[CML 029214] イスラエルの犯罪を裁く民衆法廷の記録(2)

maeda at zokei.ac.jp maeda at zokei.ac.jp
2014年 1月 27日 (月) 09:50:04 JST


前田 朗です。
1月27日

************************************
**

*● イスラエルがつぎのようであるなら、その国家を告発する:*

/「//1948//年 から継続して現在まで、イスラエル国家(以後は「被告」)は、
すなわち、殺害し、深刻な全体的危害を引き起こし、生活諸条件に苦痛を 負わ
せ、肉体的な破壊 をもたらすために意図的に計算された一連の行為をパレスチ
ナの人々に対して実行してきた。被告の行為は、全体的にせよ部分的にせよ、
パレスチナの人々を滅 亡させる意図で遂行された。これらの行動は、パレスチ
ナの人々に対して同じ行為の歴然としたパターンの一部として実行されてきた。
こ れらの行動は、付表1 および2のリストに載った者たちを含むその代表者た
ちおよび執行官たちを介して被告によって実行された。このような行為は、前記
条約 の第//3//条にも とづく処罰に値し、かつ特に第//2//条にお ける//1948
//年の ジェノサイドに対する処罰と防止に関する条約(ジェノサイド条約)を
含む国際法にもとづくジェノサイドの罪を構成する。それはまた、 戦争を犯罪
とするクアラルンプール財団の憲章第//10//条で明 記されたジェノサイドの罪
をも構成する。また、占領統治権者としての被告のこうした行為は、//1949//年
の第 四ジュネーブ条約および地上戦の慣習および法を尊重している//1907//年
の ハーグ協定で具体化された慣習上の国際法に違反する。こうした行為はま
た、国際法にもとづく人道に対する罪、および戦争犯罪を構成す る。」///

市民に公開 された裁判は、さきの2013年11月20日 から25日 まで、戦争を犯罪
とするクアラン プール財団(the Kuala Lumpur Foundation to Criminalize
War)の建物 で開催された。それらの詳細すべてを伴う告訴状は、訴訟手続きが
開始されたとき記録官によっ て公開法廷で読み上げられ、また被告たちに適切
に送達された。これらの訴訟手続きに被告人は出席していなかったが、両被告人
ともアミカ ス・キュリエ(Amicus Curiae-Defense:法廷助言弁護人)が任命し
たチームによって代表された。

裁判の判事 は、 マレーシア裁判所判事連盟の退職し たタン・スリ・ラミン・
ビン・ハジ・モドゥ・ユヌス・ラミン(Tan Sri Dato Lamin bin Haji Modh
Yunus Lamin)によって 率いられた。彼はまた、元ユーゴスラヴィア共和国の国
際戦犯法廷で(未成年者の保護者に任命された)後見人判事を務めた。国際法に
関する 数多くの出版物の著者であり弁護士でもあるトゥンク・ソフィア・ジェ
ワ(Tunku Sofiah Jewa)のような著名人たちを含む裁判における他の判事は、
弁護士会議総裁で前連邦法律顧問のサレーエ・ブアン(Salleh Buang)教授、お
よび有名な著者で名誉教授の騎士シャッド・サレーム・ファルーキ博士(Datuk
Dr Shad Saleem Faruqi)、前上訴裁判所判事で著名な学者のダトー・サアー
リ・ユソフ(Dato’ Saari Yusof)法学教授、カナダ出身の首席訴訟弁護士の
ジョン・フィルポット(John Philpot)氏、また国際法の専門家でマレーシア・
マラ工科大学(UiTM) 法学部からトゥンク・インタン・マ イムーラ(Tunku
Intan Mainura)氏らが担当した。裁判の訴訟手続きは、著名な法学教授で数冊
の法学出版物の著者であるガルディアル・S・ニジャー ル教授(Gurdial S.
Nijar)とタン・スリ・ダトー・スリ・アブドゥル・アジズ・ビン・アブドゥ
ル・ラーマン(Tan Sri Dato’ Sri Abdul Aziz Bin Abdul Rahman)上級法廷 弁
護人に導かれ、また弁護士チームによって補助された。

ア ミカス・キュリエ被告側弁護団は、法廷の進行に対して二つの予備的な異議
を申し立てた。被告側弁護団は、この法廷はヤアロンの起訴には管 轄権を持っ
ていな いのでヤアロン将軍に対する告訴には欠陥があると主張した。被告側弁
護団は、最近の国際戦犯法廷の動向は国際刑事裁判所(ICC)のようにこれらの
法廷が 設置された後に関わった行動に対して 管轄権を持つか、あるいはまた、
カンボジア特別法廷(ECCC)やルワンダ国際犯罪法廷 (ICTR)のようにその管轄
権が限られた期間で あるかのどちらかであると主張した。

イ スラエル国家に関して、アミカス・キュリエ被告側弁護団は、いかなる国の
政府に対するいかなる行動にかんしても、この法廷にかんする憲章 によっては
審理す る何の権限も与えられてはいないと申し立てた。被告側弁護団は、イス
ラエルは国連によって認められた国民国家であり、それゆえ戦争犯罪お よび
ジェノサイド の罪に免責特権を有しており、イスラエル国家が被疑者として告
訴されることを国際法は認めることはないと主張した。

また被告側弁護団は、(裁判の)進行を誤用し疑念を持たせる重複性の欠陥があ
ると主張する二者の被告に対する告発を 取り下げるよう二つの申し立てを提起
した。

※訳 注:重複性(duplicity):主 張事実の複合的記載。通常国内法では、刑事
事件で複数の 犯罪事実を一個の訴因に含めた場合、起訴状は無効とされる。

検 察側弁護団は、被告ヤアロンに関わる異議にかんしては、この法廷を準備し
た法規または憲章を基礎にして論及することで管轄権問題が確定さ れるべきで
あると 反論した。戦争を犯罪とするクアランプール財団の憲章は、この法廷の
管轄権はこの憲章の条項によって決定されるものとすると明確に提示し てい
る。第一部第1条 は、時間的な制限はないと明確に示 している。とりわけ第7条
は、時間制限をなんら定めてはいな い。この意味で憲章は、ニュールンベルク
軍事法廷または極東国際軍事裁判所の時間的に「無制限の」管轄権とまったく同
じである。また検察 側弁護団は、この法廷はその開始に先行する2003年 に犯さ
れた戦争犯罪でブッシュとブ レアに有罪判決を下したとつけ加えた。:「クア
ラルンプール戦争犯罪委員会対ジョージ・W・ブッシュとアントニー・L・ブレ
ア」KLWCT報 告書1ページ参照。ブッシュ、チェ イニーおよびラムズフェルド
その他の者に対するKLWCTよ る評決は、2001年から犯された 拷問にさかの
ぼった。

第 二の予備的異議にかんして、検察側弁護団は、これら二つの告訴、とりわけ
ジェノサイドの罪および人道に対する罪は、国際法廷によって裁か れている国
際的な 犯罪を構成する戦争犯罪であると申し立てた。このような法廷の前で
は、国家はこうした犯罪に対していかなる免責も持たない。

告 訴を取り下げるべきという二つの申し立てにかんして、検察側弁護団は、告
訴を草案した段階では重複性に対する規則に触れておらずこの法廷 はそれ自身
の規則 によって律されていると申し立てた。国内的な法制度に存在する重複性
に対するこの規則は、国際的な犯罪法廷の審理の進行においては同じや り方を
適応するこ とはできないしすることはない。さらに重要なことは、犯されたと
証言されたそれらの規模および犯罪の憎むべき本質をこの法廷は考慮すべき で
ある。

慎重な審理の後、予備段階の異議と二つの申し立てには、手続き上の問題はない
と法廷は満場一致で裁決した。それゆえ 却下され、裁判は進行した。

写真:路 上に折り重なる幼児の遺体。キャプション:1982年9月、イスラエルが
占領したレバノンのサブラとシャティーラ のパレスチナ難民キャンプで
3000〜3500人にのぼる大量虐殺。





CML メーリングリストの案内