[CML 033320] 関西救援連絡センターニュース2014年8月号

shoichi matsuba mauricemerleau at yahoo.co.jp
2014年 8月 22日 (金) 11:09:56 JST


第316号 2014年8月
関西救援連絡センター
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■共謀罪の上程を許すな
 特定秘密保護法を廃案に

《共謀罪》
 七月二二日、共同通信が「政府が今秋の臨時国会での上程を予定し、殺人などの重大犯罪の謀議に加わっただけで処罰対象となる『共謀罪』新設の法整備に着手するとの見方が浮上している」と報じた。それは、集団的自衛権関連の法案提出が来年に先送りされる見通しとなったことで生じる「隙間」を狙った動きだという。
 また同日の閣議後の記者会見で、自民党の脇雅史参院幹事長は共謀罪創設について、「必要な国内法の整備は当然やらねばならない。国際的にみても、要請がある」と述べ、組織犯罪処罰法の改正など関連法案の提出を急ぐべきだとの
考えを強調した。
 菅官房長官も「慎重なうえにも慎重に検討すべきだ」と述べたが、上程の可能性を否定しなかった。
 谷垣法務大臣は、「国際組織犯罪防止条約は国会の承認を得ており、 条約上の義務を果たすためにも立法が必要なことは否定できない。諸外国と協調してテロ対策に当たるためには、いつかやらなければならない課題であることは間違いない」と述べた。ただし、臨時国会の関連法案提出については、「今まで何度か国会に提出したが、なかなか難しかったのも事実だ。ずいぶん誤解もあったので相当慎重に考えていかなければならず未定だ」と述べている。
 共謀罪はかつて三度廃案になっている。以前に上程された法案が手直しなしで、上程される可能性があるともいわれている。いつでも上程できる状態にあると考えておくべきである。
《特定秘密保護法》
 七月十七日、政府は特定秘密保護法の運用基準素案を公表した。 この素案は政府が原案を作り、外部有識者を交えた第三者機関、情報保全諮問会議に諮ってまとめられた。しかし、素案冒頭の「留意事項」三項目は、「法律を拡大解釈しない」「基本的人権を侵害しない」「報道の自由に配慮する」となっており、抽象的過ぎて恣意的運用の歯止めにならない。
 素案で秘密の対象とされている五五項目は、防衛分野では「自衛隊、米軍の運用」、外交分野では「国際社会の平和と安全の確保」であり、定義が抽象的で、省庁の判断で秘密の範囲が広がる可能性がある。また、不正を防ぐために政府内につくるチェック機関も、各省庁に特定秘密を開示させる強制力はない。
 七月二四日から八月二四日まで、「秘密の指定・解除」「適性評価などに関する運用基準」「秘密指定できる機関を十九行政機関にする」などの政令および施行令の素案に対するパブリックコメントの募集が行われている。この後、寄せられた意見を集約し、情報保全諮問会議で検討したうえで、運用基準と政令、施行令を十月中に閣議決定し、十二月には計画通り施行しようとしている。
 昨年夏に行われた秘密保護法自体を問うパブリックコメンは、九万四八〇件寄せられ、うち七七%六万九五七九件が「反対」であったが、安倍政権は強行採決で成立させた。

《テロ資金凍結法案等》
 FATF(金融活動作業部会)は六月下旬、対日声明を発表し、.謄躪坩戮紡个垢詈的支援に対する犯罪化、金融機関の顧客管理、テロリストの資産凍結の仕組、ぁ峭餾歸な組織犯罪の防止に関する国際連合条約」(パレルモ条約)の締結に必要な法的整備、を求めた。
 ,亡悗靴討蓮既にカンパ禁止法改悪が六月に上程済みで法務委員会で審議入りしている。
 に関しては、対象者リストを作成し、掲載者への送金、預金や信託などを許可制にする「国連安保理決議一二六七号を踏まえ我が国が実施する国際的なテロリズムに関係する者の財産凍結等に関する特措法(仮称)=テロ資産凍結新法」を秋に上程すると四月に報道がされており、法案作成作業はは進んでいると思われる。
 この新法は、「東京オリンピック開催に向け」を謳い文句に、「国民の安全あるいは国家安全保障を脅かす」個人や組織を「テロリスト」と指定して資産を凍結あるいは制限するという。しかし、この新法も、あいまいな規定の許に恣意的に運用される可能性のある法律であり、上程させてはならない。


■谷垣法相の五度目の死刑執行に抗議する!

 六月二六日、谷垣法相は、五度目九人目の死刑執行を行った。六月二六日は、国連拷問等禁止条約が発効した日であり、国連総会 において「拷問被害者支援の日」と定められている。
 三月に静岡地裁は袴田氏の再審開始を決定し、その決定書の中で証拠のねつ造を認定した。えん罪の死刑囚が存在することを裁判所が認めた状況の中で、死刑執行が強行されたのである。
 大阪拘置所で執行された川崎政則氏(68歳)は、「坂出三人殺害事件」(二〇〇七年)の被告人であった。彼には知的障害や発達障害があり、裁判では刑事責任能力や訴訟能力について疑念がもたれていた。
 二〇〇八年七月の第一審初公判後、精神鑑定と期日間整理手続が行われ、翌年三月九日から四日間の集中審理で結審し、三月十六日に死刑判決が言い渡されている。この裁判は、同年五月に施行される裁判員裁判を見据えた「モデルケース」とされた。一審で、川崎氏は「自分は頭がおかしいのです。冷蔵庫にあるバナナが気になるので、早く帰りたい」などと証言しており、弁護人も知的障害や広汎性発達障害等を理由に心神耗弱を訴えたが、裁判所は詐病と退けた。
 最高裁での死刑確定は二〇一二年七月、確定後一年十一月である。これは拙速裁判を糊塗する執行であり、裁判員裁判での死刑確定者の執行への準備ではないかと懸念される。
 また、四国で起きた事件の死刑確定者は、死刑判決確定後大阪拘置所に移監され、執行されるが、一審二審は地元の弁護人、上告審は東京の弁護人が担当するケースが多く、大阪拘置所移監後にも外部交通が確保されていたのかが懸念されている。
 執行後の会見で谷垣法相は、「えん罪がしばしば議論されているが、私の能力が及ぶ限りで実行行為(犯行)をしたのかを最重要事項として検討するのは当然のことだ」と述べた。朝日新聞の報道によると、法務省内には「執行逃れのために再審請求を繰り返す死刑囚もいる」との批判があり、同省幹部は「今後は再審請求中も、犯人性が明確な死刑囚の執行は否定しない」と話したという。再審請求中の執行はないとされてきたが、法的な根拠はない。
 谷垣法相が、実行行為に争いがない事件で、再審中の執行に踏み出す可能性は否定できない。
* * * * *
 大阪拘置所在監の死刑確定者は十八名である。以下は、事件名、( )内は最高裁判決日。
▽娼婦等連続4人殺人事(88.6.2)4件中2件は無罪主張
▽不動産会社連続殺人事件(96.10.25) 共犯のS死刑囚は93年に上告を取り下げ、確定。
▽巡査射殺/消費者金融強盗殺人事件事件 (97.12.19) 無罪主張
▽京都・滋賀連続強盗殺人事件(00.4.4)  主犯の兄は事件後自殺
▽コスモ・リサーチ事件(04.9.13) 
▽コスモ・リサーチ事件 (05.6.7) 
▽スナックママ連続殺人事件(05.7.8)無罪主張
▽大阪連続バラバラ殺人事件 (05.12.15)無罪主張
▽大阪愛犬家連続殺人事件(06.2.14) 無罪主張
▽右翼幹部ら二人殺人事件(06.9.7) 
▽堺夫婦殺人事件(07.1.30) 共犯者一名は逃亡
▽マニラ連続保険金殺人事件(09.4.21)保険金殺人は無罪主張(共犯二名は名古屋在監)
▽和歌山毒物カレー事件(10.1.29)無罪主張
▽大阪・岐阜連続女性強盗殺人事件 (11.3.25) 
▽東大阪大生リンチ殺人事件(11.10.17) 
▽大牟田市四人連続殺害事件(13.11.25) 殺人について無罪主張
▽姫路二女性バラバラ殺人事件(14.3.6) 
▽大阪個室ビデオ店放火事件(14.3.6)無罪主張

…以下は裁判中の死刑判決事件…
▽加古川七人殺人事件(上告中)
▽大阪パチンコ店放火殺人事件(上告中)
▽大阪ドラム缶遺体事件(控訴中)無罪主張
▽象印連続強盗殺人事件(控訴中)


■安倍首相靖国神社参拝違憲訴訟
 第二次提訴を準備中

 安倍首相の靖国神社参拝、あるいは特定秘密保護法の強行採決や武器三原則の見直し、集団的自衛権の解釈変更など、立憲主義を無視した安倍政権の動向に、世界中から批判の声が出ている。
 このような状況の下、安倍首相の靖国参拝違憲訴訟は、アジアのみならず世界中から原告が参加して闘われることになってきた。
★安倍首相靖国参拝違憲訴訟 の会・関西
http://www.geocities.jp/yasukuni_no/
 七月二八日、第一回口頭弁論が開かれ、多数の靖国神社関係者を含む二七七名が集まった。裁判所は傍聴券の抽選を行い、倍率は三倍であった。小泉首相靖国参拝違憲訴訟では「靖国応援団」が登場し、徳永弁護士を代理人として補助参加の申し出が行われたが、現時点ではそうした動きはない。
 被告三名(国・安倍・靖国)の答弁書が提出されたが、裁判所は詳しい事実認否をするように要請し、次回口頭弁論で被告から詳細な認否が行われる予定である。
◆第二回口頭弁論は 七月二八日(月)午前十時二〇二号法廷
 整理券の配布(正面玄関前)午前十時半〜四五分(予定)
*  *  *
 八月十五日〆切で原告募集が行われた二次訴訟には、台湾や沖縄からも原告が参加している。
 九月十八日(木)大阪地裁に提訴される予定。当日の夜、報告集会も開催される。
提訴
九月十八日(木)午後一時提訴 十二時四五分 大阪地裁正面玄関前集合
提訴後報告集会 九月十八日(木)午後六時半 エルおおさか七F 七〇九号
参加費 五〇〇円

★安倍靖国参拝違憲訴訟の会・東京 http://homepage3.nifty.com/seikyobunri/
 四月二一日に提訴された訴訟の第一回口頭弁論は以下の通り。
◆第一回口頭弁論 九月二二日(月)午後二時
終了後 報告集会
 現在、十月十七日(金)に提訴予定の二次訴訟原告の募集が行われている(現時点での〆切は八月末)。二次訴訟には、アジアだけでなく、ヨーロッパ等からの原告の参加が予定されている。


■公判日程
8月25日10時   のぞき見国賠          大阪地裁(民)証人調べ
10月17日11時   和歌山カレー大拘立会&PC国賠  大阪地裁(民)第4回808号
10月20日10時半  がれき説明会弾圧※       大阪高裁(刑)第1回
10月21日10時   安倍靖国参拝違憲訴訟※     大阪地裁(民)第2回202号
12月19日11時半  和歌山カレー大拘立会&PC国賠  大阪地裁(民)第5回808号
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※傍聴券は抽選予定。
★6月30日の関電前弾圧(現行犯)裁判の高裁判決は、一審無罪を覆し、懲役1年6月執行猶予3年(未決算入150日)の有罪判決(大阪高裁第5刑事部上垣猛裁判長/坂本好司裁判官/太田寅彦裁判官)。現在、上告中
★7月4日のがれき説明会&大阪駅前コンコース弾圧の判決は、大阪コンコース前については無罪、がれき説明会については他の2名と同じ懲役8ヶ月執行猶予2年の判決(求刑2年)。検察側・被告側とも控訴。
★控訴中の関電前弾圧(令状)の第1回公判は、現在未定。


■催し物案内

◇秘密保護法ロックアクション
 9月6日(土)16:00〜 新町北公園(大阪市西区/旧厚生年金会館南側)


◇学習会「和歌山カレー事件報道を問い直す!何が問題だったのか!」 申込み不要
お話:浅野 健一さん
9月7日(日)午後2時〜4時半(1時半開場) クレオ大阪中央3F研修室2(地下鉄谷町線「四天王寺夕陽ヶ丘」駅1番出口から北東へ徒歩約3分)
和歌山カレー事件にいおいて、報道は何をしてきたのか。
何が問題だったのか。そして、今、報道は変わったのか?
「人権と報道」という立場から、事件直後から和歌山現地に入り、報道による人権侵害を指摘してこられた浅野さんのお話をうかがいます。
資料代500円 主催:林眞須美さんは無実!あおぞらの会


◇秘密保護法シンポ(仮題) 参加費無料/申込み不要
主催:京都弁護士会(詳細はHPで確認を)
https://www.kyotoben.or.jp/event.cfm
9月13日(土)14:00〜16:00 シルクホール(四条烏丸西入る南側 京都産業会館)
  ゲスト・鳥越俊太郎氏


◇大阪駅前でビラを撒いたら罪ですか???9.24集会〜 無罪/勝利したからPart供
9月24日(水)18:30〜20:45 エルおおさか709本館7F(最寄駅は地下鉄谷町線・京阪「天満橋」または地下鉄谷町&堺筋線「南森町」、JR東西線「天満宮」)
●「無罪判決への道のり」(弁護団からの経過報告)
●「7.4無罪判決の意義とこれからの課題」中川 律さん(憲法研究者・埼玉大)のお話
●憲法研究者からのアピール(石埼学氏(龍谷大)、石川裕一郎氏(聖学院大)、福嶋敏明氏(神戸学院大))
●たたかう仲間からのアピール(7団体の予定)
資料代:¥500
主催:関西大弾圧救援会・がれき弾圧救援会  http://blog.goo.ne.jp/kansai-dan
問合せ:garekitaiho1113 at gmail.com gareki-q at koudo.infoa


◇「死刑」の映画を見て考える一週間(予告) 四条烏丸「京都シネマ(COCON3F)」映画&トーク
10月11日(土)上映時間10時台(未定) 『休暇』(日本 115分 2007年 監督/門井肇)
	13時〜 対談 :高山佳奈子氏(比較刑事法・京都大学法学部死刑廃止のための世界学識者ネットワーク日本連絡員)
		永田憲史氏(刑事学/刑事政策・関西大学法学部)
10月12日(日)上映時間10時台(未定) 『軍旗はためく下に』
 (日本 100分 1972年 監督/深作欣二)
 	13時〜 お話 :太田昌国氏(現代企画室編集者・民族問題研究者)
10月13日(月/祝) 上映時間10時台(未定) 『執行者』(韓国 96分 2009年 監督/チェ・ジンホ)
	13時〜 お話 :堀 和幸氏
(刑事弁護人、京都から死刑制度の廃止をめざす弁護士の会代表)
10月14日(火) 上映時間19時台(未定) 『再生の朝に―ある裁判官の選択―』 
(中国 96分 2009年 監督/リウ・ジエ)
	終了後 対談 :石原 燃氏(劇作家)
		岡 真理氏(現代アラブ文学・京都大学人間・環境学研究科)
10月15日(水)上映時間19時台(未定) 『執行者』
	終了後 お話 :張恵英氏(立命館大学コリア研究センター客員研究員)
	    聞き手:中村一成氏(ジャーナリスト)
10月16日(木)上映時間19時台(未定) 『休暇』
	終了後 お話 :金尚均氏(刑事法・龍谷大学法学部)
10月17日(金)上映時間18時台(未定) 『A』 (日本 135分 1998年 監督/森達也)
	終了後 お話 :森 達也氏(作家・映画監督)
(上映時間は、後日、京都シネマのHPでご確認ください)
※11〜13日のアフタートークはKPO第3会議室(きらっ都プラザ京都産業会館2F)、14〜17日は京都シネマ
前売券(*前売券は窓口で整理券とお引き換えください。)
1回券1,100円/3回券3,000円/5回券4,000円(京都シネマで取扱)
主催=京都にんじんの会 協力=京都シネマほか


◇★森達也さんが語る!!  参加費:1000円/事前申込不要(先着順)
10月18日(土)18:30〜20:30 エルおおさか606号室
日本人は生命や償いをどのように考えているのか?
死刑は刑事政策にどのような影響を与えているか?
なぜ私は死刑を廃止するべきだと考えるようになったのか?
「死刑のない国ニッポン」を創るにはどうすれば良いか?
主催:アムネスティ・インターナショナル日本 死刑廃止ネットワークセンター大阪


◇京都・当番弁護士を支える市民の会16周年記念シンポジウム 申込み不要/参加費無料
2014年11月1日(土)13時半〜 京都弁護士会館地階ホール 
袴田事件と再審弁護―証拠ねつ造とえん罪の構造―
お話 戸舘 圭之さん(袴田弁護団/弁護士)
 再審請求弁護人である戸舘圭之弁護士に、袴田事件における捜査機関による証拠の捏造と冤罪の構造についてお話ししていただきます。この事件では、被疑者段階での弁護活動の問題も指摘されています。
 被疑者弁護の課題も含めて、日本の刑事司法が抱える問題点について、袴田事件を通して改めて考えてみたいと思います。
 また、後半の対談では、戸舘弁護士が弁護士を目指したきっかけ、袴田事件に取り組むようになった経緯などのお話を交えながら、えん罪を生じさせる刑事手続の構造的問題点がどこにあるのかといった点や、そのような問題点を解決するために必要な方策について、考えてみたいと思います。

◇京都ダルク11周年フォーラム 参加費有り/事前申込不要
11月8日(土)13:00〜 18:00 京都ひと・まち交流館(河原町正面)
主催:NPO法人京都DARC

◇第44回憲法と人権を考える集い  参加費無料/申込不要
11月16日(日)午後 シルクホール(四条烏丸西入る南側 京都産業会館)
  テーマ 立憲主義違反(特に解釈改憲関係)
  ゲスト 宮崎礼壹・法政大学教授(元内閣法制局長官)
      小林 節・慶応大学名誉教授
      伊藤 真・弁護士(日弁連憲法委員会元副委員長、伊藤塾塾長)
主催:京都弁護士会(詳細はHPでご確認ください)https://www.kyotoben.or.jp/event.cfm



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