[CML 030435] 「ロシアによるウクライナへの軍事介入に抗議し、クリミア併合を行わないよう要請します」に反対する(2)~Re: ロシアによるウクライナへの軍事介入に抗議し、クリミア併合を行わないよう要請します

higashimoto takashi higashimoto.takashi at khaki.plala.or.jp
2014年 3月 24日 (月) 21:32:03 JST


佐藤袿子さんがご紹介の労を取られたあるWPN参加者の「ウクライナ・クリミア」問題に関する見解は以下のとおりです。以下の
論は高田健さんのご見解ではなく、あるWPN参加者の見解にすぎませんが、高田さんが肯定的に援用していること、また、同見
解の中に「WPNとしては・・・」という表現もありますので、高田健さん及びWPN総体の見解と認めて反論しておきます。

      あるWPN参加者の見解:
      ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
      (1) 私は、東本隆(引用者注:隆→高志)さんという方の主張を知りませんが、ウクライナの政変と新政権の樹立に当
         たって、それが欧米の軍事力を背景とした軍事クーデターであるということは言えないでしょう。

          ウクライナの旧政権の崩壊にあたって、極右の反ロシア排外主義勢力、あるいはネオナチグループが行動的主
         導権を取ったのは事実でしょうが、昨年11月以後の旧政権に対する運動が、全体として欧米の策謀によるという
         評価はあたっていません。冷静に見れば、ウクライナ問題を背景にロシアとEUの関係が悪化するようなことを米
         国やEUが意識的・計画的に仕組んだと言うストーリーは、考えられません。

      (2) やはり、ウクライナ問題で第一に批判すべきなのは、危機感を抱いたプーチン政権が他国の主権を侵害してク
         リミアに軍事介入し、あまつさえ他国の領土であるウクライナを自国に編入するという国際法にも、国連憲章にも
         反する行為を行ったことです。

          WPNとしては、やはりロシア、プーチン政権の行為こそが平和の破壊として批判すべきことだと思います。

      (3) ………私は、ウクライナ暫定政権成立の背景に欧米の陰謀的なものがあるという話については、ほとんど針小
         棒大なものにしか思えません。もしそういうことがあるのだとしたらプーチン政権が軍事介入の口実に使わない
         はずはないでしょう。さすがのプーチン政権もそこまでは言ってません。むしろプーチン政権の主張だけをとって
         みても、軍事介入に批判すべきということになるのではないでしょうか。
      ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

上記のあるWPN参加者の見解を便宜的に3点にわけます。以下、その(1)と(2)について反論しておきます。(3)は私の主張
とは関係ありませんので省略します。

第1。あるWPN参加者は上記の(1)で「昨年11月以後の旧政権に対する運動が、全体として欧米の策謀によるという評価は
あたっていません」と断言し、「冷静に見れば、ウクライナ問題を背景にロシアとEUの関係が悪化するようなことを米国やEUが
意識的・計画的に仕組んだと言うストーリーは、考えられません」と主張していますが、ジャーナリストの田中宇さんは2月22日
のウクライナ旧政権の転覆前の「2月初めには、米政府がウクライナの政権転覆を支援し、新政権の首脳人事に介入している
ことが、米国の国務次官補と、駐ウクライナ大使との電話会談のユーチューブへの漏洩で暴露されている」とユーチューブとい
う事実の証拠と西側の報道を挙げて論証しています。この事実ひとつをとってみただけでも「ロシアとEUの関係が悪化するよう
なことを米国やEUが意識的・計画的に仕組ん」でいたことは明らかというべきでしょう。あるWPN参加者の断言と主張は主観
的なものでしかなく、明らかになっている証拠からもその主張のナンセンス性を突きつけられています(弊ブログ2014.03.12付記
事中の田中宇さんの「プーチンを強め、米国を弱めるウクライナ騒動」という論を参照)。 

http://mizukith.blog91.fc2.com/blog-entry-808.html

また、元外交官で政治学者の浅井基文さんが「日本でもこれぐらいの文章が私たちに紹介されるぐらいにならないと、私たちの
国際問題に対する見方はなかなか鍛えられないと思う」と評価している中国「環球時報」(3月6日付)掲載のスタンフォード大学
国際安全保障協力センター(CISAC)研究員の薛理泰さんは「米ロ クリミアでの軍事対決はあり得ない」と題する論で以下のよう
に「モスクワの判断」を肯定的に評価しています(弊ブログ2014.03.10付参照)。
http://mizukith.blog91.fc2.com/blog-entry-806.html

      「今回ウクライナ政権が一朝にして転覆したのは、モスクワの判断では、NATOが背後で操っていたからであり、しかも
      政権急変はカラー革命という性格に属する。その後遺症の一つとして、NATOの勢力がさらにモスクワに向かって大き
      な一歩を進めることになった。今後ウクライナ方面に関しては、ロシアとしてはNATOの強力な抑止力に直面することに
      なる。」

第2。あるWPN参加者は上記の(2)で根拠もなく「危機感を抱いたプーチン政権が他国の主権を侵害してクリミアに軍事介入
し」たと断定していますが、「これほど事実関係に対する(略)こだわりに欠ける」判断は「日ごろから公正さをうたい文句にしてい
る」WPNとしての判断だけに「余計に重大です」(カギカッコ内は浅井基文さんの「クリミア問題とロシア」(2014.03.09付)からの
引用)。

浅井さんはこの点について次のように言っています。

      「確かにプーチン大統領がウクライナに対する出兵に関する発言を行った(3月4日)ことには問題があります(朝日新
      聞社説が指摘した主権と領土の一体性という原則に違反する)。しかし、プーチンの趣旨はあくまでもクリミアに住む
      ロシア系住民の保護に重点があり、ウクライナに対して「軍事介入」(志位委員長)するということではありません。
      (略)ロシアがウクライナに対して軍事干渉する意思がないことは、すでに紹介した3月4日のプーチンの記者会見に
      おける発言及び同月7日にロシア大統領府スポークスマンが行った発言からも明確に確認できます。」(同上)

      *ちなみに3月4日のプーチンの記者会見の全文は「プーチン大統領演説全文 関根和弘氏のツイートまとめから」
      (街の弁護士日記 2014年3月20日)で見ることができます。
      http://moriyama-law.cocolog-nifty.com/machiben/2014/03/post-a8cb.html

これも浅井さんが紹介されているものですが、3月19日付けの中国「環球時報」掲載の論攷でも次のように言っています。

      「歴史から見れば、クリミアは数百年にわたってロシアの一部であり、ロシアの固有の領土である。1954年にフル
      シチョフによってウクライナに贈り物とされたが、これはソ連内部の行政的境界の調整に過ぎないと見ることが可能
      であり、国際法的な効力を有するものではない。(略)道に迷った子どもが母親の懐に戻ることは、「国家の領土保
      全」原則と矛盾しないのみならず、当然そうあるべき正義である。クリミア住民投票がロシア加盟を宣言したことは、
      「分離主義」ではなく「歴史的復帰」なのだ。中国は無原則にロシアを支持しているわけではなく、中国が支持してい
      るのは国際的正義だ。」(浅井基文「ウクライナ問題:中国政府の提案と考慮」(2014.03.24)中の「2.中国専門家の
      解釈」)
      http://www.ne.jp/asahi/nd4m-asi/jiwen/thoughts/2014/588.html

第2のはじめに述べたことをもう一度繰り返しておきます。「これほど事実関係に対する(略)こだわりに欠ける」判断は「日ご
ろから公正さをうたい文句にしている」WPNとしての判断だけに「余計に重大です」。再考していただきたいものです。


東本高志@大分
higashimoto.takashi at khaki.plala.or.jp
http://mizukith.blog91.fc2.com/

From: Sato Keyko
Sent: Monday, March 24, 2014 12:15 PM
To: 高田健 ; cml at list.jca.apc.org
Subject: [CML 030428] Re: ロシアによるウクライナへの軍事介入に抗議し、クリミア併合を行わないよう要請します

高田さん


お忙しいところを返信ありがとうございました。

私が今回の問題で一番心配しているのは、ロシアを孤立させ、ロシア軍をウクライナに 



進出させて、ウクライナをイラクやアフガニスタンのように、戦場にしてお金儲けをしようと

する人たちを、喜ばせることです。

前にブログで、欧米の死の商人たちがどういう風にして世間を欺いて、第一次世界大戦 



前の米西戦争からアメリカの9・11事件よるイラク侵略まで至ったのかを見ましたので

(そのブログは説得力のあるものでした)、彼らの意図が透けて見えるようで怖いです。 




当MLでも、アメリカの9・11事件は、アメリカの自作自演であったというふうには 



捕らえていなかったと思います。けれども、アメリカの2000人(?)もの建築家が

「あのビルの崩れ方は、飛行機の突入によるものでなく、ビルを解体する時の

技術を使ったものである。」と証言しているのにも関わらず、この問題はもう忘れ去られているかの

ごとくです。アメリカや多国籍軍が、イラクやアフガニスタンやユーゴスロバキアに軍事侵攻して

そこの国をめちゃくちゃにしても、シリアなど中東諸国に干渉しても、そのことについて追及を

続けるところがだんだんなくなっているようで、それも怖いです。

ステレオタイプな声しか聞こえて来なくなっているようで、怖いです。

私たち市民一人一人が自分の頭で考えないと、いけないとは思いますが、

自分で考えない人間を大量に作り出す日本というシステムの中の一員なので

限界はあるとは思いますが、なるべく納得がいくまで、考えることは止めないつもりです。

前置きが長くなり取り留めもなく恐れ入ります。


本題に入ります。最初に東本高志さんのことを、東本隆と記述したことに対して、お詫びいたします。


プーチン大統領の演説が、3月20日付赤旗で要旨が掲載されていますが、その中で

「ウクライナで憲法違反のクーデターがあった。権力を掌握したのは国粋主義者や

ネオナチたち。彼らは国をコントロールできていない。」とプーチンは言っています。 



ウクライナがEUに加盟することになっても、ウクライナの人々が全員豊かに

なるわけではありません。ウクライナの国のことはウクライナの人たちに決めてほしいですが

国際監視団が、必ずしも公正とは限らないし、ネオナチの軍事力で政権が生まれたとするなら

なおのこと、ウクライナ市民の意思を尊重した政権ができるのは難しいでしょう。日本の国のように

民意と離れた政権ができる可能性もありますが、だからと言って、一方的に

国際社会が、クリミアに国連軍が派遣されることに賛成したり、ロシア管轄下の

クリミアに経済制裁をしたりしてはならないと思います。そこの地域の不安定化を

阻止することが大切です。

ただ、ロシアを非難しているだけでは、ことがうまく運ぶとは思えません。

ロシアの言い分をしっかり聞いてみようと思います。

赤旗に、プーチンの演説要旨が載ったことは、評価しています。

私は、高田さんのように忙しいわけではないですが、しっかりブログを読む生活

習慣がないので、また目がちかちかしてそんなに読んでいられませんが、それでも

騙されないように、気を付けようと思います。

メールの返信有難うございました。

佐藤袿子

--------------------------------------------------
From: "高田健" <kenpou at annie.ne.jp>
Sent: Sunday, March 23, 2014 10:10 AM
To: "Sato Keyko" <j-y-k-s at mx3.nns.ne.jp>
Subject: Re: [CML 030397] Re: ロシアによるウクライナへの軍事介入に抗議し、クリミア併合を行わないよう要請します

> 佐藤さま
> 高田健です。
> 御意見有り難うございます。
> 申し訳ありませんが、目下、私が超多忙で、WPNの仲間に意見を書いてもらいました。
> これをもって、御返事とさせて頂きます。
> よろしくお願い致します。
>
> -----------------------------------
> 私は、東本隆さんという方の主張を知りませんが、ウクライナの政変と新政権の樹立に当たって、それが欧米の軍事力を背景とした軍事クーデターであるということは言えないでしょう。
>
> ウクライナの旧政権の崩壊にあたって、極右の反ロシア排外主義勢力、あるいはネオナチグループが行動的主導権を取ったのは事実でしょうが、昨年11月以後の旧政権に対する運動が、全体として欧米の策謀によるという評価はあたっていません。冷静に見れば、ウクライナ問題を背景にロシアとEUの関係が悪化するようなことを米国やEUが意識的・計画的に仕組んだと言うストーリーは、考えられません。
>
> やはり、ウクライナ問題で第一に批判すべきなのは、危機感を抱いたプーチン政権が他国の主権を侵害してクリミアに軍事介入し、あまつさえ他国の領土であるウクライナを自国に編入するという国際法にも、国連憲章にも反する行為を行ったことです。
> WPNとしては、やはりロシア、プーチン政権の行為こそが平和の破壊として批判すべきことだと思います。
>
> ………私は、ウクライナ暫定政権成立の背景に欧米の陰謀的なものがあるという話については、ほとんど針小棒大なものにしか思えません。もしそういうことがあるのだとしたらプーチン政権が軍事介入の口実に使わないはずはないでしょう。さすがのプーチン政権もそこまでは言ってません。むしろプーチン政権の主張だけをとってみても、軍事介入に批判すべきということになるのではないでしょうか。
>
> On Sat, 22 Mar 2014 19:19:56 +0900
> "Sato Keyko" <j-y-k-s at mx3.nns.ne.jp> wrote:
>
>> 高田健さん
>>
>>
>> 東本隆さんが紹介してくださいました、ウクライナについての隠された情報をご覧になりましたか?
>>
>>
>> 私は赤旗を読んでいますが、赤旗では、ロシアのことは抗議をしていますが、ウクライナの現政権が
>>
>> 欧米の軍事力を背景とした軍事クーデターで作られた政府であるのにも関わらず、そのことについては
>>
>> 一言も批判を述べていません。日本共産党本部にそのことについての不満は述べました。
>>
>>
>> それが少しも訂正されないのはどうしてでしょうか?
>>
>>
>> 私が信頼してます WORLD PEACE NOW では、どのようにこれらの情報を集めて今回の
>>
>> 抗議文になったのでしょうか? そのことを知りたいです。
>>
>> 佐藤袿子
>>
>> --------------------------------------------------
>> From: "高田健" <kenpou at annie.ne.jp>
>> Sent: Saturday, March 22, 2014 1:47 PM
>> To: "CML" <cml at list.jca.apc.org>
>> Subject: [CML 030393] ロシアによるウクライナへの軍事介入に抗議し、クリミア併合を行わないよう要請します
>>
>> > 高田健です。
>> > http://worldpeacenow.seesaa.net
>> > ロシアによるウクライナへの軍事介入に抗議し、クリミア併合を行わないよう要請します
>> > WORLD PEACE NOW
>> > 2014年3月18日
>> >
>> > ロシア連邦大統領 ウラジーミル・ウラジーミロヴィッチ・プーチン様
>> > ------------------------------------------------------------
>> > 許すな!憲法改悪・市民連絡会
>> > 高田 健 <kenpou at annie.ne.jp>
>> > 東京都千代田区三崎町2-21-6-301
>> > 03-3221-4668 Fax03-3221-2558
>> > http://web-saiyuki.net/kenpoh/
>> > 憲法審査会傍聴備忘録
>> > http://web-saiyuki.net/kenpou/
>> >
>> >
>> >
>>
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> 許すな!憲法改悪・市民連絡会
> 高田 健 <kenpou at annie.ne.jp>
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