[CML 036128] 映画だよ「人は人を裁けるか」 ユーロスペース14日から

大山千恵子 chieko.oyama at gmail.com
2015年 2月 2日 (月) 06:39:21 JST


*第4回死刑映画週間「人は人を裁けるのか」 <http://www.eurospace.co.jp/detail.html?no=625>*

*渋谷 ユーロスペース <http://www.eurospace.co.jp/>*

*無実の死刑囚・袴田巌さんが48年ぶりに釈放された。
<http://blog.goo.ne.jp/chieko_oyama/e/8b500f913eef7dd21593e5b32f3491f9>*再
審の開始と、死刑および拘置の執行停止が決定されたからだ。一審段階から無罪を確信していた裁判官すらいたのに。だが、検察は、なおも袴田さんは有罪だと
して即時抗告し、再審開始を妨害している。不当な理由と手続きで、人を裁くことを恐れぬ人びとが司法の現場にはいる。これは、心底、恐るべきことではない のか。
論理と倫理を欠いた人びとが「人を裁いている」現実を、怒りを込めてふりかえる一週間!

■上映作品

A 『死神博士の栄光と没落』
監督:エロール・モリス/1999年/アメリカ/91分/35mm/配給:山形ドキュメンタリーフィルムライブラリー/撮影:ロバート・リチャードソン、ピーター・ドナヒュー/編集:カレン・シュミアー/音楽:カレブ・サンプソン
フ レッド・ロイヒターは電気椅子、致死量薬物注射器、絞首台、ガス室の修復・合理化が専門の技術者だ。「私の器械で処刑された人は、より人道的な死を迎えら
れるチャンスがある」として、死刑執行の機械の改良を試みる。監督のエロール・モリスは、この風変りな人物の世界に切り込んでいく。その後ロイヒターは、
「アウシュビッツの大量虐殺はなかったこと」を証明しようとしたことから、大きく人生を狂わせていくのである。

B 『*ゼウスの法廷
<http://blog.goo.ne.jp/chieko_oyama/e/e5a4a5074967b98d496031d9b0c4b22d>*』
監督:高橋玄/2013年/日本/136分/DCP/配給:GRAND KAFE
PICTURES/脚本・製作総指揮:高橋玄/撮影:石倉隆二/照明:小川満/音楽:村上純/美術装飾:寺尾淳/出演:小島聖、塩谷瞬
地 方の市役所で働く中村恵は、若いながらもエリート判事の加納と見合いをする。二人は婚約するが、多忙を極める上に一般社会とは異なる裁判官の生活に恵は不
安を感じ始める。そんな時に出席した同窓会で大学時代の恋人・山岡と再会し密会を重ねたが、事故を山岡を死なせてしまう。加納は重過失致死罪で起訴された
恵の裁判の担当判事を志願する。かつての婚約者同志が、裁判官と被告という場に立つ裁判が始まる。

C 『私は貝になりたい』
監督:橋本忍/1959年/日本/113分/35mm/配給:東宝/脚本:橋本忍/原作:加藤哲太郎/撮影:中井朝一/美術:村木与四郎/音楽:佐藤勝/出演:フランキー堺、新珠三千代、菅野彰雄、水野久美、笠智衆、中丸忠雄、藤田進
太 平洋戦争がはげしくなり、高知の漁港町の床屋の清水豊松にもついに赤紙が来る。彼は国内の部隊に配属された。撃墜されたB29の搭乗員を「逮捕、適当に処
分せよ」と豊松の属する中隊に命令が出され、行動を開始する。逮捕した捕虜を処分せよ、と命令された豊松は歯をくいしばりながら突進するのだが、捕虜は殺
せない。しかし戦後、豊松はこれを罪とされ、戦犯となってしまう。逮捕後に必死で抗議するも、絞首刑の判決を宣告されてしまい、ついに…。

D 『*軍旗はためく下に
<http://blog.goo.ne.jp/chieko_oyama/e/ecaee841a24444e81c22f7de6884400e>*』
監督:深作欣二/1972年/日本/97分/35mm/配給:東宝/原作:結城昌治/脚本:新藤兼人、長田紀生/撮影:瀬川浩/照明:平田光治/美術:入野達弥/音楽:林光/編集:浦岡敬一/出演:左幸子、丹波哲郎、三谷昇、中村翫右衛門、藤田弓子、ポール牧、市川祥之助
1952
年「戦没者遺族援護法」が施行され、サキエは遺族年金を請求するが却下される。その理由は、夫の富樫軍曹は敵前逃亡のために処刑された、と戦没者連名簿に
は載っているからだという。信じられないサキエは不服申立書を出し続け、部隊の生き残りであり当局の照会に返事を出さなかった者たちを探し出し、追求して
いく。南太平洋戦線での恐るべき実相が、サキエの前に立ち現われてくる。

E 『北朝鮮強制収容所に生まれて』
監督:マルク・ヴィーゼ/2012年/ドイツ/104分/BD/配給:パンドラ/撮影:ユルグ・アダムズ/製作:アクセル・ユグルスフェルト/出演:シン・ドンヒョク
北 朝鮮の強制収容所で政治犯の息子として成長し、奇跡的に脱北に成功した青年が体験した衝撃的な半生のドキュメンタリー作品。生まれながらにして政治犯とさ
れたシン・ドンヒョクは、死の収容所・14号管理所で幼少期から青年期を過ごす。6歳から強制労働をさせられ、外界のことを全く知らずに育った彼は、23
歳のときに長年の収容者の助けで逃亡を図ることになる。

F 『*BOX袴田事件 命とは
<http://blog.goo.ne.jp/chieko_oyama/e/98fc783ce9d4f021bf68342e9448fc14>*』
2010年/日本/117分/35mm/配給:スローラーナー/脚本:夏井辰徳/撮影:林淳一郎/照明:豊見山明長/美術:丸尾知行/音楽:林祐介/出演:萩原聖人、新井浩文、葉月里緒奈、村野武範、保坂尚希、雛形あきこ、ダンカン
1966
年に静岡県清水市で起きた冤罪死刑事件「袴田事件」で、死刑を宣告した裁判官・熊本典道を主人公にして描いた作品。2014年3月静岡地裁で再審開始決定
され釈放された袴田巌さん。彼がどのようにして無理矢理に犯人とされ、死刑を宣告されてしまったのか。これを裁く側の視点から描いていく。間違った判決
が、どれほど多くの人たちの人生を狂わせてしまったのか。死刑判決が裁判員制度で宣告される今、この映画は我々自身に迫ってくる。

G 『天国の駅 HEAVEN STATION』
監督:出目昌伸/1984年/日本/133分/35mm/配給:東映/脚本:早坂暁/撮影:飯村雅彦/音楽監督:加藤和彦/音楽:矢野誠/主題歌:作曲・井上陽水、作詞・来生えつこ/出演:吉永小百合、西田敏行、三浦友和、津川雅彦、真行寺君江、白石加代子、丹波哲郎
1970
年東京拘置所で戦後初めて女性死刑囚が死刑を執行された。林葉かよ47歳。彼女は二人の夫を殺害した罪で死刑が確定していた。事件が起こったのは1955
年。かよは橋本巡査との浮気現場を見られたことから、傷痍軍人であった夫を殺害してしまう。この殺害が引き金となり、その後橋本巡査やその妻とともに新た
な事件に巻き込まれていく。吉永小百合が演じたのは「ホテル日本閣殺人事件」の小林カウ。

H 『証人の椅子』
監督:山本薩夫/1965年/日本/103分/35mm/配給:KADOKAWA
角川書店/原作:開高建「片隅の迷路」/脚本:井手雅人/撮影:上村竜一/音楽:池野成/出演:奈良岡朋子、吉行和子、日色ともゑ、大滝秀治
1953
年に実際に起こった冤罪事件「徳島ラジオ商殺し事件」をモデルに描かれている。検察は事件の犯人を内部犯行と決めつけ捜査を進める。その結果ラジオ商の妻
である洋子が逮捕される。裁判で有罪となり懲役13年の判決、控訴審も結果は同じであった。洋子は金がかかるばかりで結果もわかっていると、勝手に上告を
取り下げてしまう。どうしても納得のいかない甥の流二は、洋子の犯行動機を証言した二人の少年に、真実を言うように説得をはじめる。しかしこの動きを、検
察は黙ってみてはいなかった。この映画は、事件が再審無罪を得る前に製作され、支援の輪が広まるきっかけとなった作品。

■上映スケジュール
2月14日(土)11:00『死神博士の栄光と没落』/13:00『ゼウスの法廷』※上映後トーク
木谷明(弁護士)、安田好弘(弁護士)/16:30『私は貝になりたい』/19:00『軍旗はためく下に』

2月15日(日)11:00『北朝鮮強制収容所に生まれて』/13:30『BOX袴田事件 命とは』※上映後トーク
袴田巌(冤罪死刑囚)、袴田秀子(姉)/16:30『天国の駅 HEAVEN STATION』/19:00『証人の椅子』

2月16日(月)11:00『ゼウスの法廷』/13:30『軍旗はためく下に』/16:00『BOX袴田事件
命とは』/18:30『私は貝になりたい』※上映後トーク 内海愛子(社会学者)

2月17日(火)11:00『天国の駅 HEAVEN
STATION』/13:30『証人の椅子』/16:00『ゼウスの法廷』/18:30『死神博士の栄光と没落』※上映後トーク
柳下毅一郎(翻訳家・映画評論家)

2月18日(水)11:00『証人の椅子』/13:30『BOX袴田事件
命とは』/16:00『軍旗はためく下に』/18:30『北朝鮮強制収容所に生まれて』※上映後トーク 青木理(ジャーナリスト)

2月19日(木)11:00『私は貝になりたい』/13:30『ゼウスの法廷』/16:00『死神博士の栄光と没落』/18:00『天国の駅 HEAVEN
STATION』※上映後トーク 北原みのり(コラムニスト)

2月20日(金)11:00『BOX袴田事件
命とは』/13:30『北朝鮮強制収容所に生まれて』/16:00『証人の椅子』/18:30『軍旗はためく下に』※上映後トーク 太田昌国(評論家)

【入場料金】
一般1500円/大学・専門学校生1300円/会員・シニア1100円/高校生800円


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大山千恵子
ブログ 「千恵子@詠む...」 毎日更新http://blog.goo.ne.jp/chieko_oyama


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