[CML 029549] 闘いすんで日は暮れて…  澤藤統一郎の憲法日記

Yabuta Tohru ynntx at ybb.ne.jp
2014年 2月 10日 (月) 23:31:33 JST


藪田です。

私は、長い間、「ヒトラー」のようなトンデモない人物に、ドイツの賢い人民がなぜその支配を許してしまったか長い間納得がいかなかった。20世紀初頭のドイツは、米国と科学力や様々面で1,2位を争う先進国だったのだ。

10年以上前から、今の日本は、ナチス支配前のワイマール共和国に似ていると言い続けてきたが、どうもそれが現実化しそうである。今般の都知事選で、ヒトラー出現に納得がいった。

細川護煕の祖父は、近衛文麿であった。近衛は、ある仮装の夜会にヒトラーに扮して出たことがある。

今般の都知事選で、近衛の孫と、今後ヒトラーに大化けしそうな安倍首相のその手先の対峙とは、なんという歴史的な皮肉である。

100年後の歴史家が、20世紀のワイマール共和国と、21世紀初頭の日本がなんと似ていたかと書くかもしれない。

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http://article9.jp/wordpress/?p=2077

澤藤統一郎の憲法日記

闘いすんで日は暮れて…

都知事選が終わった。「圧勝舛添氏211万票」(毎日)、「細川氏らに大差」(読売)という、面白くも可笑しくもない結果。いくつかの印象を感想程度に述べておきたい。

まずは、投票率のあまりの低さについてである。
大雪が外出の意欲を阻んだのは投票前日の2月8日だけのこと。選挙当日の9日は、積もった雪こそあれ、近所の投票所まで足を運ぶことに差し支えるほどだったとは思えない。まったく影響なかったとは言わないが、投票率46.14%は盛り上がりに欠けた選挙だったというほかはない。

この都知事選限りのものであればよいのだが、政治というものの総体としての地盤沈下が進行しているのではないかと不気味である。有権者の主権者意識や、政治参加意識、あるいは民主主義が衰退しつつあるのではないか。そもそも議会制民主主義が揺らいではないだろうか。

この低投票率が細川護煕候補への逆風となった。思いがけない惨めな負け方。陣営が語っているとおり、風を恃むだけで組織力のない選挙戦の無力をさらけ出した形。素人衆団が右往左往するだけだった前回宇都宮選挙の二の舞となった。

一方、自民・公明・連合、そして共産の各組織はフル回転したようだ。
本日の毎日の夕刊で、平沢勝栄・選対本部長代理が「永田町日記」の2月6日の記事として語っている。「組織票は、自民がフル回転して120万、公明が60万。無党派層を取り込み最低250万票は欲しい」 これが、低投票率でやや目算が狂ったものの、組織票がものを言ったことになる。
また、東京選出の全衆議院議員には、秘書を一人づつ舛添陣営に送り込むことや、集票のノルマが課された。全国の国会議員には都民100人以上の名簿の提出を求めたという。「公認候補以上の力の入れ方だ。猪瀬直樹、石原慎太郎両氏の都知事選でもここまでやっていない」とのこと。

なお、平沢は告示直後の「日記」の記事として、舛添の勝利を確信し、その勝因を「相手(対立候補)に恵まれたこと」と言っている。「相手」とは細川候補だけのことで、その他の候補はまったく眼中になかったようだ。

共産党もフル稼働だった。連日の赤旗紙面は、突然救世主が地上に舞い降りたかのごとくに「素晴らしい候補者」を持ち上げた。前回選挙とは様変わりで、振り子は反対に大きく振れた。全国から運動員を東京に集中させてもいる。外から見る限り、宇都宮選挙は共産党の選挙となった。そして、前回の無能な選対本部とは打って変わって、選挙運動実務のスムーズな進行が見て取れる。時期を接しての同じ候補者の同じ知事選で公約もほぼ同じ。選挙運動のやり方を変えて、得票数では97万票から98万票に、得票率では14.5%から20.2%に伸ばした。

しかし、それが精いっぱいのところ。私は宇都宮君には、「立候補をおやめなさい」と言い続ける。今回選挙で革新の共闘にふさわしい清新な候補者を立てることができれば、細川氏の立候補もなく、本気で勝ちに行く選挙ができたはず、というのが私の確信である。

まことに意外だったのが、極右候補・田母神俊雄の泡沫とは言いがたい得票。61万票で得票率12.5%。これは恐るべき事態ではないか。61万票とは、かつて共産党の党内候補が知事選で獲得した得票に匹敵あるいは凌駕する。12.5%は、前回都知事選の宇都宮君の得票率(14.5%)と大差ない。

安倍と田母神は、この選挙ではねじれている。しかし、安倍晋三の「極めて親しいお友だち」である百田尚樹が、田母神の応援演説を買って出て物議を醸したのは2月3日のこと。安倍・百田・田母神は一つのラインにつながっており、安倍の心情は、舛添よりは田母神に遙かに近い。安倍が田母神やその同類と本気でグループを結成すれば、いやも応もなく、対抗のための反ファシズム統一選線を模索せざるを得ない。その日は、案外近いのかも知れない。

今回、脱原発運動を担ってきた広範な人々が脱原発二候補の「一本化」を願った。一本化とは、当然に細川候補への一本化だった。告示前も選挙期間中も、それ以外に一本化の選択肢はなかった。宇都宮君を支持した勢力が、今、ドングリの背比べに少しだけ勝ったとして、脱原発を誠実に願う立場から一本化実現に向けての発言をした人々を非難するようなことがあってはならないと思う。舛添211万票の右翼別動隊として、田母神が61万票をとっている時代なのだから。
(2014年2月10日)

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