[CML 035901] 「再エネ パブコメ3千件 固定買い取り抑制に異論も」(昨日1/17(土)付『朝日新聞』朝刊)

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2015年 1月 18日 (日) 06:09:53 JST


紅林進です。


経産省は、建設中や廃炉が見込まれるものを含む全原発の再稼動を前提に、原発を優先し、
そのために再生可能エネルギーの出力抑制をし、その発展にブレーキをかけようと、再生可能
エネルギーの出力抑制ルールの改悪を図ろうと、その案を年末年始をはさんでにパブリック
コメントにかけていましたが、その結果が、昨日1月17日(土)付『朝日新聞』朝刊 第5面に
「再エネ パブコメ3千件 固定買い取り抑制に異論も」という記事で載っていました。

私も批判のパブコメを送りましたが、多くの批判的な意見が寄せられたことが示されています。
「経産省は一部地域で新ルールの適用を見送るなど対応を迫られた」とのことです。

(以下転載)

再エネ パブコメ3千件 固定買い取り抑制に異論も

                              (1月17日(土)付『朝日新聞』朝刊)

 再生可能エネルギーの固定価格買い取り制度(FIT)で、経済産業省は16日、新たに始める再生エネの
出力抑制ルールに対する意見募集(パブリックコメント)の結果をまとめた、3230件の中には反対意見も
目立ち、経産省は一部地域で新ルールの適用を見送るなど対応を迫られた。

新ルール一部見送り

 出力抑制は、火力発電を最大限減らしても、電気があまる時に、太陽光や風力の発電を一時的に止めて
もらう仕組みだ。経産省は昨年、太陽光の申し込みが増えすぎて受け入れを中断する電力会社が相次いだ
ため、抑制をしやすくする新ルールを決め、今月9日まで意見募集をしていた。
 公表された意見には、新たに住宅用の太陽光発電が出力抑制の対象になることに対し、「送電網への負担
が小さい家庭用の出力抑制は不要」との指摘があった。経産省は、まだ再生エネの受け入れに余裕のある
東京、関西、中部の3電力管内では当分の間、住宅用など50キロワット未満を対象外とすることにした。
 経産省が専門家と検証した電力各社の接続可能量についても480件の意見が集まり、「すべての原発の
再稼動を前提とするのは問題だ」などの疑問が示された。政府がベースロード電源と位置づける原発は太陽
光や風力の給電より優先されるため、原発の稼動を見込むと、再生エネの接続可能量が少なくなるからだ。
 電力会社間で電気の融通に使う地域間連係線の増強などを求める意見も108件あった。  (西尾邦明)

全原発再稼動が前提

 今回の運用見直しで突出しているのは、原発の優遇ぶりだ。
 再生可能エネルギーの「接続可能量」は電力需要から原子力、火力、水力など旧来型の発電方式の割り
当て分を引いた残り。原発の割り当てが増えれば、その分、接続可能量は減る。
 接続可能量を公表した電力7社のうち、原発をもつ6社は各自の全原発の再稼動を前提にする。廃炉が
見込まれる原発の発電分も、もれなく盛り込んだ。
 東北電力は、電源開発が青森県大間町に建設中の大間原発からの受電分を盛り込んだうえで、接続可能
量を算出した。電源開発は「2021年度の稼動を目指す」とするが、工事が計画通り進んでも、運転開始は
7年後。それまで「空押さえ」状況が続く。
 福島県エネルギー課の佐々木秀三課長は「空押さえが再生可能エネルギー導入拡大の入り口を塞いでいる」
と批判する。
 中国電力も島根原発1〜3号機の発電分をすべて盛り込んだ。しかし、1号機は運転40年を超えて廃炉が
とりざたされ、3号機は建設中で運転開始時期は「未定」(中国電)だ。
 太陽光発電などの事業者には不安が広がる。見直しで、「接続可能量」を超えた事業者には、どれだけ出力
抑制を頼んでも、電力会社は補償金を払う必要がなくなるからだ。
 大分県内で太陽光を手掛ける「ECOW(エコー)」(東京都港区)は、出力抑制されない小水力事業への移行を
考えている。橋場崇顕社長は「どれだけ出力抑制されるのかわからないと、事業計画が立てられない」という。
 会津電力(福島県喜多方市)は、計画中の約1千キロワットの太陽光発電が無補償の対象になる。「東北電力
で出力抑制がどれくらいになるのか見通しを示してくれないと、銀行融資が厳しくなる」と折笠哲也常務はこぼす。
「出力抑制が無制限になったら、もはやFITと呼べないのではないか」      (編集委員・上田俊英、石井徹)

■FITの見直し案への主な意見と経済産業省の対応

論点                 主な意見                                     経産省の対応
再生エネの受け入れ可能量  全原発の稼動を前提にした試算は問題だ                      電源構成の見通しなどを踏まえ、継続的に再検証する
電力会社間の融通      地域間の連係線をもっと活用し、増強もすべきだ                早急に検討してゆく
住宅用太陽光の出力抑制   対象外にすべきだ                              東京、中部、関西の3電力管内は当面、対象外にする
出力抑制時の補償の撤廃   30日を超えた場合は補償すべきだ              補償費用で国民負担が増えるため、適切ではない
監視・情報開示       抑制見込みの事前公表や電力会社に対する監視が必要     事前公表を義務づけ、監視の仕組みを早急に整備する


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