[CML 036299] 文科省の「教科書採択の留意事項」の問題点

okumura etuo gf742bpjye82j6v7vzw2 at mopera.net
2015年 2月 16日 (月) 14:31:41 JST


愛媛の奥村です。
愛媛の奥村です。
BCCで送ります。重複される方、すみません。
転送歓迎。

伊賀さんから、
「教科書採択の留意事項について」のメールが届いていると思います。
(平成27年1月29日(木曜日)平成26年度指定都市教育委員・教育長協議会(第2回)
配布資料)は、文科省の下記に掲載されていました。
http://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/kyoukasho/saitaku/1354969.htm

この「留意点」の「採択権限」のところに、下記のように書かれています。

「調査員からの報告等を鵜呑みにしたり,教職員の投票によって採択教科書が決定さ
れたりするなど,教育委員会の責任が不明確になるような採択の手続は適当ではあり
ません。」

みなさんご存じのように、
教育委員会に採択権限があるとして、選定・採択資料の評価を無視し、選定委員会な
どの答申を無視し、委員らの独自の評価にもとづき、委員らの多数決による採択が、
強行されるようになったのは、「新しい歴史教科書をつくる会」が主導し、編纂した
扶桑社版歴史教科書(「つくる会」教科書)が登場することとなった2000年以後
です。

「つくる会」は、「日本の前途と歴史教育を考える若手議員の会」(安倍晋三事務局
長・当事、後に「日本の前途と歴史教育を考える会」と改名)などの自民党右派勢力
との共同歩調により、政治圧力により、文部省の「教科書の採択について(通知)」
が、「採択権者の自覚と責任」から「採択権者の権限と責任」と変化して行き、委員
会の採択権限を強化されてきました。

「つくる会」系教科書が、採択されている殆どのケースが、
「採択権限が教育委員会にある」として、
選定資料などの採択関係資料を無視し、教育委員らの独自の私的な評価にもとづく採
択です。

愛媛の場合(県教委・今治市教委・四国中央市教委)もこれに該当します。
このような採択は、違法であると「えひめ教科書裁判」は、一貫して訴えてきまし
た。

裁判所も当初は、「採択権限が教育委員会にある」ということを前提した判決でし
た。しかし、「『公立学校の教科書採択権限は、公立学校にあっては、所管の教育委
員会の権限において行われるとする。』とする文部省初等中等教育長回答が存在して
おり、この回答を不当とする意見もある」と変化し、
「採択権限が教育委員会にある」ことを前提とする文言は、なくなりました。

下記は、教科書採択無効確認等請求事件の第3回口頭弁論(2月17日)に向けて、
提出しています浪本勝年(日本教育法学会・理事、元立正大学教授)さんの「意見
書」の冒頭の文書です。この意見書で、「採択権限が教育委員会にある」との被告の
主張を完全に、「空手形」になったと思っています。

「 学校の教科書採択権についての明文規定は存在しない。教育条理からして教師に
採択権が存すると解するのが自然である。すなわち教科書採択は、教科書を使用して
直接子どもの教育の任に当たる教師を中心に、保護者や子どもの意見も参考にしなが
ら行われるべきものである。
 「教育行政機関」である今治市教育委員会よる教育行政の限界を超えた本件教科書
採択行為及びその結果として当該教科書の学校における使用の強要は、異常な学校教
育への介入であり、教育の自由及び教師の教科書採択権を侵害し、教育基本法が禁じ
る「不当な支配」に該当する違法なものであると同時に日本国憲法第26条が保障する
「教育を受ける権利」を侵害する違憲の行為である。」

下記に浪本勝年さんの了解を頂き掲載しました。
ぜひ、各地での今年の採択において活用ください。
http://kyoukasyosaiban.web.fc2.com/sub2/29-1/i1.pdf
A4サイズ 24頁

下記が、この意見書の目次の抜粋です。
----------------------
第2 教育法解釈の在り方―教育条理の重要性(4)
 1 兼子仁の主張(4)
 2 田中耕太郎の主張(5)
 3 教育と法の関係(6)
第3 日本における教育法制の特徴と問題点(6)
1 戦前教育法制の特徴と問題点(6)
 1)戦前教育法制の特徴(6)
 2)戦前教育法制の問題点―教育内容統制のしくみ(7)
2 戦後教育法制の特徴――子どもの学習権保障を中心にして―(8)
第5 戦後日本における教科書採択をめぐる問題点(13)
 1 憲法・教育基本法と教師の教科書採択権(13)
 2 存在しない明文の教科書採択権規定
  一地方教育行政の組織及び運営に関する法律第23条第 6 号の解釈一(14)
 3  望ましい教科書採択に向けて一学校採択の実現をー(16)
----------------------

下記は、すこし、角度を変えて、選定資料・採択資料を考えたものです。
各教科書に書かれている内容(情報)を調査研究し、それをまとめたものが、選定資
料・採択資料(公文書)で、自治体の「教育的情報資産」という財産になります。

たとえば、
今治市情報資産の管理運用に関する規則の第1条は、
「本市における情報資産を保護し、その適正かつ効率的な管理運用を図ることを目的
とする。」とあり、「情報資産」の財産的価値を保護し、その適正かつ効率的な管理
運用を図る必要があります。

つまり、選定資料・採択資料に書かれている「教育的情報資産」としての各教科書の
評価にもとづく採択を行う必要があるということになり、これに反し、教育委員らの
独自の私的な評価にもとづく採択は、違法(財務会計行為)ということになります。
このような観点から、

1,選定資料が、今治市の財産(教育的情報資産)であること、
2,今治市の教育的情報資産の財産的価値を維持し、保全を図るということは、財務
  会計行為上の先行行為である、
3,選定資料の財産的価値を無視した本件採択は、今治市の財産的価値を維持し、
  保全を図るという財務会計行為上の義務を怠る行為である、
4,教育的情報財産の財産的価値を無視する行為は、財産的価値を損ね、今治市
  に財産に損害を与える
5,よって、今治市長は、損害を及ぼした行為者である教育委員らに対して、損害賠
  償請求の賠償命令を行う必要がある、
6,ところが、今治市長は、これを怠る事実がある

このようなことを、下記準備書面(43)で書いています。
これも参考にしてみてください。
http://kyoukasyosaiban.web.fc2.com/sub2/29-1/43.pdf

-----Original Message-----
文部科学省「教科書採択の留意事項について」

大阪の伊賀です。

今年の中学校採択に向けて1月29日の指定都市教育委員・教育長協議会で
文科省が「教科書採択の留意事項について」の文書を出しました。
これを受けて各地の教育委員会は動き始めると思われます。
参考までに送ります。

***********************************

教育委員会の委員の皆様へ

教科書採択の留意事項について

文部科学省初等中等教育局教科書課

 教科書は,児童生徒が共通して使用する主たる教材であり,学校はもとより家庭で
の学習においても重要な役割を果たすものです。そのような教科書を採択すること
は,教育上重要な意義を有する,地方教育行政の組織及び運営に関する法律に基づく
決定行為です。特に,義務教育諸学校において使用される教科書は,基本的に4年間
同一のものを採択する必要があり,その採択は特に重要とも言えます。
 平成26年の通常国会においては,教科書の採択の制度の改善を図るため,教科書無
償措置法の改正が行われました(添付資料参照)。この改正の内容も含め,教科書の
採択の制度及び教科書の採択に関してこれまで文部科学省から示してきた通知等のう
ちポイントになると思われるところを以下のとおりまとめましたので,教育委員会の
委員の皆様におかれましては随時参照し,今後の教科書の採択に当たって御留意くだ
さい。

採択権限

公立の学校において使用される教科書の採択権限を有する者は教育委員会です。した
がって,教科書の採択は,それぞれの委員がその職責を果たし,教育委員会が合議等
により責任を持って行う必要があります。なお,教科書見本は,基本的に教育委員会
の委員の人数分が送付されることになっていますので,教科書採択に当たって積極的
に御活用ください。
調査員からの報告等を鵜呑みにしたり,教職員の投票によって採択教科書が決定され
たりするなど,教育委員会の責任が不明確になるような採択の手続は適当ではありま
せん。
平成26年の通常国会において地方教育行政の組織及び運営に関する法律が改正され,
地方公共団体に総合教育会議が置かれることとなりました。教育委員会制度を設けた
趣旨に鑑み,教科書採択についてはここでの協議題とするべきではありませんが,教
科書採択の方針について協議することは考えられます。

調査研究

教科書の調査研究は,装丁や見映えを重視するのではなく,教育基本法や学校教育
法,学習指導要領で示す目標を十分に踏まえているかなど,内容を考慮した十分なも
のであることが必要です。(例えば,地域の教科書採択の方針に沿って調査研究項目
を見直すなど,調査研究資料の充実を図ることが重要です。)
教科書内容の十分な調査研究を行うため,教科書見本が送付され次第速やかに調査研
究に着手するなど,十分な調査研究期間を確保することや,採択地区間で合同の調査
研究を行うなど,調査研究体制の充実を図ることが重要です。
教科書の採択により広い視野からの意見を反映させるため,保護者等の意見を踏まえ
た調査研究の充実も重要です。
教科書展示会は,教員や保護者等が足を運びやすくなるよう,各学校を訪問して行う
移動展示会や,図書館,公民館等での展示会が充実されるとともに,その開催時期や
場所等について積極的な周知が図られることが重要です。(例えば,教科書展示会に
意見箱等を設置して保護者等の希望等を把握するなどの取組も考えられます。)

共同採択

市町村立の小中学校(中高一貫校を除く。)で使用される教科書については,都道府
県教育委員会が市町村の区域を単位として設定する採択地区ごとに同一の教科書を採
択することとされています。
採択地区に複数の市町村が含まれる場合には,当該採択地区内の市町村教育委員会が
協議して規約を定めて設置する採択地区協議会の協議の結果に基づき,同一の教科書
を採択しなければなりません。
採択地区協議会の規約は,共同採択地区内の市町村教育委員会の権限と責任に基づ
き,十分な協議を行い,定める必要があります。
※教科書無償措置法の改正による共同採択に係る制度の変更点の詳細については添付
資料で御確認ください。

公正確保

教科書の採択は公正に行われる必要があり,仮に教科書発行者による過当な宣伝行為
があったとしても,その影響を排し,適正に教科書の採択を行うことが重要です。
教科書の採択が外部からの不当な働きかけに影響されることのないよう,静ひつな採
択環境を確保することが重要です。
開かれた採択
教科書の採択を行った後は,採択結果・理由など,採択に関する情報を積極的に公表
することが重要です。
※教科書無償措置法の改正による採択結果・理由等の公表に係る制度の変更点の詳細
については添付資料で御確認ください。
※以上のほか,例年4月上旬頃に当該年度の教科書の採択に係る留意事項について文
部科学省から通知を発出しますので,併せて御確認ください。


***************
Okumura Etuo
gf742bpjye82j6v7vzw2 at mopera.net

安倍政権の「教育再生」の問題点
教育委員会制度とは 画像13分43秒
https://www.youtube.com/watch?v=iByza-XunEQ
安倍自民党政権の「教育再生」は、憲法改悪の地ならし-資料
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「原発安全神話と教科書記述−検定基準改悪」 画像5分49秒
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えひめ教科書裁判 資料
http://kyoukasyosaiban.web.fc2.com/sub2.htm
憲法活用が、憲法「改悪」の〈ちから〉! 
http://kyoukasyosaiban.web.fc2.com/sub8.htm
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