[CML 032295] 60万回のトライ
donko at ac.csf.ne.jp
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2014年 6月 29日 (日) 19:14:29 JST
坂井貴司です。
集団的自衛権行使容認などおもしろくない状況の中、心の底から「すばらし
い!」と思える映画を観ました。
「60万回のトライ」
http://www.komapress.net/
大阪府東大阪市にある大阪朝鮮高級学校ラグビー部の記録です。ソウル生まれ
の「本国人」:朴思柔(パク・サユ)さんと、京都生まれの在日コリアンの朴敦
史(パク・トンサ)さんが撮影した映画です。
この映画は、とうの昔に消え去ったと思い込んでいた「青春熱血物語」(森田
健作のようなジェンダー丸出しではなく)があります。
高校無償化からの排除、補助金打ち切り、在特会の襲撃といった日本人には想
像も出来ない過酷な環境下で、ひたむきにラグビーに打ち込む在日コリアンの少
年達の姿を記録しています。
「一人は万人のために、万人は一人のために」
を合い言葉に、大阪朝鮮高級学校ラグビー部の部員たちが60万人の在日コリアン
同胞の期待を背負って一生懸命プレーします。
この映画を観て、私は朝鮮学校に対する視点が間違っていたことを思い知らさ
れました。
朝鮮学校は在日コリアンの精神的な支柱であるということです。
「朝鮮学校は私達の誇り、朝鮮学校がなければ今の私達はない」と生徒たちの
親は言います。その思いを、運動会の場面で観ました。大阪朝鮮高級学校の運動
会の前日、父兄たちが学校の外の徹夜で行列を作っていました。運動会の応援席
の席取りのためです。今時、学校の運動会で徹夜の席取りをするところがあるの
でしょうか。
一方でこの映画は「在日コリアンを抑圧しつつ、利用する」日本の現実を描い
ています。
大阪府知事だった橋下徹が、高校ラグビー大阪代表になった大阪朝鮮高級学校
を訪問し、部員を激励しました。「君たちは大阪の誇りだ。がんばって優勝して
ほしい」と部員たちに言いました。その訪問した直後、橋下は大阪朝高への補助
金打ち切りを発表したのです。
カネは出さないけれど、大阪代表として闘ってほしい、と橋下は言いました。
あまりのご都合主義に唖然としました。
このような事を描いている本作品は見るべき映画です。すばらしい映画です。
坂井貴司
福岡県
E-Mail:donko at ac.csf.ne.jp
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「郵政民営化は構造改革の本丸」(小泉純一郎前首相)
その現実がここに書かれています・
『伝送便』
http://densobin.ubin-net.jp/
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