[CML 034649] サラフィー主義、ワッハーブ主義、タクフィール主義、アル・カーイダ ・・・Re: [CML

檜原転石 hinokihara at mis.janis.or.jp
2014年 10月 25日 (土) 12:35:03 JST


檜原転石です。

「タクフィール主義者の未来はどうなると思いますか?」の問いに
★アボルガーセム博士――
この集団は現在、西洋の自己欺瞞に満ちた為政者の支援によって命脈を保ち続け 
ているムスリムたち〔※サウジアラビアの王族などを指す〕の資金に依 存してい 
る。もしムスリム〔全体〕のものであるはずの石油収入がなくなり、西洋の支援 
もなくなれば、この分派はイスラーム世界のムスリムたちの間 にこれっぽっち 
の影響力ももたなくなるだろう。
ワッハーブ派は実際、その過激な思想ゆえ、いかなる魅力も有してはいない。そ 
の一方で、イスラームは魅力に満ちている。もしこの分派の思想の別の 側面に 
きちんと注目が集まるならば、彼らの考え方がいかに嫌悪すべきものであるかは 
火を見るより明らかとなるだろう。あらゆる種類の生誕祭、それ もイスラーム 
の預言者のそれですらハラーム(禁止)と見なすような彼らの思想は、その代表 
である。
電信・電話が発明された初期の頃、ワッハーブ主義者らはこうした利器をハラー 
ムと断ずるファトワー(教令)を出した。つまり、この分派は極めて貧 困かつ 
過激な思想を有しており、生き残ることなどまったく不可能である。

★『朝日新聞』2014/10/23「イスラム国」を考える

「平等」の理想 学ぶ価値ある

中田考(在サウジアラビア大使館専門調査委員や同志社大学教授などを歴任)
――【・・・暴力を肯定するサラフィー・ジハード主義は日本社会には受け入れがた 
いでしょう。
けれども、「イスラム国」での実現が期待されているイスラムの理想には学ぶ価 
値があると私は
考えています。】

▼まず最初にタクフィール(背教徒宣告)をして、その後で殺す
http://blogs.yahoo.co.jp/henatyokokakumei/39257532.html


[今日、タクフィール主義者たちの主要な基地は、アル・カーイダやターリバー 
ンの中に見ることができる。これらの集団は、ソ連によるアフガニスタ ン占領 
時代、アメリカの援助を受けていた。しかしそれから数年後、彼らはアメリカ自 
身を攻撃するようになる。アメリカによるイラク攻撃後、占領者 への攻撃の傍 
らで、宗教テロが彼らの日課となった。そして今、タクフィール主義者たちは自 
らの刃を、エジプトのシーア派信徒に向け始めているので ある。]

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今日のタクフィール主義者たちはしかし、〔ハワーリジュ主義ではなく〕サラ 
フィー主義をその根源としており・・・


★サラフィー主義
イスラーム初期の偉人(サラフ)たちの時代への回帰を目指す、19世紀にエジプ 
トを中心に起きたスンナ派のイスラーム復興主義のこと。偶像崇拝の 徹底排除 
を目指す18世紀のワッハーブ主義に影響されつつも、むしろ西洋植民地主義への 
対抗思想という側面が強い。なお、以下の文章から分かるよ うに、イランでは 
サラフィー主義、ワッハーブ主義、タクフィール主義、アル・カーイダなどはす 
べて渾然一体化し、反シーア的なスンナ派過激派とし て捉えられている。

★今日のタクフィール主義者たちはしかし、〔ハワーリジュ主義ではなく〕サラ 
フィー主義をその根源としており、彼らの思想はアフマド・イブン・ハ ンバ 
ル、アフマド・イブン・タイミーヤ、イブン・アル・カイイム・アル・ジャウ 
ズィーヤ、そしてムハンマド・イブン・アブドルワッハーブ・タミー ミー=ナ 
ジュディーに連なるものである。サラフィー主義者たちはムハンマド・イブン・ 
サウード〔※2〕がアラビア半島に政権を打ち立てて以降、新 たな命を得た。こ 
の主義の影響力はアラビア半島にとどまらず、その他のムスリム国家にも及ん 
だ。ビン・ラーディン運動に、その一例を見ることがで きよう。そして今、 
シーア派信徒に背教徒宣告を下す声は、エジプトのサラフィー主義者の喉から発 
せられているのである。


★〔※2〕イブン・ハンバルは788年生まれで、スンナ派4大法学派の一つ「ハンバ 
ル派」の創始者。ハンバル派はイスラーム教徒が拠るべき典拠と してコーラン 
とハディースのみを認める、厳格なイスラーム解釈が特徴。イブン・タイミーヤ 
は1258年生まれのハンバル派の学者。ジャウズィーヤ は1292年生まれで、イブ 
ン・タイミーヤの弟子。タイミーヤとともに、後代のサラフィー主義に影響を与 
えた。ムハンマド・イブン・アブドルワッ ハーブは1703年生まれ。ハンバル派 
の学者で、ワッハーブ派の創始者。シーア派やスーフィズムをイスラームからの 
逸脱として激しく攻撃した。ム ハンマド・イブン・サウードは1687年生まれ。 
アブドゥルワッハーブの教説を受け入れ、アラビア半島に第一次サウード朝を興 
した。




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