[CML 033837] 吉野健太郎逮捕と未確認情報

林田力 info at hayariki.net
2014年 9月 13日 (土) 20:38:18 JST


吉野健太郎は2014年8月21日付で、危険ドラッグの原料輸入を理由に逮捕された(「危険ドラッグ5キロ、中国から国際郵便で密輸 男ら4人逮捕 沖縄県警」産経新聞2014年8月26日)。この事実は8月26日以降に報道され、翌日からアングラサイト「連邦」管理人の吉野健太郎が逮捕されたと話題になった。吉野健太郎逮捕事件についてインターネット上では様々な未確認情報が飛び交っている。以下では2014年9月2日時点の情報に基いて未確認情報を整理する。

 第一に吉野健太郎が釈放(保釈)されたとの未確認情報である。吉野健太郎が管理する「連邦」が8月30日付で更新されたことが根拠であるが、それ以上の情報はない。吉野健太郎と近い立場にある人物も「本人と連絡が取れていない」と述べる(荒井禎雄「危険ドラッグ密輸容疑...あのネット有名人はなぜ逮捕されたのか」東京ブレイキングニュース2014年9月2日)。吉野健太郎は3人の男女と共に逮捕されており、組織的に動いていることをうかがわせる。連邦が吉野健太郎しか更新できないと決め付けるならば、固定観念に縛られることになる。

 第二に吉野健太郎が逮捕から3日で釈放されたとの未確認情報である。管見の及び限り、情報発信源は梅宮貴子氏のTwitterである。「吉野健太郎さんの件、濡れ衣ですよ。取材で直接色々聞いてるから断言しますが。まあ見せしめ逮捕でしょうね。というわけで、早速釈放されたみたいです。renpou.com 留置期間3日で出たってことは、それだけ冤罪だったってことです」

ここでは連邦のURLをリンクしており、釈放の根拠は連邦の8月30日付での更新である。吉野健太郎逮捕は8月27日以降に話題になっており、それだけならば「早速釈放された」との感覚になる。しかし、逮捕は8月21日付である。吉野健太郎が3日で釈放されたならば、報道時には既に釈放されていたことになるが、そのような報道はなされていない。

 第三に吉野健太郎がシロであるとの未確認情報である。これは吉野健太郎の釈放を根拠とするが、それ自体が未確認情報である。そもそも釈放はシロであることを意味しない。以下の記述が参考になる。

 「釈放された場合、一般の方からすると、被疑者は無実だったのではないかと思う人がいらっしゃるかもしれません。しかし、犯罪者に対する処罰と捜査方法とは別の問題です。処罰をどうするかは、捜査が終わった後で、検察官、そして裁判官が決めます。一方で、それまでの捜査のやり方をどうするか、つまり、逮捕や勾留をしたままで行うか、釈放して在宅で行うかはまた別の考慮が必要となるのです」(中村国際刑事法律事務所の刑事事件コラム「LINEで自殺教唆容疑の慶大生釈放」2014年2月25日)。

 報道では「関係先からは全国の危険ドラッグ店に販売したとみられる伝票が見つかっている」としている( 「危険ドラッグの原料を輸入した疑い、4人逮捕」TBS 2014年8月27日)。物証を押さえており、身柄確保の必要性は低いという可能性も考えられる。

たとえば慶應義塾大学の男子学生が交際中の女性に自殺をそそのかしたとして、2014年2月19日に自殺教唆容疑で逮捕された事件がある。男子学生は3日後の22日に釈放されたが、警視庁三田署は任意で捜査を継続するとした(「自殺教唆容疑の慶大生釈放 警視庁、任意で捜査継続」スポーツニッポン2014年2月23日)。

より重要な点として、推定無罪の原則が働くとしても、危険ドラッグの反社会性が否定されるものではないということである。慶大生の自殺教唆事件でも釈放後に検証記事が出されている(「「なんで早く飛び降りないの?」そして元交際相手は自殺… 慶大生がLINEで送ったメッセージの「暴力性」」産経新聞2014年3月1日)。記事では「「言葉の暴力」で女子大生が自ら命を絶つのを後押ししたのであれば、許されることではない」と糾弾している。

 脱法ハーブなどの危険ドラッグは大きな社会問題になっている(林田力『脱法ハーブにNO』アマゾンKindle)。吉野健太郎は逮捕前から脱法ハーブとの関係が批判されていた。吉野健太郎を擁護する立場も「吉野氏は最近まで合法ハーブ(危険ドラッグ)の販売を生業としていた」と危険ドラッグと関わりがあったことは否定しない(荒井禎雄「危険ドラッグ密輸容疑...あのネット有名人はなぜ逮捕されたのか」東京ブレイキングニュース2014年9月2日)。

 常識人からすれば、危険ドラッグ販売を生業としていただけで吉野健太郎は反社会的であり、批判の対象になる。危険ドラッグは人を破滅させる。危険ドラッグ販売は悪意の固まりでなければできない行動である。社会に生きる一人として、吉野健太郎のやり方を認めてはいけない。吉野健太郎のような危険ドラッグ関係者を許してはならないし、何とかしなければならない。

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■ 林田力 Hayashida Riki 
■■ 『東急不動産だまし売り裁判』著者
■■◆ http://hayariki.zashiki.com/renpou2.html


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