[CML 039163] 今日の言葉 ――予想される批判に対して言いぬけ用の布石を配してどうだ文句はないだろうと胸をはっているのだがそれがかえって本人の心底を浮き彫りにしてしまうという結果に気付いていない。

higashimoto takashi higashimoto.takashi at khaki.plala.or.jp
2015年 8月 15日 (土) 19:14:28 JST


【安倍流小賢しさの塊としての安倍談話】
敗戦70年の安倍談話が発表された。ひと言でいって、いかにもこの人らしい談話である。予想される批判に対して言いぬけ用
の布石を配して、どうだ文句はないだろうと胸をはっているのだが、それがかえって本人の心底を浮き彫りにしてしまうという
結果に気付いていない。小賢しさの限りを尽くしている点では出色である。簡単な例からいけば、村山、小泉両談話で共通に
使われた4つのキーワード(マスコミの命名だが)、つまり「侵略」、「植民地支配」、「痛切な反省」、「こころからのお詫び」が入
るかどうかという内外の関心には、なるほど「全部入れました」と答えられるようになっている。しかし、談話を読めば明らかな
ように、最初の2つは今後そういうことがあってはならないという文脈での使用である。「侵略しました」、「植民地支配をしまし
た」と言っているわけではない。後の2つは「先の大戦における行い」について「我が国」はその言葉を表明してきたという文章
である。敗戦70周年時の首相として反省し、お詫びを言っているわけではない。そして相手は「インドネシア、フィリピンはじめ
東南アジアの国々、台湾、韓国、中国など、隣人であるアジアの人々」である。結局、この4つの言葉の使い方で分かるのは、
まず安倍首相は日本が「侵略しました」「植民地支配をしました」とは言いたくない。第2に、ほかの国々と並べることで中国、
韓国を特別扱いしたくない、はっきり言えば中国、韓国に頭を下げるのではない、ということだ。隠すより現るる、とはこのこと
だ。このくだりの最後に、「こうした歴代内閣の立場は、今後も、揺るぎないものであります」とあるが、村山、小泉両談話は、
日本の行った「侵略」、「植民地支配」に「反省」と「お詫び」を表明したのだから、この安倍談話を「こうした歴代内閣の立場」
と言うのは明白なすり替えである。村山、小泉両談話は今後、安倍談話に吸収されてしまう恐れがある。この4つの言葉につ
いては、NHKは昨夜の7時のニュースで「すべて取り入れられたから、中国、韓国からも一定の理解が得られるのではないか」
などと馬鹿な解説を加えていた。勿論、現実政治はインチキだろうとなんだろうとお互い打算と都合で動くから、実際はどうな
るか分からないが、こんな小賢しさも見抜けないとはNHKも情けない限りだ。(略)ともかく安倍流小賢しさの塊と言ってもいい
この談話が内外でどう評価されるかは注目される。(田畑光永「リベラル21」2015.08.15) 


【政府との「辺野古問題集中協議」についての要請】
沖縄県知事 翁長雄志 殿
本年7月16日、沖縄県が設置した「第三者委員会」は、前知事が行った辺野古埋立承認には法的瑕疵があったとする答申
を行いました。翁長知事はこの間、第三者委員会の答申を最大限尊重すると明言され続けてこられました。先月末には、承
認取消は「タイミング」の問題と踏み込んだ発言をされ、県民は固唾をのんで「取消」を待ち構えておりました。しかし、日本
政府安倍政権が、「辺野古問題集中協議」のために一カ月工事を中止するのに合わせるかたちで、沖縄県も承認取消の作
業をその間中断するとの報道に、私たちは驚きを禁じえませんでした。私たちは、政府との集中協議が、いらぬ疑念や誤解
を招くことのないよう、また、政府の都合のよい宣伝材料として利用されることがないように、密室ではなく、透明性をもって、
広く県民に公開されることが必要だと考えます。県民、そして全国、全世界に向けて、翁長知事の、力強いメッセージを発し
ていただくよう、以下、要請します。
1.「協議」が終了次第、すみやかに、前知事の埋立承認を取り消すことを宣言されるよう求めます。
1.政府との「辺野古問題集中協議」を、県民に公開するよう求めます。
              (New Wave to HOPE(共同代表 城間えり子、宮島玲子、中村・ヒューバー・和恵)ほか 2015年8月17日)

【山中人間話】
・いやはや、NHKの「ニュース7」はまだ序の口だった。その後の「ニュース・ウォッチ9」をみてタマゲた。拷問のような44分
間だった。安倍首相の生出演の独演会。首相の発言にいちいちうなづくキャスターが痛々しかった。それに比べて「報道ス
テーション」に出演していた歴史家・ノンフィクション作家の保阪正康さんの分析は見事だった。保阪氏の一言。「失望した」。
                                                        (金平 茂紀 2015年8月14日)

以下、省略。下記をご参照ください。
http://mizukith.blog91.fc2.com/blog-entry-1451.html


東本高志@大分
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