[CML 034323] 広原盛明さんの「福島知事選に見る共産党の顕著な変化、独自候補の擁立から『オール福島』大同団結の呼びかけへ」という論

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2014年 10月 6日 (月) 11:46:18 JST


広原盛明さんが福島県知事選における共産党を含む「みんなで新しい県政をつくる会」(略称、「県政つくる会」)の声明文を
「福島知事選に見る共産党の顕著な変化、独自候補の擁立から『オール福島』大同団結の呼びかけへ」という論にまとめ、
紹介しています。私は広原盛明さんの論にほぼ全面的に賛成します。「ほぼ」と限定的に述べるのは、ここでは詳しい論を展
開するつもりはありませんが、広原さんの論の最後の2行の「こんな動きを『自共対決』論を金科玉条にして『独自候補』の擁
立にあくまでもこだわった関西のどこかの共産党はいったいどう見ているのだろうか」という神戸の選挙の現状認識と分析視
点には賛成しがたいものを感じているからです。しかし、その他の分析視角には共感するところは大です。

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■福島知事選に見る共産党の顕著な変化、独自候補の擁立から「オール福島」大同団結の呼びかけへ、全国注目の福島知
事選の行方を考える(その2)(広原盛明「リベラル21」2014.10.06)
http://lib21.blog96.fc2.com/blog-entry-2942.html

10月9日の選挙告示を前にして、ようやく福島知事選の構図が決まったようだ。共産党を含む「みんなで新しい県政をつくる
会」(略称、「県政つくる会」)が9月24日、県知事選で熊坂義裕氏(医師、前岩手県宮古市長)を自主的支援することを発表
し、候補者がほぼ出揃ったからだ。福島在住の友人が早速「福島知事選挙の対応について」という「県政つくる会」の声明文
を送ってくれたので、その大要を紹介しよう。

声明は2つの内容から成っている。第1は、福島知事選に対する「県政つくる会」のこれまでの取組みを述べたもので、6月
16日に「福島県知事選挙に対する考え方と政策提案―県民一人ひとりの復興で、子ども・いのち・くらし輝く県政を」を発表
し、8月12日には寄せられた意見をもとに「国にはっきりモノ言える県政実現へ、『オール福島』の願いで大同団結を-県民
のみなさんへのアピール」を発表して基本的な立場を明らかにした経緯が述べられている。

注目すべきはアピールの明快な立場であり、その中の「提案」には、「思想信条や政治的立場、原発事故前の原発政策へ
の立場の違いを乗りこえて、福島県を代表するにふさわしい県知事の実現に向けて努力する」ことが述べられ、以下の4点
が「オール福島」の一致点、県民共通の願いとして集約された。

(1)国は、事故収束宣言を撤回せよ。事故収束に国が責任を果たせ、県内原発はすべて廃炉を国が決断せよ。
(2)原発事故前の福島を取り戻すために、国と東電の加害者責任を明確にせよ。その立場から徹底した除染、完全賠償に
国の責任を果たせ。国による支援の打ち切りや線引き、分断は許されない。
(3)原発事故の被害から、子どもと県民の健康を守るために、健康診断・健康管理、地域の医療体制確立に国が全責任を
果たせ。
(4)復興は県民一人ひとりが復興してこそ。暮らしと生業の再生が土台であり、県民一人ひとりに寄り添った長期にわたる
国の復興支援策を求める。

声明はこの4点の実現に向けて知事選を戦うことを確認し、以下の3点を中心に据えた。 


(1)県民共通の「オール福島」のねがいは、「県内原発全基廃炉」「徹底した除染と完全賠償」など4つにまとめられ、その実
現のためには責任を果たすべき国に対してはっきりとモノ言う県政の確立が必要であること。
(2)現在、そのねがいの実現を阻み、最大の障害となっているのは、安倍政権の原発再稼働と福島切り捨ての政治にある
こと。
(3)したがって、県知事選挙で重要なことは「オール福島」のねがいで団結し、安倍政権の言いなりとなる県政を許さず、安
倍政権に対してはっきりとモノが言える県政をつくることにあること。

第2は、この「アピール」を踏まえた知事選候補の選考経過に関するもので、
「オール福島」のねがいで一致すること、安倍政権にはっきりとモノが言えること、「県政つくる会」との共同の意思があること
の3点を基準に候補者選考をすすめ、「熊坂義裕氏を『自主的支援』する」ことを確認したとある。

私が注目したのは、その後に添えられた熊坂氏を「県政つくる会」が「自主的支援」するとした理由である。以下の文章は、
共産党を含む「県政つくる会」が選挙情勢をどのように分析し、熊坂氏の「自主的支援」に踏み切ったかを示す興味ある内
容なので、そのまま再録しよう。

「今回の県知事選挙の最大の特徴は、自民党中央本部が、自民党福島県連が推薦した鉢村健氏を承認せず、おろしてま
で内堀雅雄前副知事の支援を決めたことです。この動きにはねらいがあります。ひとつは滋賀県に続き、福島県、沖縄県
と連続する県知事選挙で負けるわけにはいかない、安倍政権にダメージを与えてはならないという『自民敗北回避』です」

「もうひとつは、原発問題、とくに再稼働問題などを争点化させないという『原発争点回避』です。自民党中央本部による内
堀前副知事支援の決定は、安倍政権が『オール福島』の要求にもとづく県民の団結を前にして、自民党の独自候補では
勝てないと判断したことによるものです。同時に、この動きは安倍政権が原発再稼働と福島切り捨ての政治を福島県民
に押し付けるという動きであることも見ておかなければなりません」

「『オール福島』のねがいの実現のためには、安倍政権による原発再稼働と福島切り捨ての路線との対決が必要です。と
りわけ、原発の再稼働に反対し、原発ゼロの日本をめざす姿勢を明確にする知事が求められています。この点で、安倍
政権の原発再稼働反対、日本の原発ゼロを主張する熊坂氏を支援してたたかうことが、『オール福島』のねがいの実現
にむけて、局面を切り開く大きな力、攻勢的な力になると判断しました」

「リベラル21」9月20日の拙ブログで、私は「原発再稼動政策への全国的波及を避け、原発災害処理問題を福島県内に
限定しようとする安倍政権の思惑、全国注目の福島知事選の行方を考える(その1)」を書いた。これは自民党福島県連
が推薦する鉢村氏(元日銀福島支店長)を自民党本部が承認しなかった背景を分析したものだが、図らずも「県政つくる
会」の情勢判断と一致したことには驚いた。

同時に、共産党が1976年以来38年間にわたって続けてきた独自候補擁立の旗を降し、「原発再稼動反対と原発ゼロ」
を掲げる無党派候補を政策協定や推薦は行わずに「自主的支援」とする政治姿勢の顕著な変化にも驚いた。沖縄知事
選と同じく、自らの要求を実現するためには広範な政治勢力や市民運動と連帯することなしには首長選挙に勝利すること
ができない情勢を客観的に(合理的に)判断してのことだろう。

同様の動きは、熊本市長選においても大規模開発プロジェクトに反対する民間人候補を共産党が(主義主張は別にして)
「自主的支援」することにもあらわれている。共産党が独自候補を立てれば「票が割れる」ことを配慮してのことだ。こんな
動きを「自共対決」論を金科玉条にして「独自候補」の擁立にあくまでもこだわった関西のどこかの共産党はいったいどう
見ているのだろうか。
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東本高志@大分
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