[CML 030146] 命・地球・平和産業協会:都知事選を考える

林田力 info at hayariki.net
2014年 3月 10日 (月) 20:40:22 JST


命・地球・平和産業協会は第6回平和学び舎カフェを東京都渋谷区代々木のニューステートメナービルで開催した。講師はジャーナリストの丸山重威氏で、第1部が「主権者として都知事選を考える」、第2部が「これでいいのか?日本のメディア」である。本レポートでは第1部を報告する。

 丸山氏は細川護煕の擁立の背後には脱原発派を分断させる動きがあったのではないかと指摘する。もし桝添要一候補と宇都宮けんじ候補の一騎討ちになったならば、桝添氏が負ける可能性があったと考える人がいても不思議ではない。

 脱原発都知事を実現する会というものが結成されて、宇都宮・細川両候補に話し合いを求めたが、細川候補は拒否した。同会は「両候補の話し合いができないならば細川護煕を支持する」と言った。これは決定的な誤りである。まだ政策も出ていない。何のために統一するかが出ていない。そもそも統一は無理である。

 若者の田母神支持は深刻である。怒りのやり場を求めて右翼に言ってしまう。一方で日本共産党の吉良よし子が若者の支持を集めて当選した。若者票の争奪戦になっている。若者が皆、右傾化したと結論付けることは大袈裟である。

 首長選挙では政党よりも人である。候補者の名前を売ることが大事である。宇都宮氏は前回に比べれば名前が売れた。しかし、極端な発言も含めて、桝添氏は知られていた。

 首長選挙でシングルイシューは成り立たない。東日本大震災後の統一地方選挙は、脱原発派がほとんど負けている。汚職事件があって汚職を争点にするくらいでないとシングルイシューは難しい。基本は憲法である。細川氏は憲法を守る立場ではなく、統一は無理である。

 参加者からの意見は様々な内容があった。右も左も含むという組織の性格を反映して興味深い。

 「今の原子力発電所がダメという点は理解できるが、安全な原発技術の可能性を頭から否定すべきではないのではないか」

 「私は細川護煕陣営は真剣に選挙戦をしていたと考える」

 「細川護煕を支持した人々は金貨でイエスを売り渡したイスカリオテ・ユダのようなものである」

 「安倍政権は『美しい国』など言葉は美しい。そこは学ばなければならない」

 「ブラック企業で潰されて生活保護を受けている。休職届を出したら目の前で破られた。ケースワーカーに専門職が足りない。数も足りない」

 「福島でも避難か復興かで割れている。理念をいかに持つかが重要である」

 「石原慎太郎さんや安倍晋三さんの主張は理解できるような気がする」

 「共産党推薦によって、どのような力学になったか」

 「日本はおかしい。日の丸を掲げると右翼と言われ、宇都宮さんを支持すると共産党と言われる。候補者は右も左も抱え込む器量が必要である」

 「何で宇都宮降ろしが始まったか理解できない。宇都宮さんの政策が実現したら権力側が困る。宇都宮降ろしではなく細川護煕氏を説得することにエネルギーを使うべきである」

 「国共合作を行うだけの度量が日本人にはないのか。大雪が投票率に影響された。低投票率はヨーロッパにバカにされた」

 「原発に頼らなければならない社会を変えていかなければならない。宇都宮さんの次点はすごいと思った。宇都宮さんはテレビには出ていないが、ヤミ金を潰すというすごいことをしている」

 「宇都宮票は低投票率なのに伸びた。宇都宮さんの演説を聞いて涙が出た。宇都宮支持で、ぶれなくて良かった」

 「期日前投票があるのに大雪で投票率が下がったのは関心が低いことを示している」

 林田力「理念を重視すべきか、妥協しても統一候補を目指すべきかは真剣に考える問題である。それを今回の細川護煕氏に当てはめると粗末になる。都知事選で細川護煕氏は自助・共助・公助を掲げた。桝添氏は公約で特養ホームを増やすなど、それなりのことを言っている。細川氏の福祉政策は桝添以下であり、次善の候補とも言えない。

それから非自民を追求するならば、共産党も含まなければならない。むしろ数の上では共産党が主軸となってもおかしくない。細川氏は過去の連立政権は非自民非共産であったが、今回も同じであった。共産党排除であって、細川氏でまとまることは、一本化とも統一とも言えない。
http://www.hayariki.net/poli/cafe.html
 質問として、首長選挙は政党より人とのことであるが、基礎自治体の首長選挙で市民派候補は、どう名前を売っていけばいいか」

 回答は「名案はない」とのことであった。「そのような人物をメディアはもっと出すべきである。硬派な番組を増やすべきである」とも述べた。

 最後に集会とは無関係であるが、会場のニューステートメナービルは個人的に因縁がある。同じビルに宅地建物業法違反で業務停止処分を受けたゼロゼロ物件業者・グリーンウッド(吉野敏和)が入居していた。グリーンウッドは行政処分後に名前を変えてゼロゼロ物件の営業を続けるという姑息な手段に出たが、消費者の批判が続いて廃業した。言わば住まいの貧困の震源地であった。同じビルで市民運動の集会が開催されることは意義深い。

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林田力(『東急不動産だまし売り裁判 こうして勝った』著者)
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