[CML 030130] IK改憲重要情報(43)

河内 謙策 kenkawauchi at nifty.com
2014年 3月 9日 (日) 21:49:02 JST


IK改憲重要情報(43)[2014年3月9日]

 私たちは、内外の改憲をめぐる動きと9条改憲反対運動についての情報を発信しま
す。(この情報を重複して受け取られた方は失礼をお許しください。転載・転送は自
由です。)
   
弁護士 市川守弘、弁護士 河内謙策

連絡先:〒170-0005東京都豊島区南大塚3-4-4-203 河内謙策法律事務所
(電話03-6914-3844,FAX03-6914-3884)

 弁護士アピールを支持する市民の会
 http://2010ken.la.coocan.jp/kaiken-soshi/

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 中国人民解放軍が尖閣を侵略してきた場合

 少し、古い話を書かせてください。
 私が平和運動に参加した1960年代、1970年代には、平和主義者を泣かせた難問があ
りました。「ソ連や中国などの共産軍がせめてきたら、どうするんだ」という市民か
らの質問です。
 私の家は、樺太からの引揚者なので、母が
「ソ連兵は日本人を殺した。私の知っている人も殺された。それをどう思うんだい」
と何回も何回も聞いてきました。私は「今が時代がかわったんだよ。」と笑い飛ばし
ていました。実際、当時のソ連も中国も日本を侵略する能力はありませんでしたか
ら、笑い飛ばすのも一つの回答だったのです。

 しかし、時代はまた一回転しました。

 今時、「中国は平和を愛する国だ」とか「中国は日本を侵略する意思も能力もな
い」などといえば、多くの日本国民に笑われるだけです。今回の集団的自衛権反対運
動の中では「中国が侵略してきたら、どうするのか」という市民の疑問に日本の民衆
運動が答えないならば、日本の民衆運動は市民から見放されるでしょうし、沈黙して
いれば、日本の民衆運動は、内部から思想的腐敗・瓦解の道を歩むことになるでしょ
う。

 米国の現役軍人が、中国人民解放軍が尖閣奪取の具体的な戦争準備に入っていると
証言し、大きな話題になっています。
http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/40033

 私は、中国共産党指導部の中華思想は現代帝国主義の政策と行動に極めて親和的で
あること、中国軍は「おもちゃ」をもてあそんでおり中国共産党指導部とは独自の行
動を取り始めていること、中国の軍備の水準は上がっており部分的にはアメリカ軍を
凌駕していること、アメリカは弱腰になってきていると中国では見られていること、
中国経済にとって資源問題やシーレーン問題が死活的な重要性を帯びてきているこ
と、中国共産党指導部にとって中国経済・国内統治の破たんを「外敵」にそらそうと
いう誘惑が増大していること、過去の反日教育の行き過ぎの影響などにより好戦的な
中国民衆が登場してきていること等により、中国人民解放軍の尖閣侵略は十分ありう
ると考えています。
 とはいっても、中国人民解放軍の尖閣侵略は必然だと言うつもりはありません。い
くら中国共産党指導部と言っても「複雑な方程式」を解かざるをえないのです。1960
年代に毛沢東が人民戦争を唱道した時代と、今は異なるのです。このことを鳥居民氏
が『それでも戦争できない中国』(草思者)で喝破しています。これは名著です。

 私は、「中国が尖閣にせめてきたらどうするのだ」という市民に対し、中国の尖閣
侵略は必然ではないから、今から国内的・国際的に中国包囲の大きな政治的連帯の輪
を作る必要があること、それでも中国が攻めてくる場合には、武力に頼らずできる最
大限のことをすべきこと、国家が「降伏」という選択をすることもありうること、国
家の「降伏」と民族の降伏・日本人の降伏は異なるから、日本人は非暴力抵抗運動を
すべきであること、を訴えていきたいと思います。

 中国人民解放軍が尖閣を侵略してきた場合には、今では想像できない色んな問題が
発生すると思います。私の立場からいえば、中国人民解放軍の尖閣侵略反対、中国人
民解放軍は尖閣から日本から出ていけ、というスローガンで平和勢力が団結できるか
どうかが一番心配です。“ベトナムに平和を”というスローガンが出てきた60年代を
経験した者としては、“日本と中国の戦争反対”というようなスローガンも、場合に
よっては肯定されるべきではないかと考えています。

 平和政党の中では、尖閣が侵略された場合には、自衛隊が戦うのが当然だ、と考え
る方もいらっしゃるかも分かりません。政治の最前線にいれば、国民の生命・財産を
守るためには仕様がないじゃないかと考えるのもよく分かります。しかし、従来憲法
9条を守れ、軍隊が無くても国が守れる、と言ってきたのとは、どう言いつくろって
も矛盾するのです。それは、日本の平和政党と平和運動に致命的とも言える衝撃をあ
たえる可能性があります。中国人民解放軍が尖閣を侵略すれば、国内世論・政治は異
常な状況に入るでしょう。しかし、私は、平和政党は自衛隊が出て戦え、と言ってほ
しくないのです。中国侵略反対で孤高の旗をかかげた政党は、戦後はそのことによっ
て国民から大きく尊敬されました。その歴史を思い返していただきたいのです。平和
政党に対する、一平和主義者としての心からのお願いです。

 私は、‘本の民衆とアジア・中国の民衆の連帯行動が盛り上がった場合、中国
指導部自身が国内的・国際的状況を見て二の足を
踏んだ場合、C羚颪経済危機などにより自壊した場合、のどれかにより中国人民解
放軍の尖閣侵略は阻止できる展望があると考えています。
 
 中国人民解放軍が尖閣を侵略した場合の政治的想像力を高めるために、興味のある
方には、高貫布士『尖閣戦争勃発!』上・下巻・コスミック文庫、をお勧めします。

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               以上



 





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