[CML 031485] 小児科医・山田真の意見について

檜原転石 hinokihara at mis.janis.or.jp
2014年 5月 23日 (金) 07:21:37 JST


檜原転石です。

uchitomi makotoさん、こんちは。


>15.山田 真氏(医師/子どもたちを放射能から守る全国小児科医ネットワーク 
代表)

「『美味しんぼ』の中で鼻血が出るメカニズムを説明していますが、無理がある 
ように思います。活性酸素が出来て細胞を傷つけるという放射線の作用 はあり 
得ますが、それで鼻の粘膜細胞がやられて鼻血が出るというのは、科学的に疑問 
放射線が体内のDNAを傷つけることはありますが、粘膜や毛細 血管を直接傷つけ 
るという説明は無理がある。低線量被曝では、身体の表面の症状は出てこないで 
しょう」


 小児科医・山田真は医療被曝大国の日本では珍しく医療被曝を減らそうとして 
いる医者です。小児科開業医がエックス線を必要とするのは、肺炎の確 定診断 
の時だけだそうです。よって症状から肺炎だと診断して、その診断を確かめるた 
めにエックス線撮影をすれば、医者は安心するのでしょうが、山 田真はしない 
ようです。よって山田真の連れ合いの診療所にはエックス線装置を置かなかった 
そうです(『レントゲン、CT検査 医療被ばくのリス ク』高木学校・編著、 
ちくま文庫、2014年、参照)。

 かような医者でも、チェルノブイリ事故以後の研究全体に注意を払っていない 
と、「低線量被曝では、身体の表面の症状は出てこないでしょ」と言っ てしま 
うわけです。
 この発言の意味は、松井英介の低線量被曝による鼻血の機序の説明が納得でき 
ないのか、それともチェルノブイリ事故以後の疫学(低線量被曝での一 定数の 
鼻血)を無視しての発言なのかは分かりませんが、いずれにせよ、分からないこ 
とを分かったように、「身体の表面の症状は出てこないでしょ う」と言ってし 
まうのは科学的態度ではありません。

 「医学が科学か?」については、いろいろ意見もあるようですが、こと放射線 
に関しては医学はIAEA(国際原子力機関)に屈服しているわけで (WHOは 
1959年にIAEAと「互いの許可なくしては放射能の影響に関するデータを 
公表しない」と協定)、医師が分からないことでも分かった ように言ってしま 
う傾向が強いのでしょう。

 低線量被曝による鼻血の機序が解明されなくても――松井英介の説明があってい 
ようがいまいが――低線量被曝で鼻血が出ている事象がある以上、 「低線量被曝 
では、身体の表面の症状は出てこないでしょう」と言ってはいけないのです。

追記:セシウム金属って融点28度ぐらい。「これって化合物でないセシウム金 
属が鼻粘膜に付着していれば液体になるってこと?液体になって接触面 積が増 
える?」とか、素人の素朴な疑問がわきます(笑)。

■いま福島で起こっていること──子どもたち救え! 小児科医 山田真
2011年8月16日 shaco
  http://qc.sanpal.co.jp/date/2011/08/

福島は今、大変なことになっている。どんなに大変かは実際に福島に行き、しば 
らく滞在してみないとわからないかもしれない。福島駅に降りて道を行 く人を 
見ただけでは、福島は爐覆鵑箸發覆気修Ν瓩任△襦ある科学者が雑誌の対談の 
中で「福島の人たちは防護服も着ないで無防備に町の中を歩いて いる」と言っ 
ていたが、防護服というのはあまりに非現実的としても、マスクさえつけず、 
猝桔蛭瓩吠發い討い訖佑ほとんどだ。
  町を行く一人一人が「福島は大丈夫、安全。放射能はこわくない。」と身を 
もってアピールしているようにも見える。
しかし、わたしたちの健康相談会にやってくる母親は最初は回りをを警戒するよ 
うに緊張しているものの「ここは言いたいことを言っても許される場」 とわか 
るとあふれるように言葉がほとばしり出て泣きはじめたりするのだ。
  「大丈夫、福島」「がんばろう福島」のかけ声の奧にフクシマがかかえる深い 
闇を私は伝えねばならない。

6月、福島市で立ち上げられた「子どもたちを放射能から守る福島ネットワー 
ク」(以下「福島ネットワーク」と略す)「今、福島には子どもたちの放 射能 
汚染を心配している親たちが沢山いる。その人たちに一度会いに来てほしい。」 
との呼びかけがあった。小児科医であるわたし個人への呼びかけ だったが、こ 
れには到底1人では応えきれないと直感したからとりあえず「子どもたちを放射 
能から守る全国小児科医ネットワーク」を立ちあげた。そ して福島ネットワー 
クが企画した「健康相談会」に協力することにした。
6月19日、相談会は福島で開かれ、11人の医者と数人の養護教諭などによって250 
人の子どもとその保護者を対象に健康相談が行われた。医者の うち8人はわたし 
からの呼びかけにこたえて参加してくれた人たちだが平均年齢は60歳を越え、こ 
れから数10年、放射能を浴びた子どもたちを見守 り支えていくには心もとない 
状態だった。しかし、ネットを通じて相談会が開かれることを知り、自発的に参 
加を希望してくれた若い医者が5人いてそ のうちの3人がこの日の相談会にかけ 
つけてくれた。(残りの2人はその後に開催された相談会は参加してくれてい 
る。)これは、久しぶりにわたしを 元気づけてくれたできごとであったことを 
書き留めておく。
さて、相談会をはじめてみると、子どもたちのお母さん、お父さんたちは口々に 
自分のかかえている不安を話してくれた。「専門家たちは、この程度の 線量な 
ら大丈夫などと言っているが信用できない。子どもは今、からだの不調を訴えて 
いるが放射能の影響ではないかと心配だ。」「幼い子と2人で窓 もしめきった家 
の中にこもっている状態がずっと続いている。精神的にも限界だが外で遊んで大 
丈夫だろうか。」「3月11日当時、第1原発から30 キロ圏内で生活していたが、 
今は福島市に避難している。3月11日からの数日の間に子どももかなりの量の被 
曝をしていると思う。そして今、毎日、 少しずつ外部被曝、内部被曝が続いて 
いて子どもの将来が心配だ。」
こうした声はわたしも事前に予想した範囲のものだったが、話を沢山聞くうちに 
全く予想しなかった事実に出会う。それは例えば「学校給食の食材はす べて福 
島産のものを使っている。福島産でない、安全な地域でとれた野菜を使ってほし 
いなどと要求するとバッシングされる。」「保育園で福島産の牛 乳を飲んでい 
る。他の牛乳に変えてほしいと言ったら怒られた。では、うちの子は飲まないよ 
うにさせてくれと申し出たが一人だけそんなことはできな いと言われた。」
もともと、福島ネットワークからわたしに「一度福島に来てほしい」と言われた 
六月のはじめ、「福島市内のお医者さんに子どもを連れて行って、猊 血がよ 
く出るが放射能のせいではないか瓩覆匹帆蠱未垢襪半个い箸个気譴討箸蠅△辰 
もらえない。だから来て相談に乗ってほしい。」と聞かされてい たから「福島 
市内のお医者さんの多くは、猜射能は心配いらない。気にしすぎはかえってか 
らだによくない。瓩噺世辰童裏を合わせることにしたの だろう。
それは原発安全神話が崩壊したあと新たに放射能安全神話を作り出すために医者 
も協力することにきめたということなのかな。」と思っていた。
しかし、現実はそんな範囲にとどまるものではないようだ。福島市があるいはも 
しかすると福島県全体かも知れないが、「福島県は放射能に汚染された 地域」 
というレッテルをはられないために、放射能は安全、福島は安全と声をそろえて 
言わなければならない状態に追いこまれているように私には見え た。
  福島産の野菜は安全だということを自ら示すためにあえて子どもたちにも地産 
の食材を与えているようにも思われる。そして「それは危険だ。やめた 方がい 
い。」と異議を唱える人は地域でバッシングされるから口には出せない。そうい 
うことが地域の中で人間関係をこわしたり家族の中に対立を持ち こんだりして 
いる。そんな切ないことが福島では起きていて、そうしたことは報道もされない 
から福島県外の人はほとんど知らない。相談会で知り得た ことはこういうこと 
だったが、わたしがこうして書くのも福島の人たちにとって迷惑なことになるか 
もしれないし、風評被害(この言葉は使われすぎ。 使ってはいけないと個人的 
には思う。)を煽ると非難されるかもしれない。しかし、「子どもを放射線から 
守る」と銘うったネットワークを立ち上げた 以上、「福島の子どもにはせめて 
安全な食材を食べてもらおう」とアピールする責任がわたしにはある。福島の野 
菜などは国が買い上げたり国会の食堂 で使われたり、内部被曝をしても、まあ 
安全と言われる60歳以上の人たちが食べたりするようにすればよい。既に相当な 
量の被曝をしている福島の子 どもたちが率先して牘染の可能性の強い畤材 
を食べているのは、低線量被曝の人体実験をしているようなものではないか。
さて、相談会はその後2回行われたが3回目の7月の相談会では「この相談会に来 
たことがわかると地域でバッシングされる。」とおびえながら語る人 もいて一 
段と厳しい状況であることがわかった。福島を知り福島のことをみんなで考えて 
ほしいと切に願う。
  (山田 真)



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