[CML 034068] 住まいのとしての空き家活用

林田力 info at hayariki.net
2014年 9月 23日 (火) 11:35:12 JST


何故、賃貸としての活用か
空き家の賃貸としての活用が最も遅れているためである。

 危険空き家の撤去は足立区など各地で条例が制定されている。京都市、茨城県牛久市、埼玉県秩父市、新潟県魚沼市、大阪府貝塚市、兵庫県加東市、島根県松江市の空き家条例では空き家活用も規定するが、訓示規定にとどまる。

 中古住宅の売買はアベノミクスで推進中である。日本再興戦略(2013年6月14日閣議決定)では2020年までに中古住宅流通市場・リフォーム市場規模を2倍(20兆円)に拡大させるという目標を掲げた。

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何故、住まいのとしての活用か
空き家活用は地域コミュニティースペースとしての活用が第一に想定される。しかし、それは需要と供給の双方を満たさない。増え続ける空き家問題に対して大河の一滴にしかならない。

 地域コミュニティースペースの需要は多くない。「公共的な活用は、地域で何軒も必要なわけではなく、空き家を活用できる数としては限定的なものにとどまらざるを得ないという難点がある」(米山秀隆「空き家対策の最新事例と残された課題」富士通総研経済研究所・研究レポートNo.416、2014年、15頁)

また、空き家所有者の意識も必ずしも前向きではない。豊島区の空き家調査では「新耐震基準を満たしており、地域活動等で空き家を利用することに積極的」な所有者は全空き家の2.3%である。「新耐震基準を満たしているが、地域活動等で空き家を利用することに消極的」な所有者は全空き家の14.3%である(報告書57頁)。

ここから報告書は「空き家を地域活動等で利活用するといった意識は薄い」と結論付ける。その理由として「地域の不動産仲介市場に出てこない物件は、老朽化して賃貸に適さないといった問題等がある」と分析する(56頁)。将来自己使用する予定がある空き家は別として、「貸せるならば貸したい」という所有者が多いことを予想させる。

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■ 林田力 Hayashida Riki 
■■ 『東急不動産だまし売り裁判』著者
■■◆ http://www.hayariki.net/


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