[CML 034046] 何故、空き家活用か

林田力 info at hayariki.net
2014年 9月 22日 (月) 19:45:50 JST


何故、実態調査か
住宅・土地統計調査は統計値であって、面的な実態は分からない。住宅・土地統計調査の信憑性への批判もある。「筆者が住む世田谷区でも出身地である福岡県築上郡でも、7軒に1軒が空き家であるという実感値は全くない」(宗健「空き家率の推定と滅失権取引制度」2014年7月28日)。

何故、モデルケースか
「空き家は点在しているため、それぞれの地域では大きな問題という共通理解がない」ためである。そのために「問題が切実で共通目標を立てやすい地域でモデルとなる事例を作る(モデル事業の実施)」が推奨されている(平竹耕三「コモンズ論―総有の事例と課題」第14回東京ベイエリア産学官連携シンポジウム「建築許可を中心とした都市法改正案と現代的総有の試み」芝浦工業大学2012年9月29日)。

 豊島区では空き家実態調査を実施している。空き家実態調査では、調査対象地区抽出、現地空き家確認調査、空き家所有者アンケート、空き家所有者ヒアリング、立地状況図作成を実施した(「豊島区空き家実態調査報告書」平成24年3月、2頁)。調査対象地域は老朽住宅の多い地区、高齢化率の高い地域(住民基本台帳による)、駅から遠い地域の基準で抽出した(報告書9頁)。

何故、活用か
空き家活用は国策に合致する。「住生活基本計画(全国計画)」(平成23年3月15日閣議決定)は「基本的な施策」として「空家の再生及び除却や情報提供等により空家の有効活用等を促進する」を掲げる(11頁)。その背景には以下の考え方がある。

 「住宅のストックが量的に充足し、環境問題や資源・エネルギー問題がますます深刻化する中で、これまでの「住宅を作っては壊す」社会から、「いいものを作って、きちんと手入れして、長く大切に使う」社会へと移行することが重要である」(3頁)

 住生活基本計画は住生活基本法第15条第1項に規定する国民の住生活の安定の確保及び向上の促進に関する計画である。計画期間は平成23年度から平成32年度までである。

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■ 林田力 Hayashida Riki 
■■ 『東急不動産だまし売り裁判』著者
■■◆ http://hayariki.jakou.com/


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