[CML 031545] 原発賛成?反対?『パンドラの約束』+『10万年後の安全』など日替わり作品2本立て上映中(@渋谷UPLINK 5/24~)

qurbys at yahoo.co.jp qurbys at yahoo.co.jp
2014年 5月 26日 (月) 06:17:25 JST


 
紅林進です。 
  
CO2による温暖化の防止のためと称して原発を推進するための 
新たな宣伝ツールとして使われはじめた映画『パンドラの約束』 
が日本でも現在、上映されています。 
  
「米国のサンダンス映画祭2013で上映されて、観客の75%が原子力 
反対者であったにもかかわらず、映画終了時にはその8割が原子力 
支持に変わった」という前宣伝がされていたこの映画であるが、私も 
この映画を観たが、そのような衝撃的な内容ではまったくなかった。 
あまりにもつまらない内容に途中、少し眠ってしまった。(したがって、 
いくつかのシーンは見逃しているが・・・) 
  
福島原発事故に触れながら、現地を訪れるシーンもはさみながら、 
その被害は過小評価している。被害の実相は映さない。 
  
チェルノブイリもいまや安全で、「戻ってきた人達も誰一人も癌や病気 
で亡くなっていない」と地元の教会司祭なる人物に語らせている。 
  
再生可能エネルギーは、不安定で頼りない、高コストのエネルギー 
だと描き出す。 
  
そしてCO2削減、温暖化防止のためには、原発は必要だと、5人の 
原発反対から賛成に転じた人々を描くことによって、原発の必要性を 
印象付けようとする。 
  
何の証明や論拠も実現可能性も示さぬまま、「一体型高速炉」(IFR) 
などの「第4世代原発」なるものの開発に希望を託す。その燃料に 
核廃棄物を使って「核のゴミ」の問題を解決できると主張する。 
日本の「もんじゅ」を始め、「核燃料サイクル」は世界中どこでも成功 
したためしはなく、日本以外の他国ではすでに手を引いている現実 
も見ない。米国で、「一体型高速炉」(IFR)の計画が頓挫したのは、 
党利党略に巻き込まれたからのように描き出す。 
  
映画館で販売していた、この映画のパンフレット(カタログ)も、桜井よしこ、 
澤田哲生(東京工業大学原子力高額研究所助教)、田中伸男(前国際 
エネルギー機関(IEA)事務局長、日本エネルギー経済研究所特別顧問) 
などの原発推進派の人たちに、原発の必要性やこの映画の宣伝をさせ 
ている。 
  
観るに耐えない映画ではあるが、この映画が原発推進の宣伝に使われ 
るならば、それを批判し、人々がこの映画にだまされないように、自分達 
でもこの映画を観て批判することも必要だと思います。 
  
しかし福島原発事故の実情を知っている(政府やマスコミにより、被害隠し、 
被害の過小評価が行われているとは言え)日本の人々にとっては、この 
映画の宣伝文句にいうように、75%の原発反対の人々を、8割が賛成に 
変えてしまった(それ自身、本当かどうかもわからないが)というような、 
米国におけるような観客への影響力やインパクトは持ち得ないのでは 
ないかと思います。 
  
ところで、私は新宿の別の映画館で、この映画を観て、そこでの上映 
はすでに終わっているのですが、先週5月24日(土)より、東京・渋谷 
の映画館「UPLINK」で、この『パンドラの約束』と原発を批判するドキュ 
メンタリー映画『100,000年後の安全』などとの2本立ての組み合わせで 
上映を始めているとのことです。 
  
この「UPLINK」という映画館は、チェルノブイリや福島の原発事故に 
関するドキュメンタリーなども数多く上映してきた映画館でもあり、 
2作品を観た後、観客の意見が原発賛成・原発反対のどちらに 
傾いたかを書ける「意見表明ボード」を劇場ロビーに設置するとの 
ことです。 
  
  
『パンドラの約束』(2013年/87分) 
監督・脚本:ロバート・ストーン 
公式サイトhttp://www.pandoraspromise.jp/ 
 
◇UPLINK公式サイト http://www.uplink.co.jp/  
   
東京・渋谷の映画館「UPLINK」(地図) 
http://www.uplink.co.jp/info/map/          


CML メーリングリストの案内