[CML 031728] 「住民の鼻血増えていない」という相馬郡医師会の発表と一部の自称「脱原発」運動家のそのあまりの科学的視力のなさについて

higashimoto takashi higashimoto.takashi at khaki.plala.or.jp
2014年 6月 2日 (月) 23:26:27 JST


福島第1原発にもっとも近い居住地域の相馬市、南相馬市、新地町、飯舘村によって構成されている福島県相馬郡医師会は、既報
のとおり先月の30日、原発事故前とくらべて同事故後に鼻血の症状を訴える人は増えていないとする調査結果を発表しました。

■「住民の鼻血増えていない」 相馬郡医師会が発表(朝日新聞 2014/05/30)
http://www.asahi.com/articles/ASG5Z3PTNG5ZULBJ003.html
■相馬郡医師会:52機関中49が鼻血増加を否定(毎日新聞 2014年05月30日)
http://mainichi.jp/select/news/20140530k0000e040228000c.html
■「美味しんぼ」騒動 「鼻血急増」データなし 自民・片山氏、風評被害払拭へ(ZAKZAK 2014/05/30)
http://www.zakzak.co.jp/society/politics/news/20140530/plt1405301532003-n1.htm

その発表資料とその説明に当たった南相馬大町病院院長の自民党環境部会での発表の模様は同党環境部会長の片山さつき参院
議員のブログで紹介されています。
http://satsuki-katayama.livedoor.biz/archives/8396273.html

同発表資料によれば、南相馬市の大町病院の場合、「総受診者数と鼻出血人数」の関係は22年度 29/6780(0.42%)、23年度 20/
5663(0.35%) 、24年度 22/6545(0.33%)、25年度 31/6630(0.46%)となっています。 

http://livedoor.blogimg.jp/satsuki_katayama/imgs/d/f/df7c1f44.jpg

公立相馬総合病院の場合は下記を参照。
http://livedoor.blogimg.jp/satsuki_katayama/imgs/d/a/da3accfe.jpg

この調査結果についての公立相馬総合病院耳鼻科のコメントは以下のとおりです。

「居住地ごとの分類では、当科受診患者の間では、震災後に特に鼻出血が増加した地域はないと思われた。」
http://livedoor.blogimg.jp/satsuki_katayama/imgs/c/0/c0ec08e3.jpg

上記のような公立機関(病院)での鼻血に関する原発事故前と事故後の比較の調査結果がきちんと出ているにもかかわらず、依然
として「脱原発」を自称する一部の人たちは下記のような非科学的なことを呪文のように唱えています。その科学的視力のなさには
呆然とせざるをえません。これではいわゆる「脱原発」運動は国民から完全に見捨てられる存在になってしまうでしょう。

経産省前テントひろば活動家曰く。
http://list.jca.apc.org/public/cml/2014-May/031702.html

まず、経産省前テントひろば活動家は、「味しんぼ問題について――権力による真実の封殺を許してはならない」として政府と行政
批判を次のように述べます。

      「1 美味しんぼ「福島の真実」編に対して政府や自治体関係者(安倍首相、石原環境大臣、福島県、福島市、双葉町、大
      阪府知事、大阪市長など)やマスコミは猛烈な誹謗、中傷、抗議・攻撃を行いました。石原環境大臣は「何を意図している
      のか理解できない」と、安倍総理は「根拠のない風評」とそれぞれ発言し、福島大学学長は、荒木田准教授の発言を公然
      と批判しました。それは、(1)鼻血の多発があたかもデマであり、(2)鼻血が被ばく(放射能)と関係がなく、(3)「風評被害
      を助長する」というものです。福島で起きている事実や放射能被害に対する科学的知見の無視、あるいは黙殺して行われ
      た公権力によるこれら攻撃は、政府の言いなりにならない者を委縮させることを狙ったものであり、雁屋哲氏の「表現の自
      由」、小学館の[出版の自由]を侵害するものであり、福島大学学長の行為は大学教員の「学問の自由」に対する侵害に
      他ならず、井戸川克隆前双葉町長に対して浴びせられた、まるで嘘つきであるかのような人格攻撃は重大な人権侵害で
      す。絶対に容認できるものではありません。」

そして、その政府、行政批判の根拠を次のように述べます。

      「4 “鼻血”が福島原発事故による放射能汚染が原因であることを明らかにした調査は存在します。1) 鼻血の事実は
      沢山報告されています。^肪市立保原小学校の保健だより(2011年7月)1学期に鼻血を出す子が多かった事が記
      載されています。国会議員質問でも多く触れられています。(平成24年6月14日、参議院東日本大震災復興特別委員
      会での自民党、森まさこ議員)雑誌「デイズジャパン」の編集長広河隆一氏はチェルノブイリの原発事故後、周辺住民
      5人に1人は鼻血を訴えていたことを明らかにしています。げ燭茲蠅皸羝誉遒気鵑自ら“鼻血”の事実を証言しています。
      2) 環境省環境保健部は5月8日付で「放射性物質対策に関する不安の声について」を発表し、「東京電力福島第一原子
      力発電所の事故の放射線被ばくが原因で、住民に鼻血が多発しているとは考えられません」と述べています、しかし、“鼻
      血”が放射線被ばくに因るものでないとは一切証明していません。」

まず、1)の,砲弔い董J‥膰の一小学校の保健だよりで、かつ、2011年7月と限定された時期の子どもの鼻血の報告と相馬
市、南相馬市、新地町、飯舘村の4市町村の医師会の4年間にわたる調査報告のどちらに信を置くことができるでしょうか? いう
までもなく4市町村の医師会の4年間にわたる調査報告に信を置くべきであることは明らかです。

1)の△砲弔い董これも上記と同じことが言えます。国会議員の質問で鼻血の問題が触れられたという事実よりも信を置くべきは
相馬地区4市町村の医師会の4年間にわたる調査報告の方であることは明らかです。

1)のについて。この点については次のことのみ言っておきます。私たちがいま問題にしているのは福島県の鼻血問題であると
いうこと。チェルノブイリの鼻血の問題ではない、ということです。

1)のい砲弔い董これも,鉢△能劼戮燭海箸汎韻犬海箸言えます。井戸川さんというひとりの自己申告による症状と4市町村の
医師会の4年間にわたる調査報告のどちらに信を置くべきか。いうまでもなく福島県相馬郡医師会の調査報告の方です。

2)について。福島県相馬郡医師会の調査報告は「“鼻血”が放射線被ばくに因るものでない」とことのひとつの証明になるでしょう。


東本高志@大分
higashimoto.takashi at khaki.plala.or.jp
http://mizukith.blog91.fc2.com/



[CML 031673  2014-05-31] <テント日誌5月29日(木) 経産省前テントひろば991日目、商業用原発停止256日目>
http://list.jca.apc.org/public/cml/2014-May/031702.html

(テント日誌 5月29日(木)
経産省前テントひろば991日目 商業用原発停止256日

味しんぼ問題について
―― 権力による真実の封殺を許してはならない。――― 

経産省前テントひろば(文責:高瀬晴久)

1 美味しんぼ「福島の真実」編に対して政府や自治体関係者(安倍首相、石原環境大臣、福島県、福島市、双葉町、大阪府知事、大阪市長など)やマスコミは猛烈な誹謗、中傷、抗議・攻撃を行いました。石原環境大臣は「何を意図しているのか理解できない」と、安倍総理は「根拠のない風評」とそれぞれ発言し、福島大学学長は、荒木田准教授の発言を公然と批判しました。
それは、(1)鼻血の多発があたかもデマであり、(2)鼻血が被ばく(放射能)と関係がなく、(3)「風評被害を助長する」というものです。福島で起きている事実や放射能被害に対する科学的知見の無視、あるいは黙殺して行われた公権力によるこれら攻撃は、政府の言いなりにならない者を委縮させることを狙ったものであり、雁屋哲氏の「表現の自由」、小学館の[出版の自由]を侵害するものであり、福島大学学長の行為は大学教員の「学問の自由」に対する侵害に他ならず、井戸川克隆前双葉町長に対して浴びせられた、まるで嘘つきであるかのような人格攻撃は重大な人権侵害です。絶対に容認できるものではありません。

2 福島では、100ミリシーベルト以下の被ばくでは健康障害はない、福島第一原発事故によって放出された放射能では健康障害は生じないという誤った宣伝が、行政によって地域、学校で徹底的になされてきました。今回の異常なまでの攻撃は健康への不安・異常を口に出せなくなる空気を助長し、放射能に不安を感じながら生活している人たち、とりわけ子育て中の人々を今まで以上に抑圧する結果を招いています。
  故郷を追われ、職業をなくし、地域コミュニティを奪われ、家族バラバラにされ、健康不安を抱え、先の見えない生活に疲弊している福島の人たちは、将来に対する不安も、現実に起こった出来事すら口にできない状況に追い込まれようとしているのです。私達はこの攻撃に満腔の怒りを持って抗議するものです。

3 しかし、彼らがいかに声高に攻撃しようとも、井戸川克隆さん自身が語るように、多く人々の鼻血の体験や、また、多くの人々が直接見聞きした事実を消し去ることは出来ようはずもなく、それは逆に、政府に対する疑念を広げ、放射線管理区域に相当する地域に住み続けることへの危険性と放射能健康障害の事実を浮かび上がらせ、多くの市民の反発と怒りをも生み出しています。一連の事態が明らかにしたのは、これらの事実が焦点化(顕在化)する事に対する政府・福島県の危機感とその深さに他なりません。

4 “鼻血”が福島原発事故による放射能汚染が原因であることを明らかにした調査は存在します。
1) 鼻血の事実は沢山報告されています。^肪市立保原小学校の保健だより(2011年7月)1学期に鼻血を出す子が多かった事が記載されています。国会議員質問でも多く触れられています。(平成24年6月14日、参議院東日本大震災復興特別委員会での自民党、森まさこ議員)雑誌「デイズジャパン」の編集長広河隆一氏はチェルノブイリの原発事故後、周辺住民5人に1人は鼻血を訴えていたことを明らかにしています。げ燭茲蠅皸羝誉遒気鵑自ら“鼻血”の事実を証言しています。
2) 環境省環境保健部は5月8日付で「放射性物質対策に関する不安の声について」を発表し、「東京電力福島第一原子力発電所の事故の放射線被ばくが原因で、住民に鼻血が多発しているとは考えられません」と述べています、しかし、“鼻血”が放射線被ばくに因るものでないとは一切証明していません。
一貫して、健康被害調査をサボタージュし、データを隠し続け、沢山の鼻血の事実に対し、その原因が放射線被ばくではないと証明もせず、「考えられません」と切り捨てる態度は科学的な態度ではなく、憲法13条「・・生命、自由及び幸福追求に対する国民の権利については、公共の福祉に反しない限り、立法、その他の国政の上で、最大の尊重を必要とする」に反しています。
3)”鼻血”が福島原発事故による放射能汚染が原因であることを明らかにした科学的な調査結果は現に存在します。それは「水俣学の視点からみた福島原発事故と津波による環境汚染」(中地重晴)2013.11 (大原社会問題研究所雑誌 No661/2013.11)です。http://oohara.mt.tama.hosei.ac.jp/oz/661/661-01.pdf
この中の18、19ページに、「(11)双葉町民の健康調査の中間報告」があります。この調査は、「岡山大学大学院環境生命科学研究科の津田敏秀氏,頼藤貴志氏,広島大学医学部の鹿嶋小緒里氏と共同で,双葉町の町民の健康状態を把握するための疫学調査を実施した」ものです。
曰く「今回の調査による結論は,震災後1年半を経過した2012年11月時点でも様々な症状が双葉町住民では多く,双葉町・丸森町ともに特に多かったのは鼻血であった。」と述べられており、「双葉町,丸森町両地区で,多変量解析において木之本町よりも有意に多かったのは,体がだるい,頭痛,めまい,目のかすみ,鼻血,吐き気,疲れやすいなどの症状であり,鼻血に関して両地区とも高いオッズ比を示した(丸森町でオッズ比3.5(95%信頼区間:1.2,10.5),双葉町でオッズ比3.8(95%信頼区間:1.8,8.1)」といった数字が示されています。

  付言すれば、環境省が依拠する国連科学委員会UNSCEAR(アンスケア)なる団体は、世界中で発表される放射線の影響に関する多くの科学論文の中から原子力推進に都合のいいものだけを選別する為に原子力マフィアによって設立された団体であり、ICRPはこのアンスケアによって選択された論文だけを基に勧告を作成するのです。環境省が根拠とする報告書のベースとなった報告書(平成25年10月25日公表)に対し日本の64の市民団体は、この調査結果が客観性・独立性・正確性において疑問があり、被ばくの過小評価が住民の保護や人権尊重に悪影響を及ぼしかねないことについて深刻な懸念を表明し、国連科学委員会と国連総会に対して見直しを求める共同アピールを出したことは記憶に新しいところです。

5) 風評ではない! 被害は東電と政府にこそ要求すべきものだ!
  風評被害の大合唱が行われました。しかし、被害が有るとすれば、それは、東電と国に要求すべきものです。美味しんぼの表現をもって風評被害を語るのは筋違いです。福島第一原発事故が全ての原因であり、責任は東電とそれを“安全神話”の下で推進してきた国が負うべきものであることは明白です。

6) 放射能健康被害対策が急務。
  5月19日(月)福島県民健康調査検討委員会が開催され、調査結果が公表されました。小児甲状腺がんないしその疑いが89名です。国立がん研究センターによる日本国内の甲状腺がん発生率は、15歳から 19才歳の年平均で20万人当たり1人程度です。有病期間3年と仮定すると20倍を超える発生率です。異常多発(アウトブレイク)は明らかです。鼻血が焦点にされましたが、事態は遥かに進行しているのです。現在の健康調査は行政調査である為、データの本人開示もなく、健康相談や予防対策に結びついたものになっていません。チェルノブイリでは、事故の4年後から小児甲状腺がんが多発し、がん以外に、若年白内障、歯と口の異常、血液、リンパ、心臓、肺、消化器、泌尿器、骨及び皮膚の疾患など広範囲に健康障害が起きています。福島第一原発事故から3年2カ月を迎える今日、事態は急を要しているのです。

  経産省前テントひろばは、美味しんぼ「福島の真実」編に対する誹謗、中傷、攻撃に断固として抗議するとともに、福島とともに歩む取り組み(福島原発告訴団に連帯し、福島疎開裁判を支援し、放射能健康診断署名を国民的な運動に広げ、放射能健康診断の制度化を求める)を進めることを改めて宣言します。
  2014年5月27日





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