[CML 035224] 今日の言葉(「私」と総選挙)11 ――「秘密法施行目前!強まるメディアへの攻撃・委縮」(「私の沖縄日記―広島編」2014-11-29)から

higashimoto takashi higashimoto.takashi at khaki.plala.or.jp
2014年 11月 29日 (土) 21:22:57 JST


「今日の言葉」(「私」と総選挙)11は、同10の問題提起を「沖縄」の視点から再度問い直したものとして「私の沖縄日記―広島
編」ブログから「秘密法施行目前!強まるメディアへの攻撃・委縮」(2014-11-29)の記事を全文転載させていただこうと思います。
「今日の言葉」の意味は相乗してさらに問題提起としての深度に濃さを増してくるところがあるように思います。

秘密法施行目前!強まるメディアへの攻撃・委縮(私の沖縄日記―広島編 
2014-11-29)
http://blog.goo.ne.jp/satoru-kihara/e/7d167ea5ea411aa1635c33031efce025

昨日、今日と、メディアをめぐる見過ごせない新聞記事が相次いでいます。
1つは、28日付の沖縄タイムス(写真左)。「沖縄戦教材 政治家が批判」と題する記事で、朝日新聞が今夏発行した小中高向け
副教材『知る沖縄』(希望校へ無料配布)に対し、自民党の義家弘介衆院議員が国会で「一面的」と批判し、下村博文文科相が
「問題がある」と呼応(10月17日)。続いて産経新聞が「日本軍の残虐性強調」などと批判し(同26日)、さらに次世代の党の田沼
隆志衆院議員も国会で文科省に「指導」を要求した(同29日)というものです。

沖縄タイムスはこれに対し、高嶋伸欣琉球大名誉教授の次のような談話を掲載しています。

「副教材に書かれているのはごく当たり前の事実であり、朝日たたきの風潮に乗って言いがかりを付けているとしか思えない。
政治家による教育介入にほかならず、産経新聞がその露払い役を務めている。

こうした歴史修正主義の執拗な圧力が続くことで、教育現場が委縮しないか心配だ。すでに埼玉県では、この副教材を使った
かどうか各学校にアンケートしている。教員にとってはまるで脅しであり、政権に都合のいいことしか教えられなくなってしまう。

日本軍の加害行為があったことは沖縄では常識だが、県外では必ずしもそうではない。沖縄から声を上げる必要がある」

「沖縄から声を上げる」以前に、本土の私たちが沖縄戦の事実を知る努力をしなければなりません。その意味でも、こうした「言
論弾圧」「教育統制」は絶対に許せません。

同じく28日付の中国新聞(共同電)は、「自民 公平性求め文書 選挙報道でテレビ各局に」の見出しで、「自民党が衆院解散の
前日、選挙期間中の報道の公平性を確保し、出演者やテーマなど内容にも配慮するよう求める文書を、在京テレビ各局に渡し
ていた」と報じました。テレビ報道への露骨な圧力です。

記事は服部孝章立教大教授(メディア法)のコメントを掲載。服部氏は「報道の自由への不当な介入や圧力といえる対応だ」と
自民党を批判するとともに、「受け取った時点で報道しなかったテレビ局の対応にも疑問が残る。あまりにも鈍感だ」と指摘し
ています。

ところが翌29日(今日)付地方紙各紙(共同電)に驚くべきニュースがありました。

琉球新報は「評論家出演取り消し 『朝生』衆院選番組 『質問偏る』」の見出しでこう報じています。

「衆院選をテーマにしたテレビ朝日系の討論番組『朝まで生テレビ!』(29日未明放送)で、パネリストとして出演予定だった評
論家の荻上チキさんが『(政治家でない)ゲストの質問が一つの党に偏るなどして、公平性を担保できなくなる恐れがある』とし
てテレ朝側から出演を取り消されていたことが28日、荻上さんへの取材で分かった」

テレビ局は「鈍感」ではなく、実に敏感に自民党の不当な圧力に迎合していたのです。 


さらに同じく29日付各紙は、朝日新聞がいわゆる「吉田調書報道問題」で、関係者の処分を決めたことを報じています。なん
とこの処分者の中には管理職だけでなく記事を書いた現場の記者2人も含まれているのです。

沖縄タイムスには、「記者に責任転嫁」との見出しで、大石泰彦青山学院大教授(メディア倫理)の次のようなコメントが掲載さ
れています。

「朝日新聞社が組織防衛の論理を優先し、記者に責任を転嫁した印象だ。吉田調書の記事は読者をミスリードした点で確か
に誤報だが、記者が独自の取材を進める調査報道は誤報のリスクも高い。現場の記者を処分するのは調査報道の委縮に
つながりかねず、処分すべきでなかった」

強まる国家権力によるメディアへの圧力。そしてメディア側の「自主規制」と委縮。

それは目前に迫った「特定秘密法」の施行とけっして無関係ではありません。さらにそれは、憲法9条を空洞化する集団的自
衛権行使容認で、日本を「戦争をする国」にしようとする動きと密接に結びついています。まさに“いつか来た道”です。

「敗戦70年」を目の前にして、メディアは、そして私たちは、ほんとうに重大な岐路に立っています。


東本高志@大分
higashimoto.takashi at khaki.plala.or.jp
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