[CML 032857] さよなら原発・江東『シロウオ〜原発立地を断念させた町』上映会

林田力 info at hayariki.net
2014年 7月 28日 (月) 23:07:48 JST


さよなら原発・江東は2014年6月28日、映画『シロウオ〜原発立地を断念させた町』上映会を江東区住吉のティアラこうとう(江東公会堂)で開催した。生憎の雨天であったが、会場は100名を超える参加者が集まった。

 『シロウオ〜原発立地を断念させた町』は原発計画を追い出した町の人たちの証言ドキュメンタリー映画である。今から30年以上も前、原発計画があったにも関わらず、住民の反対運動によって計画を阻止した町が全国34箇所もあった。住民らはチェルノブイリ原発事故(1986年)や福島第一原発事故(2011年)以前から「いつか必ず原発事故が起きる。危険な原発は建てさせない」と反対運動を展開した。

 映画では双方の住民が協力し合って原発を阻止した徳島県阿南市椿町と和歌山県日高町を取材し、反対運動に参加した当時を知る住民などの証言をまとめた。原発に反対できた理由や原発推進の手口、原発マネーの誘惑、住民の分断などを証言する。

かさこ監督は就職氷河期世代のライター、ブロガーである。『シロウオ』が初監督作品である。製作・脚本の矢間秀次郎氏は環境活動家・ジャーナリストである。「水辺の空間を市民の手に」という言葉を掲げて、悪臭を放っていた河川の再生に取り組む。

 上映会は『こうとう民報』2014年7月号に紹介されました。「原発に反対された理由が、子や孫に美しい郷土を残したいという郷土愛だったことがとても印象的でした」と記している。映画終了後に、かさこ監督と林田力がトーク対談した。以下は対談の原稿である。



 『シロウオ』監督のかさこさんとトークをすることになりました、林田力と申します。

 私が、かさこさんの話し手になった理由は同じロスジェネ世代に属するという共通点があるためです。かさこ監督は1975年生まれ、私は1976年生まれです。

かさこ監督は埼玉県立川越高校、私は埼玉県立浦和高校を卒業しました。埼玉県というところは不思議なところで、公立高校の進学校は男子校や女子高で、共学は少ないという特徴があります。川越高校も浦和高校も男子校の伝統を守っています。

 少し自己紹介をさせて下さい。私は、ここにある『東急不動産だまし売り裁判』という本を出しました。これは自分の裁判闘争をまとめたものです。私は東急不動産から新築マンションを購入したのですが、これが問題物件でした。東急不動産はマンション建築後に隣が建て替えられることを知っていながら、それを隠して販売したために、私の買ったマンションは入居後の日当たりが悪くなり、景色も見えなくなってしまいました。このために私は消費者契約法に基づいて売買契約を取り消し、裁判で売買代金を取り戻しました。その経緯をまとめた書籍です。

かさこ監督は消費者金融に勤められたとうかがいましたが、どのような経緯でライターになられたのでしょうか。



かさこ監督は旅行写真集などの分野で活動されてきましたが、原発という政治性の高いテーマの映画監督となられた理由は何でしょうか。



 私にとって、かさこ監督は工場の写真集の印象があります。工場萌えという言葉があります。工場の重厚長大な外観を美しいと感じて鑑賞することがブームになりました。その工場萌えの代表的な写真集です。

 工場を美しいという立場と、原発反対という立場はギャップがあるようにも感じますが、その辺りはどうでしょうか。



2011年の東日本大震災や福島第一原発事故が心境を変化させることはありましたでしょうか。



この『シロウオ』は福島第一原発事故以前から原発の立地を阻止した街を取り上げています。先日の青森県六ヶ所村の村長選挙結果を見ても、これは偉業と言えるような出来事と思います。映画で取り上げた二つの街が原発を阻止できたポイントは何でしょうか。



 私は東急不動産だまし売り裁判をきっかけに、東急不動産の開発から住環境を守る住民反対運動とも接点を持ちました。この開発反対運動でも経済発展か生活かの二者択一が迫られることが少なくありません。この点でも、この映画は参考になりました。

 私やこの映画会を主催した人達の何人かで希望のまち東京イン東部という団体をつくり、この東京都東部地域に根差して、希望の持てる街づくりのための運動に取り組んでいます。希望のまちという言葉は誰も否定しない言葉ですが、監督にとって希望の持てる街とはどのような場所でしょうか。



 原子力村や土建国家の利益誘導に負けない自立した街づくりのヒントがあればお聞かせください。

 「自然を守る」は一つの価値です。映画の舞台になった街で「豊かな自然を守る」は非常に説得力があります。ただ、東京の街づくりというものを考えた場合に、大自然がある訳ではなく、開発に反対する住民も都市生活を享受しています。都会の中の開発反対運動について何かヒントがあればお聞かせください。

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林田力(『東急不動産だまし売り裁判 こうして勝った』著者)
http://hayariki.ie-yasu.com/



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