[CML 031330] Re2: 双葉町の疫学調査

higashimoto takashi higashimoto.takashi at khaki.plala.or.jp
2014年 5月 14日 (水) 21:21:51 JST


私は先ほどの標題に関する投稿に「牧野淳一郎さん(理化学研究所・東工大大学院教授)のtwitterに投稿された下記の論は説
得的で、理科音痴の私のようなものでも常識というモノサシで判断することができ、納得することができます」と書いたのですが、
益岡さんの牧野淳一郎さんの論の抜粋は私から見ていささか恣意的なところがあり、これで私が「納得」したと思われるのは心外
なところもありますので、私が納得した牧野さんの論の該当部分を以下に抜粋し直させていただこうと思います。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
牧野淳一郎さんのtwitter(2014年5月13日6:42~6:43 )
https://twitter.com/jun_makino

「今回の『美味しんぼ』の内容は科学的に一面的で、福島県など当事者の批判を招いたのは当然と言える。」→「今回の『美味しん
ぼ』の内容は原発事故後の状況を描いたものとして取り上げ方に偏りがあり、福島県などの反発を招いたのはしかたがない。」

「今回の問題は、放射線に関する知識の問題というよりも……」→「今回の問題は、被ばくと鼻血の因果関係といった問題としてだ
け捉えると……」

まあでも、これ、私は、まず第一義的には科学的に適切な見解やアプローチはどういうものか、また放射線に関する比較的正しそ
うな知識は何か、という問題だと思う。

例えば、「福島での被曝で鼻血がでることは科学的にありえない」という主張は、空間線量の推移、そこから推測される大気中の
放射性物質の濃度、その大気を吸入した結果として起こりえる鼻腔の被曝、といったものを検討すると到底受け入れられるもので
はない。

あくまでも、鼻血がでるメカニズムとして「高線量の被ばくがあった場合、血小板減少」によるもの以外は認めない、という立場だけ
が正しい、とい う、これ自体に科学的根拠のない信念から導かれるものでしかないからである。

もうちょっと具体的に計算しておく。JAEA (引用者注:日本原子力研究開発機構)論文によると、最大の空間線量が5μSv/h であった
東海村でのI-131(引用者注:ヨウ素 131)による吸入による内部被曝は 実効線量で0.4mSvとなった。

最大の空間線量が1.5mSv/hに達した双葉町にその時にいた町民 の内部被曝はほぼ比例して高くなると考えられる ( この推測は、
ダストサンプ リングのデータがある場所については概ね正しい ) 。

つまり、300倍とすると120mSv 、まあ成分も違うかもしれないので 1/3 程度の100倍として40mSv である。東海村では3/15 の分の他
に21 日の分もあ るからさらに半分にするとして20mSv 。東海村の50 倍としてみる。 


遠藤さんの ICRP モデルを使った検討で、 I-131 の形態が粒径 1 μ で、鼻腔にあまり捕捉 されない微粒子で、鼻腔のβ 線被曝は全
身の実効線量の100 倍となることが示されている。同程度の量があったTe-132(引用者注:テルル132)を考慮すると240倍となる。

つまり、20mSv の240 倍、4.8Sv である。これでもかなり過小評価になるように見積もっている。

仮に、低線量被曝では鼻血のような症状はでない、というのが科学的に正しいものであったとしても、鼻腔に5Sv 程度の被曝、という
のは低線量ではない。

皮膚であればβ 線による障害を起こすのに十分である。
http://www.remnet.jp/lecture/forum/09_03.html

空間線量の最大値が少なくとも200 μ Sv/h であった飯舘村では東海村の20-40 倍程度として、鼻腔の被曝量は2-4Sv というとこにな
る。

つまり、皮膚であれば障害を起こすような量の被曝を鼻腔にした人々は、 かなりの人数いた、と思われ、環境省や福島県の被曝に
よる鼻血はありえない、という主張には科学的根拠はないと結論できる。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━


東本高志@大分
higashimoto.takashi at khaki.plala.or.jp
http://mizukith.blog91.fc2.com/

From: higashimoto takashi
Sent: Wednesday, May 14, 2014 12:51 PM
To: 市民のML
Subject: [CML 031326] Re: 双葉町の疫学調査
益岡さん

益岡さんの紹介される牧野淳一郎さん(理化学研究所・東工大大学院教授)のtwitterに投稿された下記の論は説得的で、理科
音痴の私のようなものでも常識というモノサシで判断することができ、納得することができます。こうした形の科学的な「鼻血」論
争であるのならば大歓迎です。私個人として大変勉強になりました。

しかし、私のこれまでの「美味しんぼ」問題に関する投稿を見ていただければすぐにわかると思いますが、私が批判しているのは
「デマ」(の拡散)投稿といってよいものです。私はこうした「デマ」投稿のたぐい、「デマ」を「デマ」と認識しないでただ拡散し、投稿
するやから(その数のなんと多いことか)が脱原発運動をダメにする、ダメにしている、と言っているのです。


東本高志@大分
higashimoto.takashi at khaki.plala.or.jp
http://mizukith.blog91.fc2.com/

From: Ken Masuoka
Sent: Wednesday, May 14, 2014 7:22 AM
To: cml at list.jca.apc.org
Subject: [CML 031323] 双葉町の疫学調査
CMLの皆様

フォローアップで情報だけ共有しておきます。既にご存知のかたも多いかも
しれません。

http://t.co/pgLLkv7X1c
中地重晴「水俣学の視点からみた福島原発事故と津波による環境汚染」
大原社会問題研究所雑誌2013年11月
18ページからに記述があります。

私は今朝知りました。勉強不足ですみません。

もうひとつ、原発事故後の状況をほぼ的確に推定していた牧野淳一郎さんのtwitterを中心に。
https://twitter.com/jun_makino

例えば、「福島での被曝で鼻血がでることは科学的にありえない」とい う主張は、空間線量の推移、そこから推測される大気中の放射性物質の濃度、 その大気を吸入した結果として起こりえる鼻腔の
被曝、といったものを検討 すると到底受け入れられるものではない。

あくまでも、 鼻血がでるメカニズムとして「高線量の被ばくがあった場 合、血小板減少」によるもの以外は認めない、という立場だけが正しい、とい う、これ自体に科学的根拠のない信念から導か
れるものでしかないからである。

最大の空間線量が 1.5mSv/h に達した双葉町にその時にいた町民 の内部被曝はほぼ比例して高くなると考えられる ( この推測は、ダストサンプ リングのデータがある場所については
概ね正しい ) 。

つまり、 300 倍とすると 120mSv 、まあ成分も違うかもしれないので 1/3 程度の
100 倍として 40mSv である。東海村では 3/15 の分の他に 21 日の分もあ るからさらに半分にするとして 20mSv 。東海村の 50 倍としてみる。

遠藤さんの ICRP モデルを使った検討で、 I-131 の形態が粒径 1 μ で、鼻腔にあまり捕捉 されない微粒子で、鼻腔の β 線被曝は全身の実効線量の 100 倍となることが
示 されている。同程度の量があった Te-132 を考慮すると 240 倍となる。
-> 遠藤さんのICRPモデルは、http://togetter.com/li/663922

つまり、 20mSv の 240 倍、 4.8Sv である。これでもかなり過小評価になるように見積もっている。

仮に、低線量被曝では鼻血のような症状はでない、というのが科学的に 正しいものであったとしても、鼻腔に 5Sv 程度の被曝、というのは低線量で はない。
-> 全身被曝ではありません。念の為。

皮膚であれば β 線による  http://www.remnet.jp/lecture/forum/09_03.html …
障害  を起こすの に十分である。

空間線量の最大値が少なくとも 200 μ Sv/h であった飯舘村では東海村の 20-40 倍程度として、鼻腔の被曝量は 2-4Sv というとこになる。

つまり、皮膚であれば障害を起こすような量の被曝を鼻腔にした人々は、 かなりの人数いた、と思われ、環境省や福島県の被曝による鼻血はありえない、 という主張には科学的根拠はないと結論でき
る。
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Ken Masuoka <kmasuoka at jca.apc.org> 



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