[CML 038258] 今日の言葉 ――「理非の判定を下しうる人たち」は今まだここにはいない。だからこそ、その出現が懇請されている。そのため「だけ」に「言論の自由」はある。

higashimoto takashi higashimoto.takashi at khaki.plala.or.jp
2015年 7月 2日 (木) 19:06:33 JST


【「言論の自由」は何のために存在するのか?】
「言論の自由」について思うことを述べる。 繰り返し書いていることだが、たいせつなことなので、もう一度書く。 言論の自由と
は私は私の言いたいことを言う。あなたはあなたの言いたいことを言う。その理非の判断はそれを聴くみなさんにお任せする。
ただそれだけのことである。だが、ほとんどの人は「言論の自由」を前段だけに限定してとらえており、後段の「その理非の判
断はそれを聴くみなさんにお任せする」という条件を言い落としている。 私は「言論の自由」が持続可能な社会的規範であり続
けるためには、後段の条件が不可避であろうと思う。 「その理非の判断はそれを聴くみなさんにお任せする」という条件のどこ
がそれほど重要なのか。それはこの条件が「敬語で書かれていること」である。それは擬制的に「理非の判断を下す方々」を論
争の当事者よりも「上に置く」ということである。「私は私の言いたいことを言う。あなたはあなたの言いたいことを言う。私の言う
ことが正しいので、他人による理非の判断はもとより不要である」と考える人間は「言論の自由」について語る資格がない。

かつてフランスで歴史修正主義をめぐる論争があった。ロベール・フォーリソンという「自称歴史家」が「アウシュヴィッツにガス
室は存在しない。なぜなら、それを証明するナチスの公文書が存在しないからである。ユダヤ人は感染症で死んだのである」と
いう奇怪な論を立てた。その書物の序文をノーム・チョムスキーが書いた。チョムスキーは「私はこの著者の論に賛成ではない
し、論証も不備であると思う。しかし、どのように人を不快にする主張であろうと、それを公表する権利を私は支持する」と書いた。
私はそれを読みながら、つよい違和感を覚えた。チョムスキーの言葉は論理的には一見正しそうに見えるが、実践的には無理
があると思った。そこには「誰でも自分の言いたいことを言う権利がある」という原理だけが声高に語られていて、なんのために
そのような権利が保障されているのかについての考察が欠如しているように思えたからである。「言論の自由」は何のために存
在するのか? それは「理非の判断をお任せできる人々」を出現させるために存在する。言論の自由さえ確保されていれば、長
期的・集団的には必ずや正しく理非の判定が下る。というのは事実ではない。「理非の判定を下しうる人たち」は今まだここには
いない。だからこそ、その出現が懇請されているのである。そのために「言論の自由」はある。そのため「だけ」にあると言っても
よい。(略)

今問題になっているのは、「国民は長期的・集合的には必ずや適切な判断を下すだろう」という「国民の叡智」に対する信認の存
否である。いくつかの新聞を挙げて「つぶれた方がいい」と言った人間はその新聞の読者たちに向かって「おまえたちは新聞に
騙されているから、間違った判断を下すだろう」と言っているのである。 「私が代わりに判断してやるから、お前たちは私が『読ん
でもよい』というものだけ読んでいればいい」と言っているのである。ここに「理非の判定を下す人々」への敬意を見出すことはむ
ずかしい。「理非の判断を下す人々」の判定力を信じない人、「自由な言論が行き交う場がなくてはすまされない」とは考えない人
たちがいる。それはしかたがない。けれども、彼らが「言論の自由」を汚す権利を「言論の自由」の名において要求することを私は
許さない。(内田樹の研究室 2015年07月01日)

【山中人間話】
・速報:与党は安全保障関連法案を15日に衆院特別委で採決し、16日の衆院本会議で可決通過を目指す方針を固めた。
(47NEWS 2015年7月1日)

・内閣支持率(7/1更新)(はるTwitter 2015年6月30日)

・政治が遠い存在になってる今、私達は政治を考える事がどれだけ重要は物か伝え身近な物にしていきたいと考えています。そ
のため多くの高校生メンバー募集しています。沖縄から北海道まで沢山の意見や声が必要なのでご連絡お願いします。
(T-ns Sowl Twitter 2015年6月30日)

・半日しか経ってないのにもうファロワー1000人いきました!!めっちゃ驚いてます笑嬉しいです!!まだまだ拡散していくぞ〜〜
(T-ns Sowl Twitter 2015年7月1日)

Blog「みずき」注:もちろん、私も応援します。が、しかし、という記事を今日か明日中にアップします。

以下、省略。下記をご参照ください。
http://mizukith.blog91.fc2.com/blog-entry-1365.html


東本高志@大分
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