[CML 039133] 天皇出席の全国戦没者追悼式反対8・15大阪集会

吉田 宗弘 mnhryoshi at yahoo.co.jp
2015年 8月 13日 (木) 23:48:48 JST


反戦反天皇制労働者ネットワークの吉田です。
 
各地で8・15集会がもたれますが、いまこそ天皇出席の全国戦没者追悼式に反対する闘いが必要と考えます。
8・15には下記の集会を行います。多くの参加を。
 
■天皇出席の全国戦没者追悼式反対8・15大阪集会
―天皇と共にする全国一斉黙とう反対―
◇日時 8月15日(土)午前10時~11時15分    
◇場所 エルおおさか南館(大阪地下鉄谷町線・京阪「天満橋」下車徒歩7分)
◇発題 
天皇出席の全国戦没者追悼式になぜ反対するか
吉田 宗弘さん(参戦と天皇制に反対する連続行動)
戦後70年、戦争法案・安倍談話・改憲を許さない
松村素子さん(反戦反天皇制労働者ネットワーク)
◇参加費(資料代含む) 500円(経済的に厳しい方は受付まで)
◇主催 参戦と天皇制に反対する連続行動  
 
「詔書(ヒロヒト曰ク)国体はゴジされたぞ 朕はタラフク食ってるぞ ナンジ人民飢えて死ね ギョメイギョジ」
これは、敗戦による食糧難が極限に達していた1946年5月19日の食糧メーデー(「飯米獲得人民大会」、人民広場=皇居前広場に25万人結集)で、デモ行進中の松島松太郎さんが持っていたプラカードの文言である(松島さんは「不敬罪」で起訴さる。東京高裁、大赦令により免訴と判決。上告するも最高裁、上告棄却)
 この年の5月1日メーデー。敗戦後初めてのメーデーである。取材したアメリカ人記者、マーク・ゲインは『ニッポン日記』(筑摩書房63年)で、次のようにレポートしている。
「徳田〔日本共産党書記長・徳田球一〕は最後に演壇に上がった。……彼も主食配給の不足、金持ちや投機師の隠匿米、労働者の困窮を語った。群衆は同感の声をあげた。だが、いちばん大きなそしていちばん長い歓呼がおこったのは、徳田が両手を高く上げて『天皇を打倒しろ!』をどなったときだった。……/演説が終わると、群集は四列縦隊を組んで流れ出し始めた。……熱狂(ママ)はいっかなおさまらなかった。……」
 「空は曇っていたが、日本ではじめてみる熱狂(ママ)と確信にみちた喜びの大会であった」。
 
          ◆      ◆
 戦後70年に当たり宮内庁は、昭和天皇ヒロヒトが8月15日のラジオで戦争終結宣言した「玉音放送」のレコード音盤を、また、5月19日の食糧メーデーの5日後の24日にラジオ放送した「食糧問題の重要性に関する御言葉」の音盤を8月1日に公表すると明らかにした。この公表は天皇、皇后、皇太子、秋篠宮の意向を受けてのものだという。
 安倍晋三極右政権が、世界の利権と覇権を求めて、新たな帝国主義列強となるべく、米国とともに侵略戦争・解放闘争圧殺に大きく踏み出す戦後史の歴史的転換のいま、なぜ、天皇ヒロヒトの「玉音放送」と「食糧問題」放送の音盤の公開なのか。
 戦争法案と南中国海危機への「軍事介入」、辺野古新基地建設、原発再稼働と核武装の準備、労働者派遣法改悪や労働時間法制の破壊、解雇の自由の全面化、医療保険や年金制度の全面改悪、人民管理・脅迫の国民総背番号制(マイナンバー制度)の全面化、報道と学校教育の国家統制など、独占資本・国家官僚・自民党などの支配階級と労働者・人民の対立が非和解的にまで大きくなるなかでのことなのだ。それは、戦争の時代に入るいま、人民を国家に統合する最強のシステムとして天皇制が必要ということではないか。元首天皇にして「国民の天皇」が必要なのである。
 
          ◆      ◆
 国家最大の危機は、いうまでもなく敗戦である。天皇ヒロヒトと支配階級は、戦争終結の最大の条件を「国体の護持」においた。「国体の護持」こそ天皇と支配階級(人民ではない!)が生き延びる唯一の道だったのである。だから、「終戦の詔書」(玉音放送)は、ヒロヒトの『聖断』によって「終戦」が実現したことを報告し、戦後復興も「国体の精華の発揚」によるべし、としている。また、「(窮迫する食糧事情に)ふかく心をいたましめるものがある」とするヒロヒトのラジオを通じた「お言葉」は、国民に向けた「訓話」であり、「国民の天皇」の見え透いた演出である。食糧メーデーの5日後というところにも邪(よこしま)な意図がみえる。
こうした攻撃の日本人民の答えが戦後初めてのメーデーでの「天皇を打倒しろ!」であり松島松太郎さんのプラカード事件であった。 
 
          ◆      ◆
 しかし、私たち日本の人民は、戦争直後の心意気を持ち続けなかった。「一億総ざんげ」、「敗戦」ではなく戦争責任を不問に付す「終戦」イデオロギー、朝鮮戦争への加担とサンフランシスコ講和条約・日米安保体制(「戦後の『国体』)による再軍備(武装国家への転換)と新たな天皇制の復活(軍人恩給の復活、天皇の「靖国」参拝、全国戦没者追悼式など)などに敗北してきたからではないか。
 私たちは、この敗北としての戦後民主主義を問い直すことが戦争の時代に入ろうとしている今、必要なのだと思う。8月15日、戦争時代の国民統合儀礼、天皇出席の全国戦没者追悼式の弾劾は、日本の人民にとって欠くことできない一つである。 集会への参加を。


CML メーリングリストの案内