[CML 034694] ラッセル法廷2014「ガザ特別セッション」評決の概要

Yasuaki Matsumoto y_matsu29 at ybb.ne.jp
2014年 10月 27日 (月) 23:34:26 JST


みなさまへ   (BCCにて)松元

この夏、7月8日から8月27日の50日間のイスラエルのプ ロテクティブ・エッジ作
戦によるガザ猛爆は、7割もの民間人を含む2,188人の死者、11231人 の負傷者の
犠牲をともないガザの民衆に未曾有の災厄をもたらしました。日本では、空爆開
始直後に、「ガザ・繰り返されるジェノサイド」を 訴えた京都大学の岡真理さ
んの連日の精力的な訳出提供によって、犠牲者の証言、事態の進行、戦争犯罪の
様相など重要な論点がただちに浮き 彫りにされたことも記憶に新しいことです。

停戦後ただちに準備され、約1ヵ月後、EU本部のあるベル ギー、ブラッセル
に拠点をもつ「パレスチナにかんするラッセル法廷」が緊急の「ガザ特別セッ
ション」(9月24-25日)を開廷した。バ ンダナ・シバ、リチャード・フォーク
ら11人の陪審員とパレスチナのジャーナリス ト、ムハマド・ウメール、外科医
マッズ・ギルバート、ジェノサイドの専門家ポール・ベーレンスら16人 の証人
が出廷し評決が下され緊急行動が提起された。(ガザのパレスチナ人権センター
の弁護士ラジ・スラーニ、映画製作者アシュラフ・マ シュハラウィが証人とし
て出廷の予定だったが、イスラエル‐エジプト両政府のラファ通過拒否のため果
たせなかった。)

この「パレスチナにかんするラッセル法廷」(国際戦犯民衆 法廷)は、2008-09
年のキャストレッド作戦の惨状を受けて2009年に設立され、2010年 には「バル
セロナ・セッション」(3月1-3日)、 つづいて「ロンドン・セッション」(11
月20-22)、 さらに翌2011年には「ケープタウン・セッション」(11月5-7
日)、2012年には「ニューヨーク・セッション」(10月6-7日)、そして2013年
には 「ファイナル・セッション」(3月16-17日) がブラッセルで開催された。
今回で6回目のセッションとなる。各セッションで、国 際人権法、国際人道法、
戦時国際法などが駆使されイスラエルの蛮行が裁かれたのは言うまでもないが、
各セッションにはそれぞれの力点と特 徴がある。例えば、「バルセロナ」「ロ
ンドン」ではイスラエルの戦争犯罪はもとより、包括的な入植地問題、分離壁、
東エルサレム「併 合」、そしてEU諸国の共犯に焦点が当てられた。「ケープ
タウン」では、イスラエルがアパルトヘイト国家であると明確に定義し差別法の
撤 廃と厳しい制裁を課すことを勧告し、「ニューヨーク」では米国の長年の共
謀が詳細に告発され国連の共犯と欠陥に焦点が当てられた。ファイ ナルの「ブ
ラッセル」では、社会的生存権の危機、ソシオサイドの問題が提起された。

今回の「特別セッション」では、プロテクティブ・エッジ作 戦の民間人とその
生存基盤への見境のない戦争犯罪だけでなく、とりわけイスラエル内にエスカ
レートしているジェノサイドの教唆扇動に焦点 が当てられている。ここではそ
の「評決の概要」を紹介するが、いずれ証人の証言も含めた専門家による全体の
訳出が期待される。拙訳です が、参考にしていただければ幸いです。

それにしても、イスラエルの不処罰を放置しておく国際法運 用の機能不全は、
イスラエル‐米国の共謀、欧州諸国の共犯にその根因があるのは明らかとはい
え、現時のパレスチナ問題の解決のみならず将 来の人類の行く末にすでに大き
な禍根を残していることも明らかだろう。なぜなら、人類の共同規範はジャス
ティスをめぐって不断に育ててい くものだから。(たとえば、巨大メディアの
共犯、諜報機関の暗躍を誰がどのように裁くのか?)

さらに、日本が秘密保護法、集団的自衛権、イスラエルとの 核軍事技術協力を
準備して、戦争犯罪を続けるイスラエル‐米‐NATO陣営に強硬に加わろうとし
ている今、また、ジェノサイドの教唆扇動 となるイスラエル内のヘイトスピー
チを追うように日本国内のヘイトスピーチが政権に守られ横行している今、国際
法の共同規範に再度自国と 世界を照らして見ることが求められるだろうから。
ちなみに、日本国はいまだにジェノサイド条約に批准も加盟もしていない危険な
国だ。(2014年10月25日松元記)

※評決は、判断のパラグラフごとに数字が打たれています。

  はじめに       1…4

 儀鎧力の行使   5

 鏡鐐菷蛤瓠     6…8

 型容擦紡个垢觝瓠 9…17

 献献Д離汽ぅ鼻   18…29

 昂誅世塙堝亜   30…35

 

*Extraordinary Session on Gaza: Summary of findings*

*Brussels, 25 September 2014*

**

*ガザ特別セッション:評決の概要**(松元保昭訳)***

*2014**年9月25日、ブラッセル*

**

*/この法廷が沈黙の罪を防ぐかもしれない。/*

*バートランド・ラッセル 1966年11月13日 ロンドン*

__

The Russell Tribunal on Palestin´s Web site 

http://www.russelltribunalonpalestine.com/

This Findings Url 

http://www.russelltribunalonpalestine.com/en/wp-content/uploads/2014/09/Summary-of-Findings.pdf

**

*は じめに*

[1]、2014年7-8月 に報道されたガザのパレスチナ民間人に加えられた死と破
壊、(双方の)自暴自棄の様子を想像して、世界中すべての人々が心底からの憤
り、 怒り、そして嫌悪感に襲われた。刑罰を免れてきた状態で占領しているイ
スラエル当局によって、あまりにも長い間、犯罪と重大な人権侵害が パレスチ
ナの人々に犯されてきた。ガザの領域に課せられた占領、封鎖、包囲は、集団懲
罰の体制に達しているが、ごく最近の戦闘は、民間人 を集団的に懲罰し脅迫す
る軍事行動の明らかな激化を意味している。「プロテクティブ・エッジ作戦」は
ガザに対する6年間で3度目の強大な軍事作戦であったばかりでなく、攻撃の規
模、激し さ、期間においても際立ったエスカレーションが特徴となった。それ
は、1967年のパレスチナ全領域の占領開始以来、ガ ザ地区に対するイスラエル
のもっとも大規模な襲撃であった。この周期的な激しい暴力の破壊パターンとそ
の継続する見込みを考慮して、本法 廷のメンバーは、ガザの人々に声を上げる
機会を提供することと抗しがたい緊急行動の訴えを表明する必要性を自覚させら
れた。パレスチナに かんするラッセル法廷が、これらの恐るべき非人道的な行
為に対する責任に向けて良心の声をあげて行動するため何らかの判断基準の一助
とな るよう希望する。



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