[CML 039036] IK改憲重要情報(92)
河内 謙策
kenkawauchi at nifty.com
2015年 8月 8日 (土) 15:38:46 JST
IK改憲重要情報(92)[2015年8月8日]
私たちは、内外の改憲をめぐる動きと9条改憲反対運動についての情報を発信します。(この情報を重複して受け取られた方は失礼をお許しください。転載・転送は自由です。)
弁護士 市川守弘、弁護士 河内謙策
連絡先:〒170-0005東京都豊島区南大塚3-4-4-203 河内謙策法律事務所
(電話03-6914-3844,FAX03-6914-3884)
河内が参加している「南シナ海問題署名運動」のサイトは以下のとおりです。
http://www.southcs.org/
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(以下の見解は、河内の個人的見解です。なにとぞ、御理解のほど、よろしくお願い申し上げます。)
中国の「埋め立て完了」をめぐって
中国が、6月30日に、南シナ海の岩礁埋め立て作業完了を声明したことは、私も報道したとおりですが、それが、嘘だったのではないか、ということが大きな問題になっています。
米のCSISが、これまでのファイアリクロス礁とは異なる、スービ礁での新たな滑走路建設の人工衛星画像を公開したからです。
http://www.jiji.com/jc/c?g=int_30&k=2015080600654
ASEAN外相会議が閉幕しました。中国の南シナ海埋め立てにつき「引き続き深刻に懸念している」との共同声明が発表されました。
http://news.tbs.co.jp/newseye/tbs_newseye2557739.html
NHKニュースが「南シナ海で足並みの乱れ」
というニュースを配信しましたが、他にもASEAN内の意見の不一致を重視して報道しているニュースも散見されます。
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20150807/k10010181441000.html
私は、ASEAN諸国の足並みが一致しているのに、それを歪めているという批判をしたいのではありません。ASEAN各国に「温度差」があることは事実です。しかし、なぜそのような温度差が生まれるのかという背景を問題にしないで、「温度差」を表面的に報道して面白がるという姿勢を許せないのです。
ごく最近の「温度差」をもたらした背景の一つには、華僑・華人を通じての中国の工作の問題があります。たとえば、昨年10月に就任したインドネシアのジョコ大統領は「南シナ海について問題を抱えるどの立場にも、インドネシアは与していない」と発言していると言われています(河添恵子「習近平と華人に喰われる東南アジア」「正論」2015年9月号)。
私たちは、東南アジアを公式主義的に一刀両断する分析手法を克服する必要があるようです。
長谷川慶太郎の大胆な予測
私は、今、中国の株式バブルの崩壊が、歴史の転換点になるのではないか、という自己流の仮説をたてて、いろんな本や論文を読み漁っています。その中で、長谷川慶太郎の大胆な予測に出会いましたので紹介したいと思います。
長谷川慶太郎は、最近出版した「ロシア転覆、中国破綻、隆盛日本」という本の中で、以下のとおり述べています(同書132頁)
「習近平はいずれ日本や米国を中国側に引き込むために南シナ海、埋め立てを中止し、そして東シナ海での行動を抑制するとみています。┉┉┉┉┉┉┉中国は譲歩せざるを得ないのです」
長谷川氏がこのように予測する根拠は、本書全体からみると、中国経済が深刻な状況に陥っていること、中国経済立て直しのためには日本の協力が必要なこと、国際金融資本にたてつくことはもはやできなくなってきているということにあるようです。
この予測を十分に論評する力は、現在の私にはありません。
「新アメリカ論」の一読を
櫻井よしこと国家基本問題研究所は、産経新聞出版から「新アメリカ論」という本を出版しました。本の帯に「日本は「内向きアメリカ」とどう付き合えばいいのか」と書いてあるように、現在、日本で入手できる本の中では、最新のデータと情報が一杯つまっています。
とくに、この本の中の、ジェームス・アワーと川村純彦の「東シナ海、南シナ海を守る日米軍事協力の課題」という論文の一読をお勧めします。最新の状況を踏まえた日米軍事協力の課題がきれいに整理されています。頭の整理にも役立ちます。二人が当面最も重視するのが、南シナ海の日米共同哨戒です。
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以上
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