[CML 033506] 吉野健太郎が危険ドラッグで逮捕
林田力
info at hayariki.net
2014年 8月 29日 (金) 23:57:51 JST
吉野健太郎が危険ドラッグの原料を中国から輸入したとして薬事法違反(指定薬物輸入)の疑いで逮捕された。埼玉県所沢市元町の会社経営者・吉野健太郎容疑者(38)や同市西所沢、無職、米沢茂樹容疑者(42)ら埼玉と東京に住む男女合わせて4人が逮捕された。逮捕は2014年8月21日付である。
吉野容疑者らは2014年5月、中国から「α−PHPP」と呼ばれる違法な指定薬物5キロを、容疑者の1人が借りている所沢市内のマンションなどに発送し、輸入した疑いが持たれている。「α−PHPP」は5月2日に国際郵便で成田空港に密輸した。沖縄県警は、吉野容疑者らが危険ドラッグを転売し利益を上げていた可能性があるとみて調べる。
九州厚生局沖縄麻薬取締支所などによると、4人は同じく危険ドラッグの原料を輸入したとして逮捕された男らに薬物を注文し、中国から輸入させていた。4人は容疑を否認しているが、関係先からは全国の危険ドラッグ店に販売したとみられる伝票が見つかっている。
吉野健太郎はアングラサイトの「連邦」「裏ニュース」を運営するが、「連邦」には脱法ハーブ店の広告を掲載していた。連邦のトップページ上部の目立つ場所に「とても安い!吉祥寺のハーブショップ ART TRICK 吉祥寺店」「合法ハーブ リキッド専門店 REGARDS大宮店」のリンクがある(林田力『脱法ハーブにNO』「脱法ハーブ(合法ハーブ)広告」)。
吉野健太郎の反社会性は脱法ハーブ宣伝だけではない。連邦には宅建業法違反で業務停止処分を受けたゼロゼロ物件業者・グリーンウッド新宿店(吉野敏和)の広告も掲載されている。吉野敏和は吉野健太郎の父親である。グリーンウッド新宿店は低所得者を搾取する貧困ビジネスと批判される。
業務停止処分後も消費者のグリーンウッドへの批判は続き、グリーンウッドは廃業した(林田力『東京都のゼロゼロ物件』「代々木のゼロゼロ物件業者が廃業」)。吉野健太郎にも逮捕以前から脱法ハーブ宣伝の批判が続いていた。グリーンウッドのようなゼロゼロ物件は脱法ハウスの先駆け的な貧困ビジネスである。父親は脱法ハウスの先駆け、息子は脱法ハーブでは笑えない。インターネット上でも「関連不動産会社(親父だか親戚がやってるって話だっけか)も、なんか脱法まがいで騒ぎになってなかったっけ」と指摘された。
吉野健太郎が代表を務めたコンセプトエンジンは著名フリーウェア「Win高速化」に酷似した「Win高速化 Advanced XP ファクトリーパッケージ」を発売し、パクリ商法と批判された。吉野健太郎は連邦でB-CASカード不正視聴の体験を語っている(林田力『脱法ハーブにNO』「不正改造B-CASカード」)。
吉野健太郎事件は以下のように受け止められている。「吉野健太郎さんと薬物の関係は以前より噂がありましたが、このたび逮捕に至りました」(「「連邦」「裏ニュース」運営の吉野健太郎容疑者、危険ドラッグ原料輸入で逮捕。かつての人気サイト管理人、懐かしいと話題に」にんじ報告2014年8月27日)。
「危険ドラッグに対する薬事法違反は軽すぎるのではないか」「販売をしている場合は多数の人を巻き込んでおり、言語道断ではないでしょうか」(「吉野健太郎、米沢茂樹危険ドラッグ中国密輸で逮捕!国際郵便で密輸入」緊急ニュース速報 森羅万象2014年8月27日)。
Twitterなどではアングラのイメージのある吉野健太郎の逮捕を当然視する声が強い。「まともな商売はしていなそうだったが、脱法ドラッグに手をつける完全な犯罪者だったとはね」「そして、ごらんの有様だよ!何やっているんだ、こいつ…」「指定薬物入れちゃ駄目だろう……。脱法にもなってない」
吉野健太郎と薬物の関係を噂として認識していた人もいる。「吉野健太郎さんのアレ、噂ではちょいちょい耳にしてたけど、捕まりそうな人が捕まるってこんな気持になるのか」「噂は昔からあってホントかなと思ってたらホントだったんだと軽く驚いてる」
昔から吉野健太郎は問題であったとして驚かない人々もいる。「吉野健太郎逮捕されたのか、、、もう懐かしい以外の感情はないけど俺が見てた時ですらちょっとおかしかったからなぁ」「吉野健太郎が連邦や裏ニュースの当時から薬物に手を染めていたとしても特に驚かないというか」「最初っから闇だっただろ、違法な代物の紹介ばかりして人気博してた人だもの」
インターネット掲示板でも「こいつ昔からちょっとおかしかったよな」との指摘に以下の同意意見が寄せられた。「そうそう。なんかトップページでいきなりよく知らないサイト管理人に喧嘩売り出したけど、文章表現が下手で、そもそもの発端が不明だったり、探偵ファイルと手を組んで高級車を燃やした動画公開したら燃えているだけでつまらんと言われて、ブチ切れてたりしていた」
「連邦」が活気のない過疎サイトになっていることも指摘された。「吉野健太郎氏逮捕か昔裏ニュースと言うアングラ系で有名だったが、まさか薬物に関わっていたとは、 十数年ぶりに覗いたら連邦として存続しているんだな… でも昔と違って活気がない過疎サイトに、時代の流れは早く感じるな。何があったか知らんが薬物はイカンよ薬物は」
吉野健太郎の逮捕を「見せしめ逮捕」と評するTwitterユーザーも吉野健太郎が「薬物界から年始に完全に身を引き、現在は真っ白な仕事をしていた」と述べ、吉野健太郎が少なくとも過去に薬物界に浸かっていたことを明らかにした。
吉野健太郎は慶應義塾大学系の学生サークルが主催した「ウケるブログセミナー」で感情失禁事件を起こした(林田力『脱法ハーブにNO』「感情失禁事件」)。この感情失禁事件と今回の逮捕からTwitterなどでは以下の感想が寄せられた。「あのとき色々あった水野敬也とはあちゅうは、なんだかんだで成功してて吉野健太郎は逮捕。やっぱそんなもんですよね」「突然泣きはじめたとかあったけど輸入だけじゃなく自分でも使ってたんだろうな」
吉野健太郎は埼玉県所沢市元町在住と報道されたが、過去には東京都武蔵野市の吉祥寺在住と称していた。吉野健太郎のTwitterアカウント@yoshinokentarouは8月29日現在、東京都江東区と称している。吉祥寺の書店「Books ルーエ」は吉野健太郎の特設サイトを設置していたが、8月29日時点で「You don't have permission to access.」と表示される。このサイトの写真は逮捕のニュース報道で使われた。
--
林田力(『東急不動産だまし売り裁判 こうして勝った』著者)
http://hayariki.zashiki.com/
CML メーリングリストの案内