敗戦後の日本を「平和」と形容するなら・・・ Re: [CML 039352] シールズ広報のひとり(一部)の高1生の街宣演説捏造事件をめぐって ――いま、若者の集団としてのシールズの「真摯さ」が試されている
檜原転石
hinokihara at mis.janis.or.jp
2015年 8月 26日 (水) 08:14:00 JST
檜原転石です。
要するに東本さんは、SEALDs批判を林智裕と内田樹を使ってやっているわけですね。
私はSEALDs・林智裕・内田樹批判をまとめてやります。
エドゥアルド・ガレアーノ『収奪された大地』という本があるが、どう考えても
ヨーロッパの繁栄は中南米・アフリカ・アジアなどから莫大な富などを収奪した
結果なのであり、当然現代のヨーロッパ人もその恩恵を受けている。これはアジ
アから莫大な富を収奪した戦前の日本にも当てはまるわけで、今の若者を含め私
たちもその恩恵を当然受けている。
もちろんヨーロッパの王族をちゃんと見れば、「財産の陰に犯罪あり」なのだか
ら、富の収奪の結果は明白だ。
この認識がなければ、謝罪はどこかで区切ってもいいと思う愚者が現れても不思
議でもないが・・・(注:ヨーロッパ王族が王族であるかぎり反省・謝罪はないと
いう意味にもなる。同じく天皇アキヒトも天皇をやめない限り反省・謝罪はない
ことになる)
さて言うまでもなく敗戦後も日本はずーっと戦争をしてきた。米国の侵略戦争を
ずーっと手伝ってきた共犯者でもあった。
この敗戦後の日本を「平和」と形容するなら、それは安倍晋三の言う「平和」と
「安全」と同じ意味でしかないということだ。
★林智裕は──
▼2015.08.16 安倍内閣支持率のアップはどのような人々の声に支えられている
か?――「反省は必要。しかし謝罪は区切るべき」という思想について
http://mizukith.blog91.fc2.com/blog-entry-1453.html
・・・
林 智裕 @福島御用住民
反省は必要。しかし謝罪は区切るべき。そうでなければ未来永劫、対等な友好関
係を築くことは出来ないと思う。
例えば福島県民の私にとって、長州の人に謝罪など望まない。ただ相互の歴史と
先人に敬意を。良きパートナーとして仲良くしたいです。
▼15.08.18 「現代日本の『リベラル』は概して《リベラルではない》」という声に
ついて考える――再び「反省は必要。しかし謝罪は区切るべき」という思想について
http://mizukith.blog91.fc2.com/blog-entry-1470.html
・・・
さて、3・11以後の反原発運動の内部を蝕むエセ・リベラリスト(デマゴー
グ)の剔抉については私としても十全の信を置く林さんですが、14日のエント
リでも指摘しているように林さんは同日発表されたいわゆる「安倍談話」の中に
急遽盛り込まれた「反省」という言葉に関して、安倍内閣の世論操作術のネライ
のままに「反省は必要。しかし謝罪は区切るべき。そうでなければ未来永劫、対
等な友好関係を築くことは出来ないと思う」などという安倍内閣支持率のアップ
に貢献する感想を述べる「善良」な市民のひとりの役割を果たした人でもありま
した。
どうして林さんのそのような発言になったのか。林さんの思想はもともと保守的
なそれだからと言われればそうかもしれないとしか応えようがありませんが、私
は、林さんが3・11以後の福島のできごとを通じて「反原発」をスローガンに
掲げる「革新」の運動に少なくない不信を感じてきたこととも決して無関係では
ないだろうと推測します。その私の推測のひとつの例証となるのではないかと私
が思料するのが以下の「現代日本の「リベラル」は概して《リベラルではない》」
中における林さんの発言です。
反原発運動の中にある運動の歪み(デマに依拠する、あるいはデマ体質を許容す
る反原発運動)が文字どおりの政治革新の場においてもいかにマイナスの影響を
もたらしているか。ここで私が「本来のリベラリズム(リベラリスト)」と共有
したいと思っている認識はそういうことです。
★内田樹は──
▼ 内田樹
2015年08月24日 07:56
8月23日SEALDsKANSAI京都でのスピーチ
http://blogos.com/article/129745/
・・・
SEALDsのこの運動のかたちは、戦後70年にわたる平和主義と立憲デモク
ラシーの蓄積という土壌からはじめて生まれた「地場の平和主義、自前の立憲デ
モクラシー」のかたちだと僕は評価しています。
日本の平和主義と立憲デモクラシーは、残念ながら、戦後日本人が手作りしてき
たものではありません。敗戦国として、戦勝国アメリカに「与えられた」もので
す。ですから、それを「押しつけられた政治体制」だと言い張る人たちがつねに
いた。そして、それがついには日本の政官財メディアの世界、それらの世界の指
導層の中での支配的な意見になるに至った。安倍政権を支持し、安保法制の整備
に賛成し、自衛隊の海外派兵を国威の発揚のチャンスであり、また絶好のビジネ
スチャンスであると信じている人たちが、いまの日本の指導層を形成していま
す。政界、財界、官界、メディアにおいては、すでに多くの領域で「戦争をした
がる人たち、戦争をするためには、平和憲法が最大の妨害であり、立憲デモクラ
シーという政体が非効率だと思っている人たち」がトップに立っています。
▼内田樹の研究室
2015.05.28
国旗国歌について
http://blog.tatsuru.com/
正直に言って、日本が中国や太平洋で戦争をしたことについて、私はそれなりの
歴史的必然があったと思う。その当時の国際関係のなかで、他に効果的な外交的
なオプションがあったかどうか、私には分からない。たぶん生まれたばかりの近
代国民国家が生き延びるためには戦争という手だてしかなかったのだろう。
▼内田樹の研究室
日本はアジアの次の独裁国家になるのか?
http://blog.tatsuru.com/2015/02/25_1234.php
Bloomberg Viewという海外メディアに安倍政権の改憲の企てがめ
ざす方向についての興味深いコメントが載っていた。
書いたのはNoa Smithさん。ニューヨーク州立大学Stony Brook 校の准教授とある。
たぶんアメリカのリベラル知識人の「最大公約数」的見解だろう。
こういう判断をする人たちがホワイトハウスに影響力を持つならば、安倍の暴走
は「外圧」によって阻止される希望がある。
著者は野党が自民党の対抗勢力としてほとんど役に立たないことについては言
及しているが、日本のメディアの反権力的な機能については一語も費やしていない。
話題にするだけ「無駄」だということを知っているのだろう。
それにしても、天皇とホワイトハウスしか自民党の「革命」を止める実効的な勢
力が存在しないというような時代を生きているうちに迎えることになるとは思っ
てもみなかった。
▼[CML 037684] 殺す側の論理で反論するという愚昧Re: 内田樹さんたち(学問の
自由を考える会)が提起している「国旗国歌についての大学人声明」の評価につ
いて
http://blogs.yahoo.co.jp/henatyokokakumei/39764846.html
On 2015/08/25 23:39, higashimoto takashi wrote:
> ・シールズ広報のひとり(一部)の高1生の街宣演説捏造事件をめぐって ――い
> ま、若者の集団としてのシールズの「真摯さ」が
> 試されている(Blog「みずき」 2015.08.25)
> http://mizukith.blog91.fc2.com/blog-entry-1487.html
>
>
> 東本高志@大分
> higashimoto.takashi at khaki.plala.or.jp
> http://mizukith.blog91.fc2.com/
>
>
>
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