[CML 034523] 新作2題:ジョナサン・コールのビデオ「詳細の悪魔」、「ニュートンvsNIST」

Yasuaki Matsumoto y_matsu29 at ybb.ne.jp
2014年 10月 17日 (金) 23:37:33 JST


【中略】
 真理(客観的認識)は,反論可能性を保証するものでなければならない。研究
の自由,研究に対するあらゆる弾圧の廃絶,秘 密・機密の解除,データと研究
方法の解放などである。真理性が信仰や政治的・経済的権威・権力に支配される
ものであってはならない。
 他の仮説・反論との試練,客観的対象への適用により,真理性は保証される。
  ICRPが累々と築き上げた人間に対する放射線被害評価体系(ICRP体
系)は論ずればきりがない誤りがある。そのなかで本意見書の焦点を誤りの集合
のな かで基本的誤りであると認められる点,即ち具体性の捨象,放射線の照射
と吸収の混同,放射線物理作用解明の回避に発する反明晰判明性に 絞って叙述する


*(1)具体性の捨象は科学を教条 に導く
*  自然科学の対象は,客観的に存在する物質である。科学が対象とする物質に
関わる事実と実態は,科学の不可欠な基盤である。自然科学の対象は物質存在の
総体 について具体的な事実と実態(以下,具体性)を把握し,それをいかに正
確に認識と理論に反映させるかを課題とする。存在を論ずるのに,事 実と実態
をもって するのである。具体的に対象を把握するプロセスなしには,科学の方
法は成立しない。


【中略】
 ICRPは具体的で正確な事実,即ち確実な 認識を回避し,それを飛び越え
るのに数々の手段を使っている。これによって,リスク(危険)の根源が何であ
り,何処にあるのか,リスクの現れ方を不明晰に している。具体的事実の全体
像,即ち具体性を解明しないで済ますという方法に都合が良いように,被曝の実
態をブラックボックスに閉じ込め た。それによって 出力としての被害の事実を
恣意的に選択し,都合よい数式計算で科学的,数学的に粉飾できるようにしたの
である。そのために放射線の影響を癌と白血病とごく 少数の疾病に限定した。
チェルノブイリその他で,被曝被害の事実をICRP理論に当てはまるかどうか
の都合に合わせて切り捨てた。それに は,なにより邪魔 になる照射線概念の排
除を必要とした。刺激と反応の混同,曖昧化,放射線被害の具体性の捨象によっ
て,その上部構造として公認の教理体系と権威体制を築い た。そもそもが電離
放射線の作用をブラックボックスに閉じ込めたのは核兵器国,原発国,核企業,
それにICRPが加わった一体機構の反人 道的路線を支える ために必要な手段
であった。ICRPは発電企業に都合の良い基準を,本来命を守ることを意味す
る防護基準のなかに,それも核心部にすべり こませた。これを 人道上の反倫理
体制と呼ばずになんと表現しようか。核分裂利用による発電を社会的に受容させ
る目的の下に,不可避な犠牲の甘受・受忍を市民に体制的に強制 する反人道的
な「科学」=偽科学を構築推進しているのである


 正当化の論理は,放射線被曝を伴う 行為はそれによって「総体でプラスの利
益を生むも のであればよし」に依拠し,『最適化』は被曝を経済的および社会
的な要因を考慮に入れながら合理的に達成できるかぎり低く保てばよい:as low
as reasonably achievable ALARA 思想と したのである。ALARA思想は日本
国憲法第25条「すべて国民は,健康で文化的 な最低限度の生活を営む権利を有
する」や13条「すべての国民は, 個人として尊重される。生命,自由及び幸福
追求に対する国民の権利については,公共の福祉に反しない限り,立法その他の
国政の上で,最大 の尊重を必要とす る。」と根本的に明白に相容れない。


 ICRPは自然科学上の基本法則, 外力と反応との区別を消滅させるのに,
混然化,具体性捨象を行った。その ことによって核利用の危険を隠ぺいし,核
先進国家及び核依存企業の核利益を最優先し,反人道,反科学に徹して,学術研
究団体の良識を捨て てなりふりかまわ ない奉仕機関に堕した。被告の法廷での
活動はこのICRPの疑似科学体系に全面依存することによって,成り立たせよ
うとしている
【後略】
     ===================
 私はこの意見書に目を通して、その方々で「ICRP」を「NIST(米国国
立標準技術院)」に置き換えてみたい衝動に駆 られた。私のサイト「*911エ
ヴィデンス*
<http://bcndoujimaru.web.fc2.com/911evidence/911_evidence_mokuji.html>」
の中でも散々に取り上げてきたように、ま た「*いま我々が 生きる 虚構と神
話の現代*
<http://bcndoujimaru.web.fc2.com/fact-fiction/re-911-
evidences_abandoned_for_ten_years.html>」で述べたように、9・11 事件の
公式の説明はNISTの疑似科学体系に全面依拠することによって、成り立たさ
れているのだ。(9・11事件の公式の説明については 「*崩壊する 《唯-**筋
書き主義》:911委員会報告書の虚構*
<http://bcndoujimaru.web.fc2.com/fact-fiction/re-
911_commission_report.html>」 を参照のこと。)
 そして世界は、カール・セーガンが警告したように「政治的・宗教的ペテン師
の手中に」陥った。「それは轟音を立てて」 やってきた。この点は「WTCツ
インタワー上層階の落下が示す真実」の中にある「*(6)虚構 が現実に化ける
とき*
<http://bcndoujimaru.web.fc2.com/911evidence/WTC1-
action_and_reaction.html#bakeru>」、「*(9)事実 が非現実とされるとき*
<http://bcndoujimaru.web.fc2.com/911evidence/WTC2-
roling_down.html#higenjitsu>」で具体的に説明されている。


  私は昨年、木村朗先生と前田朗先生がご編纂になった「21世紀のグローバ
ル・ファシズム」(耕文社)の中で、拙文「虚構に追い立てられる現代欧米社
会」を ご採用いただいた。そこでは、9・11事件およびマドリッド列車爆破
テロ事件(3・11事件)、ロンドン地下鉄・バス爆破テロ事件 (7.7事
件)とそれら への対応ぶりから話を進め、虚構の中で全体主義化していく西側
世界の様子と、それに気づくことすら拒絶する多数派の人々の姿を明らかにした
のだが、その中 で私は次のように述べた。


 『光秀のいた一六世紀の現実と今日のそれとの間にある違いの一つとし て、
その間に欧米で発達した科学思想の存在を挙げる人がいるかもしれません。しか
し実際には先に述べたテロ事件への対応に現れたとおり、 すでにその具体 性・
客観性・実証性を基盤とする思想は見失われ、政治目的に忠実な技術体系だけが
残されているようです。』
 先ほどの矢ケ崎博士 は、原子爆弾による放射線被害の研究とその被害を覆い
隠そうとする勢力との闘いを通して、ほぼ同様の結論をお持ちのようである。も
ちろん、身の回りのこと と現代世界のごく一部しか知らない私などよりも、は
るかに広く深い体験とご認識を通してのことであるが。
    *   *   *   *   *   *



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