獲得。EDFも子会社を通じ、国外での原発
運営に乗り出しており、13年に新原発の運営で英政府と合意した。仏政府はEDFとアレバの業務面での幅広い提携を進める方針で「顧客により魅力的な提案ができる」と説明する。アジアや中東などの新興国への原発輸出をめざす。アレバはウラン探鉱や核燃料の再処理を続ける。
仏政府とEDF、アレバは月内にも詳細な出資額や比率を決める。仏政府はアレバ本体に資本注入して再建を支援する方針だが、仏政界には債務超過に陥っているアレバをEDFが引き受けることには異論も多く、協議が長引く可能性もある。
以下は、「Nuclear Free Now 脱原発世界ニュース2015vol.22」 http://npfree.jp より転載
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世界の脱原発 仏原発大手アレバが経営危機に!政府が救済へ
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フランス「仏政府、原発大手アレバ救済へ 子会社を電力公社傘下に」
(6月4日 朝日新聞)http://goo.gl/FqVP0Q
欧州 「=欧州と原発=(5) 再生エネルギー(上)」
(5月12日 佐賀新聞)http://goo.gl/I4DyaV
米国 「アップルの再生可能エネルギー利用率が87%に、太陽光・風力・小水力・地熱を活用 (1/2)」
(4月23日 ITmedia)http://goo.gl/MP0puI
米国 「ロサンゼルスで日系人らが安倍首相に対し『反戦・反原発』アクション!」
(5月6日 レイバーネット)http://goo.gl/xG1ik9
韓国 「原発で使用済み燃料棒が落下 放射性物質漏れはなし」
(5月15日 連合ニュース)http://goo.gl/11Pq5s
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