[CML 029844] 20年経ったからアウトです

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2014年 2月 24日 (月) 20:01:52 JST


 坂井貴司です。
 
 民法724条はこのように書いてあります。
 
 民法第724条
 
 「不法行為による損害賠償の請求権は、被害者又はその法定代理人が損害及び
加害者を知った時から三年間行使しないときは、時効によって消滅する。不法行
為の時から二十年を経過したときも、同様とする。」
 
 損害を受けた時から20年間、なにもしなかったら賠償を求めることができな
い、という規定です。要するに、20年経ったらアウト、ということです。
 
 今日2月24日、その民法724条を前面に押し出した判決が下されました。
 
 「人類が作った最悪の化学物質」ダイオキシンが混入した食用油を食べたため
に「病気の百貨店」と呼ばれるほどの疾患を抱え込むことになってしまった被害
者が、加害企業カネミ倉庫に損害賠償を請求した裁判の控訴審で、福岡高等裁判
所は、控訴を棄却しました。
 
 ある被害者の病気です。
 
 「胃がん、慢性膵炎、C型肝炎、腸閉塞、肝機能不全、消化管出血、クモ膜下
出血、高血圧症、脳梗塞、不整脈、慢性心不全、吹き出物、緑内障、中耳炎、自
律神経失調症、糖尿病、膀胱炎、甲状腺腫瘍、髪の抜け毛、気管支炎、副鼻腔炎、
椎間板ヘルニア、間接リウマチ、手足のしびれ」(10.16カネミ東京集会決議より)
 
  カネミ倉庫に責任があるとしながらも、民法724条の規定により被害者は
カネミ倉庫に損害賠償を請求することはできない、とした福岡地方裁判所小倉支
部の判決を追認しました。
 
 今回、訴訟を起こした原告は、カネミ油症事件が発生してから20年以上が経
過して患者認定された人達です。
 発生当時、油症は吹き出物や色素沈着などの目に見える部分だけとされました。
その後の研究の進歩で油症はガンやパニック障害、内臓疾患などは症状に含まれ
るとされました。これによってカネミ油症患者と認定されました。
 
 福岡地裁小倉支部、福岡高裁の判決は、
 
 「油症発生から20年間、原告はなにもしなかったから民法第724条の規定
により、損害賠償を請求する権利を失っている。あとは政治決着しかない」
 
と言っています。

 しかし、油症患者だと認定される前に損害賠償なぞ出来るわけがありません。
 
 また、就職や結婚などで差別されることを恐れて患者申請をしなかった被害者
は大勢いました。
 
 どう考えてもこの判決はカネミ倉庫を守るために下したとした言いようがあり
ません。
 
 原告は最高裁判所に上告することを決めました。

 坂井貴司
福岡県
E-Mail:donko at ac.csf.ne.jp
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「郵政民営化は構造改革の本丸」(小泉純一郎前首相)
その現実がここに書かれています・
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