[CML 029495] 細川護煕支持と反共意識

林田力 info at hayariki.net
2014年 2月 7日 (金) 22:37:02 JST


2014年東京都知事選挙では格差社会やTPPに批判的な人々が細川護煕氏を支持するという奇妙な現象が見られた。細川氏に流れた人々からも細川氏を支持する積極的な理由は見出しにくい。「勝てる候補」という以上のものはない。「候補者の適格性では宇都宮けんじ氏が勝る」と語る細川支持者さえ存在する。脱原発で細川氏に流れた人々の多くは、TPPにも反対し、秘密保護法にも反対する。細川支持者の主義主張と、細川氏の政治スタンスのギャップは大きい。

 細川氏に流れる深層心理を説明するならば日本共産党嫌いという側面がある。もともと共産党は嫌いで、可能ならば共産党と一緒に活動したくないと思っている。共産党と一緒にやらずに済む可能性があれば飛びつくというものである。

 細川に流れた層は一本化による勝利戦略を語るが、共産票が細川氏に乗らないことは目に見えている。結局のところ、その一本化とは共産党を外した一本化である。本当に細川氏で勝てるのか、細川氏が勝ったとして脱原発が実現できるのか、他の政治課題はどうするのか等々、細川支持への疑問は尽きない。そこに共産党嫌いという説明を付すならば腑に落ちる。流れる先が非自民非共産で連立政権を樹立した細川氏という点は因縁である。

どうしても安倍晋三首相をギャフンと言わせたいし、共産党もギャフンと言わせたい。2013年の東京都知事選や参議院議員選挙では市民派の中で共産党が一人勝ちした。しかもブラック企業批判によって従来型の左翼では手が届かない層の支持も得た。そのために非共産市民派の共産党への感情にも複雑なものがある。

 私も日本共産党嫌いの心情は理解できる。私の原点は東急不動産消費者契約法違反訴訟(東急不動産だまし売り裁判)というニッチな闘いである。そのような闘いに共産党は助けにならず、むしろ冷たかった。このような個人的経験は市民運動界隈では決して珍しくない。

 共産党の限界を語ることは可能である。「労働者や中小企業経営者を支持基盤とするために生産者対消費者では最後には生産者寄りになる」「組織化された集団が被る問題には敏感でも、個人の個別的な問題には関心が及ばない」などと考えている。

それでも「東急不動産だまし売り裁判のような問題に寄り添える可能性のある政治勢力はどこか」との問いに共産党以外に挙げられるところが少ないことも事実である。ブラック企業批判など未組織の市民の声に応える共産党の可能性は大きい。共産党嫌いから細川氏に流れることは、世代間不公平を認識しないシニア世代の左翼への反発からネット右翼になる若年層と類似する。
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林田力Hayashida Riki
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