[CML 029568] 【20代の24%が投票!?】朝日(時時刻刻):田母神氏60万票の意味 「ネット保守」支持 都知事選

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2014年 2月 11日 (火) 13:03:20 JST


(時時刻刻)田母神氏60万票の意味 「ネット保守」支持 都知事選
http://www.asahi.com/articles/DA3S10973005.html

2014年2月11日05時00分

田母神氏を支持したのはこんな人たち

 9日投開票の東京都知事選で、田母神俊雄氏(65)が60万票余りを獲得した。支援者らは、従来の保守層よりも過激な傾向があり、愛国的なネットユーザーたちである「ネット保守」が予想を超える善戦を生んだと沸き立つ。これまで実態が見えなかった新たな保守層が、田母神氏の「基礎票」になって現れた、との見方もある。

 9日午後8時半過ぎ、東京・市谷の選挙事務所に姿を見せた田母神氏には、悔しさがにじんでいた。

 報道各社が舛添要一氏(65)の当選確実を伝えた直後に記者会見に臨んだ田母神氏は、はじめこそ「組織票がない中で一定の成果はあった。満足すべきかなと思う」と選挙戦を総括した。しかし、敗戦のショックからか、その言葉には次第に悔しさが募っていった。「やっぱり組織票は強いんだなあと実感した」。会見を10分余りで終えると、事務所を去った。

 だが、午後9時を過ぎて開票が始まると、事務所の雰囲気は一変した。当初は「30万票は堅い」(陣営幹部)と見ていた得票を大きく上回る伸びを見せたからだ。支持者らは沸き立ち、陣営幹部は「負けた気がしない。戦後日本の欺瞞(ぎまん)、偽善にうんざりしている人たちがこれだけいる。新しい政治勢力の誕生だ」と興奮を隠さなかった。

 選挙に初めて立候補した田母神氏の陣営はすべてが手探りだった。日本維新の会の石原慎太郎共同代表が応援にかけつけたものの、特定の政党や業界団体の支援は受けず、頼りはタカ派としての知名度とネットでの人気。告示前のラジオ番組のネット投票では、4万近い投票のうち約8割を獲得した。

 ただ、陣営はネット人気に頼っては当選は望めないと判断。景気対策、防災・福祉政策など、幅広く訴えた。街頭演説では、これらの内容に3分の2程度の時間を割いた。支援者に日の丸を振るのをやめさせ、丸の内のオフィス街では「私は本当にいい人なんです」と笑顔で練り歩いた。

 それでも演説が盛り上がったのは、強気の保守色を前面に出したときだった。選挙戦最終日の8日、JR秋葉原駅前の演説には大雪の中でも約200人が集まった。田母神氏が「侵略戦争、南京事件、従軍慰安婦、全部ウソだ」と訴えると、大きな拍手が湧いた。さらに、田母神氏は「外国人参政権には反対だ」「靖国神社に参拝して誇りある歴史を取り戻す」と主張。別の日の演説では、スピーカーの調子が悪くなると「中国の妨害電波が入りました」と冗談を飛ばし、笑いを誘った。

 ■強さ共感、新勢力の兆し

 田母神氏の演説の聴衆は、中高年の男性が中心だが、若い有権者の姿もあった。男性会社員(26)は「歴史の真実はわからないが、田母神氏のように考えれば誇りが持てる」と語り、女性会社員(25)は「平和を守る気持ちを維持するため、靖国神社を参拝すべきだ」。田母神氏に一票を投じた男子大学生(21)は「ぶれやすい政治家が多い中、強さを感じた」と語った。

 陣営は共産、社民両党が推薦する宇都宮健児氏(67)に肩を並べる得票を目指した。宇都宮氏には大差をつけられたものの約12%の得票率で60万票余りを得た。

 今回の結果は、保守勢力の歴史に新たな一歩をしるしたのか。選挙対策本部長を務めた保守系CS放送元社長の水島総氏は「『ネトウヨ』(保守、愛国的なネットユーザー、ネット右翼)という言葉は嫌いだが、彼らが支援のコアになった」と分析。立候補賛同人で「ネット右翼の逆襲」などの著書がある評論家の古谷経衡(つねひら)氏も「これまでネット空間で匿名の存在だった『ネット保守』『ネトウヨ』の実態は判然としなかった。しかし、今回の選挙は投票率が低く、実勢に近いネット保守の基礎票が明らかになったのではないか。新たな政治クラスター(集団)として顕在化したと言える」と語る。

 昨年夏の参院選の比例票では、共産党が約515万票、社民党は約126万票を獲得した。自民党の業界団体出身候補の得票数は郵政約43万、農協約34万。これらに匹敵する新たな政治勢力が、田母神氏の選挙結果に表れた可能性もある。

 ただ、今回の数字がそのまま「ネット保守」の基礎票と断定するには早いと、ネットニュース編集者の中川淳一郎氏は語る。「田母神氏がメディアから主要4候補として扱われたのも大きい」として、過激な傾向のネット保守だけでなくより幅広い保守層を取り込んだ結果だと指摘。「ネトウヨを中心に60万票取れるとは思えない」(秋山惣一郎、岡田昇)

 ■20代の24%が投票 都知事選、本社出口調査

 朝日新聞社の出口調査によると、田母神氏は20代と30代の若年層に浸透していた。また、原発を「ゼロにはしない」という人や、政策で「環境・防災」を重視する人の支持も集めた。支援した石原慎太郎氏が共同代表を務める日本維新の会の支持層を集め、自民党支持層の一部も獲得した。

 年齢別では、20代では、田母神氏に投票したのは24%に上り、舛添氏の36%に次いで2位だった。30代でも田母神氏は17%で、細川護熙氏の15%を上回った。男女別では、田母神氏に投票した割合は、男性が女性の1・7倍に上った。

 原発については「ゼロにはしない」という人のうち、29%が田母神氏に投票し、舛添氏の53%に次いだ。投票の際に最も重視する政策として「環境・防災」を選んだ人は、35%が田母神氏に投票した。舛添氏の42%に迫った。

 支持政党別にみると、維新支持層のうち25%が田母神氏に投票。舛添氏の36%に次いだ。自民支持層も16%が田母神氏に投票した。

 都知事選の投票率は46・14%で、過去3番目の低さだった。(鶴岡正寛)

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 <田母神(たもがみ)俊雄氏> 1948年生まれ。防衛大学校を卒業後、航空自衛隊に入隊。統合幕僚学校長、航空総隊司令官などを歴任し、2007年の第1次安倍政権下で航空自衛隊トップの航空幕僚長に就任。翌年、「我が国が侵略国家だというのはぬれぎぬだ」と主張する論文を発表し、更迭された。以後、保守派の論客として活躍し、保守や愛国的なネットユーザーから支持を受けた。 		 	   		  


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