[CML 037708] IK改憲重要情報(77)

河内 謙策 kenkawauchi at nifty.com
2015年 6月 3日 (水) 17:59:04 JST


 IK改憲重要情報(77)[2015年6月3日]

 私たちは、内外の改憲をめぐる動きと9条改憲反対運動についての情報を発信しま
す。(この情報を重複して受け取られた方は失礼をお許しください。転載・転送は自
由です。)
   
弁護士 市川守弘、弁護士 河内謙策

連絡先:〒170-0005東京都豊島区南大塚3-4-4-203 河内謙策法律事務所
(電話03-6914-3844,FAX03-6914-3884)

 弁護士アピールを支持する市民の会
 http://2010ken.la.coocan.jp/kaiken-soshi

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(以下の見解は、河内の個人的見解です。御理解のほど、よろしくお願い申し上げま
す。)

     中国ネットの反応

 伝えられるところでは、中国の『人民日報』系の『環球時報』が「南シナ海問題を
めぐり、米国が同盟国を率いて中国に圧力をかけている」と報道したところ、中国の
ネットユーザーが強い反応を示したということです。「中国は国際社会で孤立した」
とか「中国はやっぱり戦争を起こすべき。将来の平和のためだ」などの意見が出てい
ます。
http://www.recordchina.co.jp/a110490.html

 私(河内)は中国に留学した時に、さまざまな中国の民衆の声を聞きました。中国
の民衆は戦争を好む、という見解もありますが、私の経験では、違います。上記の
ネットユーザーの意見は、民衆の意見とイコールではない、と思います。
 南シナ海戦争が勃発すれば、おそらく最大の被害者は中国の民衆でしょう。だから
中国の民衆の多数は、絶対に戦争に反対するはずです。
 したがって、私は、なんとかして、中国の民衆、日本の民衆、アジアの民衆、アメ
リカの民衆を含めた、南シナ海戦争反対の国際的な連帯の輪ができないかと思ってい
るのです。
 
    横須賀に米新鋭イージス艦配備
 
 米海軍の新鋭イージス巡洋艦「チャンセラーズビル」が、先月28日、カリフォルニ
ア州サンディエゴから横須賀に向けて出港したと伝えられています。
 チャンセラーズビルは、空襲やミサイル攻撃から航空母艦を守ることができる最新
のイージスシステム「ベースライン9」を搭載しているそうで、文字通り世界の最新
設備を装備している訳です。
「ベースライン9」というデータリンクのシステムの問題点については、私は「IK
改憲重要情報(70)」で警告を発したのですが、日本は、データリンクのシステムを無
条件で受け入れることを既に決定したのでしょうか。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150603-00001706-chosun-kr

        EUとドイツ

 EU首脳らの、南シナ海問題についての中国批判が相次いでいます。私の手元にあ
るインターネットの記事では、
 5月26日、トゥスク・EU大統領が「海上での(埋め立てなどの)建設活動が、こ
の地域の問題解決をより難しくする」と批判
 5月29日、日本とEU首脳協議、「東シナ海、南シナ海の現状を変更し、緊張を高
める一方的行動を懸念している」との共同声明
http://www.sankei.com/politics/news/150529/plt1505290043-n1.html

 6月1日、英外相が「緊張が高まることに懸念を持っている」と表明

 私は、上記の声明等に問題がある、というのではありません。私は、ドイツはどう
なのか、ということが気がかりなのです。
 最近、世界的に著名な人口学者 エマニュエル・トッド氏の『「ドイツ帝国」が世
界を破滅させる』(文春新書)が出版されました。これは、ショッキングな本です。
氏は、ヨーロッパでは、「ここ5年の間に、ドイツが経済的な、また政治的な面で、
ヨーロッパ大陸のコントロール権を握った」「その5年を経た今、ヨーロッパは、既
にロシアと潜在的戦争状態に入っている」と分析しています。
 その氏が、ドイツに注意せよ、と呼びかけているのです。その理由を、氏は次のよ
うに述べています。
「『ドイツ帝国』は最初のうちもっぱら経済的だったが、今日ではすでに政治的なも
のになっている。ドイツはもう一つの世界的な輸出大国である中国と意思を通じ合わ
せ始めている。果たしてワシントンの連中は覚えているだろうか。1930年代のドイツ
が長い間、中国との同盟か日本との同盟かで迷い、ヒトラーは蒋介石に軍備を与えて
彼の軍隊を育成し始めたことがあったということを」
 私はEUの実情については、勉強不足なので、トッド氏の分析には留保せざるをえ
ません。ただ、ドイツの動きに注意しなければならない、ということについては、私
の中国留学の経験に照らしても賛成です。

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                 以上
 





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