[CML 029649] 二子玉川ライズのビル風被害は一級品

林田力 info at hayariki.net
2014年 2月 15日 (土) 14:25:16 JST


世田谷区は「二子玉川東地区風調査検討プロジェクト専門家会議検討状況説明会」を2014年2月13日に玉川支所で開催した。専門家会議の中村修議長は「二子玉川ライズのビル風は一級品」と述べ、被害の大きさが再確認された。特に二子玉川ライズ・オフィスのビル風の問題が大きいことが明らかになった。

 東京都世田谷区玉川では東急電鉄・東急不動産中心の再開発・二子玉川ライズのビル風被害が大きな問題になっている。住民は世田谷区に何度もビル風問題の対応を求めてきた。私も何度かオブザーバーとして住民と世田谷区の折衝に同席した(林田力『二子玉川ライズ反対運動3』「世田谷区民が二子玉川ライズのビル風問題を世田谷区と協議」)。世田谷区の反応は鈍かったが、専門家会議検討状況説明会開催にまで至ったことは感慨深い。

 二子玉川ライズのビル風は一級品とのことで、二子玉川ライズのビル風被害の大きさが再確認された。今や超高層ビルは全国各地に存在し、傘が破壊されるなどのビル風被害も珍しくない。この中で二子玉川ライズが大問題になっていることには特別な理由があるのだろうか。都心のようなオフィス街と異なり、二子玉川は子どもや高齢者の生活する住宅街だからとの説明が考えられる。それでも超高層マンションの林立する江東区豊洲などと比べても二子玉川ライズのビル風被害は異常である。

しかも専門家会議で二子玉川ライズのビル風対策は植栽などオーソドックスな手法では不十分と指摘する。通常の対策では対処できないような異常なビル風を起こす二子玉川ライズを建設した責任は強く問われなければならない。

 世田谷区玉川が元々比較的風の強い地域であったという事実があるとしても、二子玉川ライズの免責にはならない。そのような地域であるならば一層ビル風に配慮した建築にしなければならないためである。

この説明会でも世田谷区担当者の姿勢が事業者(再開発組合、東急電鉄・東急不動産)に申し入れるとの他力本願一辺倒であったことは残念である。これは住民との折衝から変わらない姿勢である。安心安全の街づくりを主体的に実現する姿勢が問われるものである。

 説明会では二子玉川ライズ・オフィスにぶつかって生じるビル風の影響が大きいとする。一方で二子玉川ライズ二期ビル建設によるビル風被害は、シミュレーション結果によると二子玉川ライズ・オフィスと比べて相対的に小さいとのことである。この点は住民の感覚に反し、検証が必要である。二期ビルは建設中であり、適切な対策によって被害を防げる可能性が大きい。

また、オークモールやタワー&レジデンスのビル風についても、住民は問題視しており、調査・検証が求められる。従って説明会から「二子玉川ライズ・オフィスのビル風だけが問題」と決め付けることは誤りであるが、少なくとも二子玉川ライズ・オフィスのビル風被害が問題であることは共通認識が得られた。

 二子玉川ライズ・オフィスは16階建てである。風致地区の世田谷区玉川にはふさわしくないが、相対的には、それほど高いビルではない。超高層ビルのタワー&レジデンスや二期ビルを差し置いてビル風被害の問題とされた。専門家会議は二子玉川ライズ・オフィスの風害対策は植栽などオーソドックスな対策では不十分であり、道路に覆いをかけるような経済的にも技術的にもハードルの高い手法を対策として提言する。つまり、二子玉川ライズ・オフィスは、まともな風害対策では対応できないということである。

 超高層ビルと比べれば僅か16階建ての二子玉川ライズ・オフィスが通常の風害対策では対処できないビル風被害をもたらしている。これは一般の超高層ビルのビル風被害とは異質な問題と考えるべきかもしれない。二子玉川ライズ・オフィスの構造やデザインが通常では起こらないビル風被害を起こしていると考えるべきではないか。二子玉川ライズ・オフィスは一種の欠陥建築と言えるのではないだろうか。
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林田力Hayashida Riki
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