[CML 034986] その歪曲の言説は「大学の自治」を否定するものにほかならない ――Re: なんといっても普通の授業

higashimoto takashi higashimoto.takashi at khaki.plala.or.jp
2014年 11月 15日 (土) 13:57:35 JST


前田朗さんwrote:
> 世の中にはいまどき「大学に反権力、反権威がない」とか憤っているおかしな人
> がいますが、大学は反権力・左翼の自己満足のためにあるわけではありません。

「『大学に反権力、反権威がない』とか憤っているおかしな人」とは、昨日、私が「今日の言葉」として紹介した辺見庸の京大学生
寮強制捜査問題に関してのコメントのことを言っているのでしょうが、そこで辺見の言っている「大学に反権力、反権威がない」
とはいまの「大学にも学生にもメディアにも」「『大学の自治』を守ろうとする気概がない」の謂であることはごくふつうの学力と読
解力のある人であるならばごくふつうに読みとることができることです。
http://mizukith.blog91.fc2.com/blog-entry-1063.html

いまの「大学にも学生にもメディアにも」「『大学の自治』を守ろうとする気概がない」と慨嘆し、憤ることは、「おかしな人」のする
ことでしょうか?

少しばかりの「酩酊」があったとしても、まったく現役の大学の教師にあるまじき認識です。それ以前の問題として「民主主義」を
標榜する一個の人、一個の「個」としての認識としてもあるまじき認識、言説といわなければならないでしょう。

いまの大学(とりわけ当局)から「大学の自治」を守ろうとする気概が失われて久しいことは以下の記事からも明らかです。

「従軍慰安婦報道に関わった元朝日新聞記者の植村隆氏(56)が非常勤講師を務める北星学園大(札幌市厚別区)に脅迫状
が届いた問題で、田村信一学長が来年度以降は植村氏を雇用しないとの考えを学内の会議で示していたことが、関係者への
取材で分かった。大学側の動きに危機感を持った教授らが30日、「大学の自治と学問の自由を考える北星有志の会」を結成。
メンバーの教員は毎日新聞の取材に「脅迫者の要求に応じれば被害は拡大する。踏みとどまらないといけない」と話した。」(毎
日新聞 2014年10月31日)
http://mainichi.jp/select/news/20141031k0000m040172000c.html

「大学側による学外団体の立て看板(主に全学連)の撤去や、ビラ撒きの一部禁止や規制強化に反対していた中核派活動家や、
ノンセクト・ラジカル活動家29人が、大学職員の「学外者の立ち入りを禁止する」との警告を無視し、大学敷地内に侵入したため、
待機していた約200人の警察官により威力業務妨害・建造物侵入の容疑で逮捕された。(略)大学側は、3月14日以前、立て看
板やビラで「規制粉砕」や「実力阻止」等、過激な予告があり、そのことは事前に警察に相談しているので、それに対して警察が
準備しないほうが不自然だと主張している。」(wikipedia「法政大学学生運動の一斉検挙」)
http://26g.jp/u/1zx8mrzm

しかし、上記の毎日新聞記事でも明らかなように一部(「少なくない」と言いたいところですが)の「大学の自治」を守ろうとする大
学教師は「脅迫者の要求に応じれば被害は拡大する。踏みとどまらないといけない」と踏ん張っています。

前田氏の言説は上記の「大学の自治と学問の自由を考える北星有志の会」を結成した大学教師らを愚弄するものでもあります。

また、「大学の自治と学問の自由」を守ろうとする教師や市民の声を「反権力・左翼の自己満足のため」の声などと歪曲して不当
な批判をする。その行為の意味するところは京大当局や法政大当局らの「大学の自治」の破壊の口実を援護射撃し、擁護する
ことにほかなりません。

愚かしい読解力と言説の限りです(少し前にもおのれの読解力のなさを人の「誤読」のせいにして私は批判していましたが)。


東本高志@大分
higashimoto.takashi at khaki.plala.or.jp
http://mizukith.blog91.fc2.com/

From: maeda at zokei.ac.jp
Sent: Friday, November 14, 2014 11:36 PM
To: pmn ; 市民のML ; 無防備地域運動 ; all-rentai ; vaww-rac ; erd-net ; 
wam_ml
Subject: [CML 034969] なんといっても普通の授業
前田 朗です。
11月14日

ほんのり酩酊状態です。

さて、たまには普通の授業をご紹介。

昨日の私の授業は、法政大学闘争のさなかに逮捕され、早くに保釈された(つま
り不当逮捕)武田さんをゲストにお招きして、法政大学闘争とは何かをお話しい
ただきました。併せて京都大学公安捕獲事件についても。
http://08bunren.blog25.fc2.com/

マスコミはやれ中核派だの器物損壊だのと言っていますが、実際に何が起きてい
るのかを伝えません。今朝の朝日新聞社会面記事はまだましな方です。

私はいかなる政党・党派にも所属したことがないので、逆に、いかなる政党・党
派の人にも授業に来てもらいたいと思います。学生の前で自分をさらけ出しても
らえるといいのです。だから、一水会の木村三浩さんが来てくれて、とても助か
っています。

本日の同僚の授業「美術史」は、この夏の話題の愛知県美術館事件でした。本来
「事件」でもなんでもないのに、警察が横やりを入れて事件になってしまいまし
た。

そこで同僚が、当事者である写真家・鷹野隆大さんをお招きし、私も含めて3人
で座談会。写真家の作品への思い、事件の経過、美術館の対応、警察の姿勢など
を話題に、美術と社会の関係性について討論しました。

愛知県美術館
http://www-art.aac.pref.aichi.jp/
http://thepage.jp/detail/20140822-00000011-wordleaf
http://www.tokyo-sports.co.jp/nonsec/social/301249/

世の中にはいまどき「大学に反権力、反権威がない」とか憤っているおかしな人
がいますが、大学は反権力・左翼の自己満足のためにあるわけではありません。

大学は学び、表現するためにあるのであって、その表現に枠をはめることが問題
なのです。美術館にも表現の自由があり、不当な枠には抗議しなければならない
し、同時に表現の責任を考え続けなくてはなりません。

というわけで、今日は普通の授業についてでした(微笑)。




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