[CML 038899] 元刑務官が語る死刑~心を蝕む日本の死刑制度~ 8月8日(土)早稲田
大山千恵子
chieko.oyama at gmail.com
2015年 8月 1日 (土) 05:36:05 JST
*殺された「老女」って何歳かよって調べたら、66歳だって。*
*------------------------------------------------------ 以下、転載*
*元刑務官が語る死刑~心を蝕む日本の死刑制度~*
*アムネスティ・インターナショナル日本は、いかなる場合でも死刑という刑罰に反対しています。*
しかし我が国は、執行を続けているばかりではなく、精神障がいや知的障がいを持つ人への死刑判決の宣告や執行も、行われている現状があります。死刑判決を受けて大阪拘置所に収監されている、松本健次さんもその一人です。
今回、松本健次さんを通じて、死刑と精神障がいなどの問題を知ってもらうイベントを開催します。ゲストには、元刑務官で死刑囚などについての著作も多い坂本敏夫さん、松本健次さんの事件の弁護人である金井塚康弘さんをお迎えします。
死刑という刑罰が人間をどのように変えてしまうのか、また日本の司法制度について、この機会に考えてみませんか。
※当日は、松本健次さんのイラスト作品を展示いたします。
【*松本健次*さんについて】
松本健次さんは、胎児性水俣病のため、生まれながらに手足に感覚障がいを持っていました。軽度の知的障がいもあり、中学卒業後、調理師や土木作業員
として生計を立てていました。幼少期より健次さんは、空手に強い兄からは暴力を含めた圧倒的な支配関係のなかで過ごしていました。1990年、金に困った
兄に一緒に来いと言われてついて行ったことから悲劇が始まります。最初は、一人暮らしをしている従兄弟のところでした。兄の意図を理解しないまま一緒にい
る内に、兄による従兄弟殺しと従兄弟名義の不動産の売却の手伝いをさせられてしまいます。まんまと金を得て、金を使ったのは兄でした。健次さんは土木作業
員を続けていましたが、兄は外車を買うなどして遊んでいました。翌年、また金に困った兄は、再び健次さんを連れて、今度は姉の家に上がり込み、その近所の 独居の
老女に照準を合わせます。健次さんは、兄についていかざるを得ず、ま
た、その老女の連れ出しと殺害、その後の不動産売却(未遂)の手伝いをさせられました。しかし、老女の親戚が捜索願いを出して警察に発覚したので、兄は健
次さんだけを警察に出頭させておいて、自分は自殺してしまいます。金を送金していた女性を守るためでした。健次さんは主犯格とされ、1人ですべての責任を
負わされ、死刑判決が言い渡されました。
現在の健次さんは、知的障がいだけではなく、外部とのやりとりが厳しく制限された長年の拘置所の狭い独房生活から、拘禁症を患い、重い精神疾患を発
症しかけていると診断されています。弁護人を含め、人とのコミュニケーションも大変難しい状況になっています。健次さんは、犯した罪に対しては、責任を
もって償わなければなりません。しかし、本当に死刑以外に選択肢はないのでしょうか。
今回、展示するイラスト作品は、健次さんがいろいろな思いを持って描いたものです。彼が独房で何を感じ何を考えているのか、私たちと一緒に彼の心の奥を見つめてください。
2015年8月8日(土)14:00~
早稲田奉仕園 <http://www.hoshien.or.jp/map/index.html> BFリバティホール(奉仕園会館)
〒169-8616 東京都新宿区西早稲田2-3-1
入場料 500円 ゲストプロフィール
【坂本敏夫(さかもと としお) <http://sakamoto-toshio.com/>さん】
1947
年生まれ。ノンフィクション作家。法政大学法学部中退。67年に大阪刑務所看守に採用される。以降、神戸刑務所・大阪刑務所係長、法務本省事務官、東京矯
正管区専門官、長野刑務所・東京拘置所・甲府刑務所・黒羽刑務所で課長を歴任。94年広島拘置所総務部長を最後に退官。ドラマ、映画などの刑務監修多数。
「モリのアサガオ」の刑務監修も務める。著書に『死刑執行人の記録』(潮書房光人社)、『元刑務官が明かす死刑のすべて』(文春文庫)、『誰が永山則夫を
殺したのか』(幻冬舎アウトロー文庫)など。
【金井塚康弘(なかいつか やすひろ)さん】
1957
年生まれ。弁護士。京都大学大学院法学研究科中退。1991年、大阪弁護士会登録。1997年には、なにわばし国際合同法律事務所を開設、現在に至る。刑
事事件、少年事件のほか、薬害HIV訴訟、在韓被爆者訴訟等にかかわる。著書(共著)に『『改正』少年法を批判する』(日本評論社)、『人権年鑑』(解放
出版社)では毎年度、「刑を終えて出所した人」の項目を担当してきた。松本健次さんの事件では、再審請求の主任弁護人を務める。
主催 公益社団法人アムネスティ・インターナショナル日本お問い合わせ 公益社団法人アムネスティ・インターナショナル日本 死刑廃止ネットワーク 東京
E-mail: info at amnesty.or.jp TEL:03-3518-6777
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大山千恵子
ブログ 「千恵子@詠む...」 毎日更新http://blog.goo.ne.jp/chieko_oyama
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