[CML 029570] 東京都知事選挙・宇都宮健児氏は前進

林田力 info at hayariki.net
2014年 2月 11日 (火) 14:13:26 JST


東京都知事選挙は2014年2月9日に投開票され、舛添要一・元厚生労働相が当選した。舛添要一211万2979票、宇都宮健児・元日弁連会長98万2594票、細川護煕・元首相95万6063票との結果になった。宇都宮氏は前回の96万8960票から1万3635票を伸ばした。この約1万票は大雪の影響で投票率が大きく低下した中で大きな前進である。

宇都宮氏は前回の約96万票を基礎票と表現したが、選挙戦での美辞麗句で実態は正しくない。2012年の宇都宮支持者が、そのまま2014年の宇都宮支持者になっていない。そのために前回以下の得票になるとの悲観的な予想も提示された。

一方で脱法ハウスやブラック企業など貧困問題や秘密保護法反対の立場から、2014年に新たに宇都宮支持に加わった人もいる。2012年の支持層を基礎に運動を広げたというよりも、出入りがあって差し引きするとプラスになったと見る方が正しい。

出て行った人にも戻って来てもらいたいという思いがある。何食わぬ顔で戻ってきても構わない。それ故に外向きの総括としては「2012年の支持層を基礎に一回り運動が広がった」とした方が座りはいい。分析としては上記が正しい。

そして今回のプラスは数の上では微増かもしれないが、質的には大きな意味がある。2012年の宇都宮陣営は左翼が固まった。そこには内向きの心地よい結束があったかもしれない。しかし、日本社会全体から見れば左翼のパイは限りなく小さい。左翼の結束の限界が2012年宇都宮選挙の限界であった。

これに対して今回は異なる。面白いことに革新というキーワードに拘泥し、革新の立場から鳩山由紀夫元首相や小沢一郎氏、民主党政権を批判した革新原理主義的なシニア世代にも細川護煕氏や小泉純一郎氏に乗っかる人が出てきた。新たに宇都宮支持に加わった人々は、革新原理主義的な立場よりも、はるかに政治的に柔軟な傾向がある。

左右では細川か宇都宮か、マッピングできない状況になった。この点では2007年東京都知事選挙における浅野史郎・吉田万三の対決とは趣が異なる。左だけで集まって全体をひっくり返すことはハードルが高い。2014年宇都宮支持層が運動の基礎となることは、大きな展望が開ける。
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林田力Hayashida Riki
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