[CML 033884] 弁護士ドットコムニュースの「『自分の身は自分で守る』ブラック企業に対抗するための『実践的な労働法教育』とは?」 

higashimoto takashi higashimoto.takashi at khaki.plala.or.jp
2014年 9月 15日 (月) 23:42:40 JST


以下、弁護士ドットコムニュースの「『自分の身は自分で守る』ブラック企業に対抗するための『実践的な労働法教育』とは?」
という記事のご紹介です。が、その前に以下のことを。

多様かつ多岐な意味のある「ブラック」という言葉を「黒人」のみを意味する言葉であるかのように矮小化して、「ブラック」という
言葉の使用を一律に「差別用語」だとして「糾弾」する。そして、他者の表現の自由を抑圧していることにも無自覚的で、偏狭で
固陋でしかない自論の展開のみに固執して他者の迷惑を顧みない一部の傍若無人の人たちがいます。こういう人たちは自分
が傍若無人であることにもむろん無自覚的です。

しかし、すでに述べていることですが、「ブラック企業」という言葉は、この日本では「(革新)政党としては共産党も社民党も、弁
護士団体としては日弁連も、一般に民主的と評価されているメディアとしては岩波も週刊金曜日も東京新聞も朝日新聞もすべ
て用いて」(CML 033405 2014/08/25)いるきわめてポピュラー・サイズな言葉です。誰も(少なくともふつうの人は)「ブラック」を
差別用語とは思ってはいません。だから、革新政党も労働組合も弁護士団体もすべてといってよい人、団体が「ブラック」という
言葉を差別感覚なしで用いているのです。私も喫茶店でコーヒーを注文するときは「ブラック」と言って注文します。もちろん、
ウェイトレスさんも快く「ブラック」の注文を受けてくれます。ウェイトレスさんも私もそこに「差別意識」などあるはずもありません。
それでも「ブラック」という言葉の使用を「差別用語」だとして批判する人たちは上記の革新政党、労働組合、弁護士団体、そし
て私、ウェイトレスさんすべてを「差別主義者」とでもいうのでしょうか。ナンセンスきわまりないことです。

     *なお、米国ではアメックスもダイナースも最上位のクレジットカードは「ブラックカード」です(泥憲和 CML 028487 
     2013年12月26日)。「ブラック」が「黒人差別」の意味で用いられているわけではないことはこの事例からも明らかです。

かつて「黒人差別をなくす会」(1988年発足)という子供向け絵本 『ちびくろサンボ』を絶版に追い込んだことなどで知られる偏
執的なクレーマー(「言葉狩り」)グループがありましたが、彼らの犯した誤りは20年を経た今日においても大きな禍根を残して
います。ウィキペディアの「黒人差別をなくす会」の評価(「社会」の評価といってもいいでしょう)は次のようなものです。

     「(このグループは)黒人が少しでも登場する作品全てに徹底的に文句をつけた。それに対し『ジャングル大帝』を初め
     とする作品を有する手塚プロダクションは、既に作者亡き後だったこともあり「長大な断り書きを各作品につける」という
     対応により、この危機を乗り切った。一方、『オバケのQ太郎』『ジャングル黒べえ』の作品に抗議された藤子プロは、作
     者存命中であったため非難を恐れて作品を抹殺することにした。それらの作品が再び陽の目を見たのはそれから実に
     20年後のことである。 行動としては現在で言う偏執的なクレーマーでしかないが、「差別」という大義名分の錦の旗を掲
     げてクレーム活動を行うことに終始した。」(wikipedia「黒人差別をなくす会」)

では改めて「『自分の身は自分で守る』ブラック企業に対抗するための『実践的な労働法教育』とは?」という記事のご紹介です。

■「自分の身は自分で守る」ブラック企業に対抗するための「実践的な労働法教育」とは?
(弁護士ドットコムニュース 2014年09月15日)
http://www.bengo4.com/topics/2033/

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 
若者への労働法教育を考えるシンポジウム「若者をブラック企業から守るために 実践!ワークルール教育」が9月4日、東京都
千代田区の連合会館で開かれた。日本労働弁護団とブラック企業対策プロジェクトが、学校教員を対象に開いた。

シンポジウムでは、ブラック企業問題にくわしい3人の論客(引用者注:今野晴貴さん(POSSE代表)、本田由紀さん(東京大学教
授)、上西充子さん(法政大学教授))が、ブラック企業の実態や労働法教育の重要性について語った。また、NPO法人「POSSE」
が、高校・大学生向けに行っている「ワークルール教育」のやり方を、教員たちに紹介した。

●「若者を使いつぶす企業」が全般化している

登壇したPOSSE代表の今野晴貴氏は「違法な労働状態を社員に受け入れさせる手法を考え抜くことは、企業にとって経営戦略
の一部となっている」と指摘し、次のように続けた。

「本屋に行くと、『残業代の浮かし方』『社員を安く使う方法』といった本が売られています。そこに必ず書かれているのが、固定
残業制の話です。これは、入社した後で『あなたの給料には残業代80時間分が含まれています』などといって残業代を払わな
い働かせ方です。一見給料が高いように見せかけて、時給換算すると最低賃金レベルという場合も多いです。

この固定残業制は、会社と社員の間で合意がなされていれば、『契約自由の原則』によって即座に労働基準法違反とはならず、
労働基準監督署も取り締まりません。

一度合意してしまうと、後で会社と争うことは非常に難しい。会社としても『22歳~23歳の社会経験もない若者が訴訟など起こす
はずがない』と見切っているために、こうした手法が横行しているわけです」

今野氏は「大手の企業であっても、社員を違法に働かせて使いつぶすというやり方は新興企業を中心に増えています。『たまに
ひどい企業にあたる』というレベルではなく、もはや全般化しています」と強調した。 


●難しい専門用語を使わない「実践的な労働法教育」

そういった企業に、若者が対抗する方法を、どうやって教えるかが、今回のシンポジウムのメインテーマだ。

POSSEが若者向けに行っている授業では、「不当な賃金カット」や「残業代不払い」などについて、イラストと分かりやすい文章で
解説するテキストを使っているという。法律の勉強につきものの「条文引用」はなし。難しい専門用語もほとんど出てこない。

こうしたテキストを使う理由について、今野氏は次のように語った。

「いまは、実践的な労働法教育が足りません。

そうなってしまっている理由は、『頑張れば給料が上がって報われる』『訴訟なんか起こして波風立てないほうがいい』という認
識が、親・教育者・そして労働者自身にあり、実践的なノウハウを教える労働法教育は不要・邪魔という暗黙の合意があったか
らです。

しかし、ブラック企業の登場によって、そうしたある種の処世術や社会的合意は崩されてきています。若者を使いつぶして、うつ
病や過労死にまで追い込む企業が増えている今、『自分の身を自分で守る』ためには、実践的な労働法教育が必要です」

●「会社がおかしいかもしれない」と疑うことから始まる

では、「実践的な労働法教育」とはどんなものだろうか。今野氏は次の3点を強調していた。

「1つめのポイントは、企業の中にも悪い企業があり、企業とそこで働く人の利害関係は必ずしも一致しないと認識することです。
なんかおかしいな、理不尽だなと感じたら、『会社側がおかしいかもしれない』というマインドを持てるかどうかが、非常に大切で
す。

次に大事なポイントは、とにかく記録を取るということです。記録を取っていなければ、企業と争う場合にきわめて不利な状況に
なる。記録があれば、労災保険がおりて医療費が全額無料になりますし、給料が8割補償されます。さらに、会社があなたを解
雇することができなくなります。記録の有無は自分や家族の運命を分けるような、とてつもなく大事な問題です。

しかし記録を取っていても、一般の方が労働法を使いこなして訴訟を起こすことは難しい。そこで3つ目のポイントとなるのが、
必ず専門家に相談することです。弁護士に相談する場合は、労働者側の弁護を専門に行う弁護士がいいでしょう」

なお、このシンポジウムで紹介されたテキスト『今すぐ使える!労働法教育ガイドブック』は、ブラック企業対策プロジェクトのホ
ームページでダウンロードできる。
http://bktp.org/downloads
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 


東本高志@大分
higashimoto.takashi at khaki.plala.or.jp
http://mizukith.blog91.fc2.com/ 



CML メーリングリストの案内